散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

合流注意

2016-04-28 | Weblog
大晦日に日本レコード大賞と紅白歌合戦が両方あって、売れっ子の歌手が両方に出るのを日本中の
家族が1台のテレビで見守っていたころ、TBSからNHKに移動する歌手を乗せたタクシーが、すべて
この道を通ると聞いたことがあるけど本当かどうかわからない。



この道は、元麻布を通る暗闇坂。大晦日の夜じゃなくても、タクシーがびゅんびゅん通り抜けていく。
「合流注意」というわけは、坂を上ったところで左から大黒坂が合流するから気をつけろということ。
そっちも急な坂道だ。



暗闇坂の写真にも、大黒坂の写真にも、松の木が写っているのをご覧になれるだろうか。あれが、
一本松という曰くつきの松らしい。あの一本松のところから先……暗闇坂と大黒坂が合流した先を
これまた一本松坂という。



向こうに見えるのが、もちろん一本松。いまはマンションが建っているため目立たないけれども、
高い建物がなければ坂の上の一本松はさぞや目立つ存在だったろう。



ごていねいに根本の地面を石で囲んである。昔、この松の木に呪いの釘を打つ女性がいたとか。
もっと昔の平将門の乱のとき、源経基という人が松に衣をかけたとか。そっちの話は傍らの碑に
刻んであるらしいけど読みにくい。



囲ってある石には、安政二年だか三年だか、ひび割れていて読めないけど六月吉日に完成した
らしいことや、若者が手伝ったらしいことが、はっきり刻まれている。



この一本松の向こうへ、一本松坂を上がりきったところに首塚があったとか。関ヶ原の戦いで
徳川方が討ちとった首のうち、120首が埋められたのはどこだろう?



坂を上がりきったところというと、この西町インターナショナルスクールが建っているあたりが
どうもそれっぽい。行ったり来たりして、写真を撮ったりしたら怪しまれそう。



関連記事:  耳塚 
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神宮前6丁目

2016-04-27 | Weblog
ケガを防ぐには、うまく止まることが大切。ゴールデンウィーク直前でブレーキをかけているため、半ば
開店休業。ゆっくりすればいいものを無駄に早起きして資料を読んだり、読み終わって出勤前に散歩
したり。まるで時間を有効に使う、仕事人間みたいじゃないか。会社に着いたら職場で誰より早かった。
やることかたづけて外を回るついでに寺を回ってブログのネタひろった。



昨日は六本木7丁目でトゥーリアの跡地に石仏みつけた。今日は神宮前6丁目で石仏を山のように
みつけた。明治通りの京セラの近くに寺がある。この道は何度も、何度も、通ってるのに寺があると
意識したのは初めて。昨日の今日なもんで、中に入ってみる。



慈雲山、長泉寺、というらしい。墓所ご案内のパンフにそう書いてある。ご参考価格が0.39平米の
永代使用料200万円~、護持会費が年12,000円、墓石代金240万円~、けっこうする。



本堂の向こうはJR東日本の線路で、山手線などが走ってる。その向こうには岸体育館が見える。
あの女の人が墓地に入るようだから後をつけてみよう。安心してください、他意はありませんよ。
すると墓地の奥に……



大量の石仏をみつけた。無縁仏がまとめてあるのかな? 永代使用料200万円~を払ってこれでは
浮かばれないけど、きっと払ってない仏だろう。



昨日のトゥーリア石仏も、花を供える人がいなくなったら、こういうとこにくるのだろうか? 似た光景
は山の中とか、京都の化野念仏寺とかで、目にしたことがある。



二百数十体あると、寺の看板に書いてあった。大部分は地蔵だが、観音もちらほら。いずれも民間
で作られた素朴な石仏で、かつてこの付近に建てられてたものが宅地造成などでここに集められた
と看板には、まことしやかに書いてある。




関連記事:
  トゥーリア
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トゥーリア

2016-04-26 | Weblog
トゲのように見える東京ヌカイシソーはとりあえずいいとして、この青空の下の路地という路地を
あてずっぽうに歩き回ると、だいたい道端で石地蔵を目にする。



