散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

熊本城

2014-01-31 | Weblog
細川のお殿様が東京都知事選挙に出馬したから急遽、熊本城をみにいった……わけではなく、仕事といって
いいのかどうか戸惑うような仕事で、せっかく熊本にきたから見物しようと思った。小学5年生のとき見たはず
なのに何も覚えてない。


小5のときの記憶がない……

最近ときどき夢に見るのに、来てみると様子が全然ちがう。では夢に出てくる熊本城はどこ? じゃなくて
小5の自分といまの自分つながってるの?



安土城・大阪城・岡山城・彦根城

大人になってから訪ねた城のことは覚えてる(あたりまえ)。江戸城……いまの皇居は、天守閣ないけど
毎日のように内堀や外堀、見附の跡などを目にして天下普請の規模の大きさに舌を巻いているものの、
いかんせん建物があまり残ってなくて「城」の実感に乏しい。国立競技場を建て替えるお金で、江戸城を
再建すれば2020東京オリンピックの「おもてなし」になるのに……。


昭和35年再建の熊本城天守閣

城と山は遠くから見るもので、登るものでは決してないと、常日頃から己に言い聞かせているのに、つい
近寄って登ってしまう。天下の名城ということで、ディテールを参考にしよう。


攻めてくる敵を火縄銃で撃つ「銃眼」

空襲される発想がないから、下からの攻撃にばかり備えている。単発の火縄銃で狙い撃つのが非効率と
いうわけなのか、石を下に落とす仕掛けが大真面目に設けてある。


火縄銃より石のほうが命中率が高かったりして?


こんなのを非情に落っことす

石落は幅がこれくらい広いと石を落としやすく、人が体を通して上がってくるには狭いから守りやすい
ってことらしい。東京タワーの床にある、のぞき窓と似てるけど目的が違う。石だけじゃなくて熱湯とか
煮えたぎる油も、ぶっかけるんでしょ? 太平記で楠正成がやったみたいに、いざとなれば糞尿なども
ぶちまけるんでしょ? わかるよ。


石垣なんかも見比べやすい

手前の勾配がゆるやかなほうが築城当初の加藤清正の時代の石垣で、その向こうが細川時代になって
から増築された勾配の急な石垣らしい。


「重ね積み」から「算木積み」へ

算木を互い違いに組んだような「算木積み」(右)のほうが、時代が新しいのだとか。不揃いな石を使った
加藤時代の乱れ積みと、だいたい同じ大きさに加工した石を積み上げる細川時代の布積みも比較できる
便利なお城。


人が入ると大きさがわかる

城と山は遠くから見るべしと肝に銘じているけれど、たまには近くで見るのも悪くないかも……。なかなか
参考になる熊本城。またくるチャンスあったとして、そのとき今回のこと覚えてるかな? たぶん、忘れてる
ような気がする。

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