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東野圭吾さんならではの意外性たっぷりのミステリー.
殺人事件だけどただの殺人事件ではない.
殺人?事件.
殺人をせざるを得なくなった人が,人を殺したという事実を残したいけど,罪を犯すのは,やっぱりいやだと思ったらどうすればいいか?
これ以上言えないのがつらい.
トリックやアリバイ崩しというミステリーの従来のカテゴリーの枠に収まらない作品です.
ま,劇中劇というジャンルがあるのなら,劇中劇なんだけど.
強烈なひねりの効いた劇中劇.
あと,専門用語では,「叙述トリック」っていう分類にも入りそう.
でも,叙述トリックにありがちな,「そりゃないでしょ.」という不満は感じさせない.
やっぱり,アイデアが良いからなんだろうな.
単なる言葉の上での騙しじゃなくて,物語の「仕組み」にタネがあるからだなあ.
そうか,そう来たか! っていう爽快感.
心地よくだまされて下さい.