たとえば六本木7丁目。きれいな花を飾った石地蔵がふと目に入り、どうせ行くところもないから
立ち止まって石に何か文字のようなものが刻まれてないか調べる。



何ひとつ文字が刻まれてない。そこが怪しい、ような気がする。地蔵はいつからここに立ってる
のだろう? 古いものは何でも江戸時代ぐらいからあると思えば落ち着きがいいけれど、それに
しては新しい道やビルとの関係が、どことなく取ってつけたようで引っかかる。



もうちょっと奥まっているのが普通じゃないだろうか……ひまなもんだから、ささいなことが気に
なりだすと止まらない。フェリアとかいうクラブか何かの看板を見てスマホに「フェリア 地蔵」と
打ち込んで検索してみる。



六本木Feria・フェリアがある場所の歴史・噂・伝説というタイトルのブログ記事がヒットした。

1988年1月5日に六本木7丁目の高級ディスコ、トゥーリアで発生した照明装置落下事故。
2階天井の巻取ドラムから直径6ミリのワイヤー8本で吊られた可動式大型照明装置が、
吹き抜けの地下1階ダンスフロアまで8.2メートル落下した。




女性13名、男性4名の計17名が照明装置の下敷きになり、3名が死亡。14名が負傷した。
落下した照明装置は楕円形で中央部に何もない形状であったため、落下時に中央にいた
客は難を逃れた。当時このディスコのフロア内には約200人の客がいて、プロ野球選手の
桑田真澄もいた。



あったなあ、そんなこと。1988年といえば江戸時代じゃなくて、昭和63年だ。バブルだ。
バブルが残したお地蔵さん。トゥーリアここにあったのか。何か書いておけばいいのに、
あまり知られたくないけど供養しないと気味悪いから、こういうことになってるんだろう。
きれいな花は誰が供えてるのかな?



関連記事:  化野念仏寺
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都民農園セコニック

2016-04-17 | Weblog
大泉学園~~~ 大泉学園~~~


「ここが練馬の果て、大泉学園だねメーテル」

「鉄郎……そう、ここがアニメのまち、練馬区の果てにある日本アニメーション発祥の地、大泉……」

「学園はどこにあるんだい? メーテル」

「鉄郎、大泉学園に学園はないの……関東大震災のあと、大学を誘致する計画に基いて開発された町……大学の誘致に失敗した町、それが大泉学園」

「ふーん、悲しい町だねメーテル」



「行きましょう、鉄郎……」

「うん、都民農園セコニックはどっちだい? メーテル」

「こっちよ、鉄郎……」

「関東平野のへそは東京じゃなくて埼玉だからへその下にある練馬区をたっぷり愛しあう会……という集まりで昨日、練馬春日町の畑に囲まれた焼肉屋さんに行ったら、そこで都民農園セコニックの話が出たんだよメーテル」

