書く仕事

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「さようなら、猫」 井上荒野

2016年04月12日 22時39分47秒 | 読書
「さようなら、猫」 井上荒野



猫が登場する短編小説集.

ちょっとイタイけど,やがてホッコリし,ちょっと意外な結末のお話.

ただし,猫が好きで,猫を中心とした小説を期待した人はがっかりするだろう.
猫は,ちょっと印象に残る小道具的な存在でしか描かれてないからね.

主人公は,いずれも心に問題を抱えた女性たち.
自分の壊れかけた心のほころびを治してくれるような存在として猫が登場する.
登場するといっても,拾われたり,もらったり,人から預かったりと,近づき方は様々だけど.

猫が心に効く,という説は聞いたことが無いが,この本を読むと確かにそんな気がしてくる.
ましてや無類の猫好きの私としてはね.