「ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)」 北川恵海
題名から察するに,今どきの堪え性のない若者が,軽いノリで転職を繰り返す話かと思ったら...
最近ブラック企業の話題が新聞やテレビで紹介されることが多い.
あのクロ現こと,天下のNHKクローズアップ現代でも取り上げられたほど.
私は幸せにも,今まで給料の遅配とか不払いとかの憂き目にあったことはないが,世の中では,決してまれなことではないそうだ.
しかも,部下を怒鳴りつけたり,ネチネチといびる上司もよくあるらしい.
そういう過酷な職場環境の中で,逃げ場を与えられず,追い込まれたあげく自ら死を選ぶ会社員が後を絶たない.
自分の大切な人をそのような原因で失ってしまったら,残された者の悲しみはいかばかりのものだろう.なぜ打ち明けてくれなかったのか?なぜその苦しみをわかってあげられなかったのか?
後悔に苛まれることだろう.
テーマは重くて苦しいものだが,それに反して語り口は軽妙で楽しげでもある.
ひいては,仕事とは何のためにあるのか?という,ある意味哲学的な領域にも問題を投げかける.
表題のチャラさとは反対に,とてつもなく真面目で真剣で面白い小説だ.
題名から察するに,今どきの堪え性のない若者が,軽いノリで転職を繰り返す話かと思ったら...
最近ブラック企業の話題が新聞やテレビで紹介されることが多い.
あのクロ現こと,天下のNHKクローズアップ現代でも取り上げられたほど.
私は幸せにも,今まで給料の遅配とか不払いとかの憂き目にあったことはないが,世の中では,決してまれなことではないそうだ.
しかも,部下を怒鳴りつけたり,ネチネチといびる上司もよくあるらしい.
そういう過酷な職場環境の中で,逃げ場を与えられず,追い込まれたあげく自ら死を選ぶ会社員が後を絶たない.
自分の大切な人をそのような原因で失ってしまったら,残された者の悲しみはいかばかりのものだろう.なぜ打ち明けてくれなかったのか?なぜその苦しみをわかってあげられなかったのか?
後悔に苛まれることだろう.
テーマは重くて苦しいものだが,それに反して語り口は軽妙で楽しげでもある.
ひいては,仕事とは何のためにあるのか?という,ある意味哲学的な領域にも問題を投げかける.
表題のチャラさとは反対に,とてつもなく真面目で真剣で面白い小説だ.
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