「練馬の中心で練馬愛を叫ぶ会……じゃなくて? 鉄郎」

「そうだったかもしれないよメーテル」



「都民農園セコニック……練馬区の果て、大泉学園を走る西武バスが、いつかたどりつく場所……」

「バス? 銀河鉄道じゃないの? メーテル」

「鉄郎、練馬に鉄道はないの……だから、都民農園セコニックをめざす旅人はバスに乗るしかない」

「ふーん、不便なところだねメーテル」

「都民農園セコニック……その名を聞いた者は多くても、実際に行ったことがある者は少ない」

「機械化惑星といっしょだね、メーテル」

「だまれネジ」

「えっ、ネジ? ネジってなんだい? メーテル」

「いいえ、なんでもないの……いずれわかるときがくるわ……鉄郎」



「昨日、練馬の会にまぎれこんだ “はぐれ中野区民” がね、都民農園セコニックを笑ったんだよメーテル」

「わかるわ、鉄郎……」

「西東京市って埼玉? とか、わけのわからないことをいってたよメーテル」

「中野や杉並に住む人間はそういうもの……練馬の子供が遠足にいく飯能も高麗川も知らない」

「そうだねメーテル、巾着田なんか見たこともないって」

「練馬も埼玉と思ってるのが、中野や杉並の人間よ……それが現実なの、鉄郎」

「都民農園セコニック行きのバスはこっち? メーテル」

「あの列に並べば……いずれバスがくるわ、鉄郎……」



「この人たちみんな都民農園セコニックに行くのかなあ、メーテル」

「いいえ、鉄郎……のりばの行先表示をごらんなさい」



「泉31 都民農園セコニック……泉31-1 新座栄(都民農園セコニック)……泉32 朝霞駅南口(都民農園セコニック・緑ヶ丘)……いろんなバスがあるねメーテル」

「きたわ、鉄郎……」



「ブレてるよメーテル」

「これが西武バスよ、鉄郎……うごくものを撮るのは難しい」



「住宅前、北出張所……聞いたこともない地名ばかり。本当にこのバス、都民農園セコニックに行くの? メーテル」

「鉄郎、大泉では “OZかれさま” と “セコニックさま” というあいさつが普通なの……信じて待ちなさい」



「ついたよメーテル、ここが都民農園セコニックだね」

「そうね鉄郎、都民農園セコニックというわりに……ここは埼玉県新座市のようね」

「住所が新座市栄4-8だもんね、メーテル」

「都民農園セコニックが埼玉県新座市にある……鉄郎、気をつけて」



「どこにセコニックがあるんだい? メーテル」

「あそこに SEKONIC と書いてあるわ、鉄郎……」

「セコニックって練馬区民はヨガマットとおなじイントネーションで呼んでるけど、埼玉ではアルソックとおなじイントネーションで呼ぶんだねメーテル」

「そう、練馬のイントネーションは平板……ここ新座では、セコにアクセントがあるわね……鉄郎」

「都民農園セコニックって、きっと大きな農園なんだろうね? どこだろうメーテル」

「………………鉄郎………………」



「泣いてるの? メーテル」

「いいえ、鉄郎……先を急ぎましょう……都民農園セコニックをさがして」



「スーパーいなげやの建物に、SEKONIC と書いてあるよメーテル」

「そうね、鉄郎……」

「あっちに都民農園セコニックがあるかもしれないよメーテル」

「確かめに行きましょう、鉄郎……」



「スーパーいなげやの角に、セコニック本社入口と書いてあるよメーテル……なんだい本社って? 農園じゃなかったのメーテル!」

「いろいろなものがこの世にはある……鉄郎! 自分の目で見たものは、それが幻覚でなければ信じることね」

「どうしたんだよメーテル……とにかく、本社の入口とやらを見てみよう」

「私はね、決してあなたを裏切ったりしない……私が化け物だったとしてもそれだけは信じていてね、鉄郎」



「株式会社セコニック……機会工場みたいなところだね、メーテル」

「ネジがたくさんありそうね、鉄郎……」



「本日の業務は終了しました……中に入れないよ、メーテル」

「セコニック……それは練馬区大泉学園町にあるという、実際は新座市栄町にある機械メーカー……工場跡地がスーパーいなげやになっている」

「だから建物が一体なのか……どんな機械を作っているの?」

「機械の体ではないのよ、鉄郎……」



「工場はどこかに移転したんだね、メーテル」

「長野県北安曇郡池田町が生産拠点のようね……写真用の露出計を作るメーカーなの」

「池田町か……カミツレエキスの華密恋と同じだねメーテル」

「鉄郎……意外に物知りなのね」



「裏に回っても、何も見えないよメーテル」

「そうね鉄郎、あきらめましょう……」

「だって農園は? 都民農園セコニックというからには、農園があるはずだから」

「鉄郎……都民農園セコニックに都民農園はないの……あるのはセコニックだけ」

「どういうこと? メーテル」

「かつてここに都民のためのレクリエーション農園を作る構想があった……結局は構想だけで、実際に都民農園が作られることはなかった……バス停にただ名前だけが残った、それが都民農園セコニック」

「ふーん、悲しい地名だねメーテル」



「大泉学園に学園はない、都民農園セコニックに都民農園はない……すべてが計画倒れに終わっても、人が一所懸命やっていることを笑うことは誰にもできないわね……やっている人にとってはそれが一番大事な正しいことなんだものね、鉄郎」

「そうだね、メーテル」



「さあバスで戻りましょう、鉄郎……」

「見て、バス停の後ろに新座市役所の掲げた看板があるよメーテル」

「そうね鉄郎、都民農園セコニック・いなげや大泉学園店前無料自転車置場……」

「この自転車置場は、株式会社セコニックのご協力により、通勤・通学・買い物などの自転車利用者のために設置しました……どういうことだろうメーテル?」

「工場だった土地の一部を提供してるのかもしれないわね、鉄郎……」

「だからそこらじゅう、SEKONIC 、SEKONIC って書いてあるのか」

「999も私も……時が止まろうとどうしようと休むことはない……時間がない空間でも……時間がどこへ向かって流れているところでも……私は眠ることのできない女……」

「メーテル、どうしたの?」

「いいえ鉄郎、行きましょう……」



関連記事:  池田町
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小田原

2016-04-03 | Weblog
ふだん食べ物の写真あまり上げないんだけど小田原駅前で黒ずくめの女の子が客引きしてる
入船という店に入って入船丼とかいうの頼んだら、こんなのが出てきた。刺身の船盛りじゃん?
と思って、真ん中のお魚をめくってみたら、ごはんがでてきた。これで丼なんだ。小田原スタイル
おもろいね。


行きは足柄の方から回ってきた

箱根のポーラ美術館が取材を募って渋谷からバスを出してくれて、いい機会なので便乗した。
オープンのとき行ったことあるけど道順は忘れてしまった。箱根の土地勘ないし今回もバスで
護送されてきたのでよくわかってない。


山の中と思ってる

関東平野は花見盛りだけど、箱根の山の上は桜のさの字も咲いてなくて、かえって清々しい。
バスが予定より早くついて取材まで時間あるので、美術館のまわりの遊歩道をぐるっと歩いて
みることにした。


冬は雪積もりそう

聞いたら箱根の中でも雪深い土地らしい。そういえば箱根って去年の初夏に危険レベルが2
に上がったけど、晩秋には危険レベル1に下がって通常通りだとか。


肌寒くて心地いい

動物でも出てくれば写真撮るんだけど、そんなに都合よく出てきてくれないので自分の写真
でスペースを埋める。ブログなんだからスペースとか関係ないんだけど、つい。


自然の景観を損なわない工夫

オープン当初に聞いた説明をいまも覚えてる。場所は覚えてないけど、すり鉢状の窪みに
身を潜めるように美術館が建ててある。入口が1階、展示室はB1とB2階。


無駄に照明を使わない賢い設計

取材したことは雑誌に書くから詳しく書かないけど、フランス絵画と化粧道具、ファッション
の関係がよくわかる展示で、その名も「Modern Beauty」展。9月4日までやってる。


路線バスで小田原に下りてきた

帰りは路線バスに揺られて箱根の山を、どこをどう通ってるのかよくわからないまま下りて
きて、小田原城で夜桜見物する。本当は箱根の温泉に泊まりたかったんだけど、1人だし、
ちょっと調べたらどこも満室であきらめた。花見には小田原ちょうどいい。


お城のまわりを人がそぞろ歩く

さっきまで仕事だったけど、ここからは遊び。堺雅人が主演する大河で高島政伸が演じる
北条氏政の居城、小田原城をうろつく。ここで金平糖むさぼってるのか。


東京も満開だけど小田原も満開

だったら東京に戻ればいいのに、わざわざ寄り道して歩き回る。お腹が空いてきたところで
適当な居酒屋に身を寄せて飲み始める。


鮪のハーモニカ

小田原の漁港では鮪も水揚げするのだろうか。背びれの付け根をハーモニカと呼ぶことは
知ってるし、食べたこともあるけど、背びれがついてるのは初めてかも。


ハーモニカを食べるとこうなる

1軒でやめとけばいいものを、小田原にくることも案外ないから……とか思って最初の丼に
遭遇するわけです。う~ん食べすぎた。おわり。




関連記事:  箱根



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