散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

縁切榎

2016-03-28 | Weblog
桜といえば、さよならだ。そこで縁切榎を見物にいった。都営地下鉄、三田線の板橋本町で
下車すると案内表示があるから、誰でもすぐ見つけられる。


旧中山道に面している

板橋宿にあるから、昔はこの前を人がたくさん通った。嫁入りのとき、縁切榎のそばを通ると
縁が短くなるというので、幕末に和宮が皇室から江戸に下向する際などもわざわざ迂回路を
つくったとか。


縁切り効果抜群!

ぶらさげるところがないほど、絵馬がぎっしり掲げられている。悪縁を切りたい人がこんなに
つめかけているのか。


こっちも満員御礼!

絵馬掛けどころは他にもあるが、ぎっしりすぎて、何が書いてあるか読みにくい。願いごとが
とても具体的に、そして長めに書いてある様子。


側面にまで……

なんだか気分が悪くなってきたけど、せっかく来たから絵馬をいくつか読む。縁を切りたい人
の住所と名前、自分の住所と名前を書いた絵馬が多い。地方からも来てる。


何があったの?

「くそ聖徳大学の関係者及びくそ川並一族と絶縁させてください」

聖徳大学は千葉県松戸市に本部を置く私立大学で、1990年に設置されたとウィキペディア
に書いてある。学長は川並弘純で、建学の精神は「和」……そのわりに不和が。


家賃不払いの雪〇延〇が……

「私達一家に対するイヤガラセやビラまきを一刻も早く止めていただき、法にしたがい
一刻も早く退去し、私達の住む町から出ていってほしい。御近所さんも 皆 そのように
願っています。この縁を立ち切り、平和な町が戻ってくる様に願います」

立ち切りじゃなくて、断ち切りだと思うけど、腹が立ちきりなのはわかる。


色恋沙汰の縁切り絵馬も強烈!

「旦那の不倫相手の子供が早く死にますように。あの女と二度と会いませんように。
なんでもいいからこの世から消えろ。死ね」

黒く塗ってあるところには、相手の名前が書いてあったらしい。怖い。


なにやらいっぱい書いてある!

「自分をゴミのように捨て、さっさと逃げて、他の奴らと楽しく話して自分より未来を
切り拓く力を持つ人生の勝ち組の中〇千〇のようなクズ女になっている〇藤〇子が
自分より幸せになり、自分より力を持ち、自分より人生の勝ち組になっているのが
絶対に許せない。中〇千〇のようなクズ女になっている〇藤〇子が事件か事故で
死にますように」

また死の願いだった……中〇千〇のほうは、とばっちりのような??


最近店にくる……

「穴ちゃん(チンピラ)との前世の魂の因果関係を切って下さい。
今世の私に対する執着を切って下さい」

スケールが大きすぎて目まいがしてきたので、これぐらいで縁切榎をあとにしてきた。


関連記事:  絵馬15
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杭州飯店

2016-03-22 | Weblog
背脂大佐にすすめられて新潟燕三条の杭州飯店でラーメンを食べようと思って、検索したら
上越新幹線の燕三条からだとタクシーに乗らなきゃいけない。最寄りは弥彦線の西燕駅……
ならばと弥彦神社に詣でて弥彦線で西燕駅にきた。無人駅。なんだろう、この長靴は?


上を見ると

「急な雨の時に御使用下さい。使用後には、返却願います。西燕町行政区」と窓に貼ってある。
すると長靴の横のカゴには傘が差してあって、急な雨の時に御使用になった人が返していない
わけだ。いいからラーメン食べに行こう。


弥彦線の西燕はこんな駅

あきらかに単線。いま正午すぎだけど、13時すぎの電車のあとは上りも下りも2時間ぐらい
電車がない。ラーメン食べたあと待ちぼうけになりそう。燕三条まで歩いたら迷いそうだし
タクシーなんか呼んでも来ないかも。(そんなことない?)


店はこっちのほう

裸の大将ではないので、線路の上を歩かないで道をジグザグ遠回りするんだな。お腹が
すいたんだな。早く杭州飯店とやらに行きたいんだな。


あれなんだな


並んでるんだな

並んでまでラーメン食べたくないんだな。でも周りに何もないから並ぶんだな。寒いんだな。
凍えるんだな。後ろのお姉さんが、「前に来た時は夏で暑かったけど寒いほうがましね」って
しゃべるのを聞いて、なるほど炎天下で並べば暑くてラーメンどころじゃないから、寒い方が
おいしくラーメンを食べられると思いました。


元祖・中華そば 餃子の文字が

前のお兄さんが、「ここは1933年創業で戦前から背脂チャッチャのラーメンを出している
背脂の元祖なんだよ。ホープ軒も土佐っ子もお子ちゃま」っていうから、余計お腹がすいた
んだな。寒いんだな。震えるんだな。


順番が近づいたんだな

と思ったら、お客さんがみんな携帯で仲間を呼ぶから、いつまでも列が短くならないんだな。
2人客のようで5人だったり、6人だったりするんだな。ぼ、ぼくは1人です。


でっかい餃子2個で400円

ラーメン食べ終わって、ビール飲み終わったころ餃子が出てくるお店があるので、ちょっと
心配だったけど最初に餃子とビールが出てきた。えらいんだな。餃子を食べ終わったころ、
お目当てのラーメンが出てきました。


中華そば800円

麺が、麺が太い。うどんみたい。背脂が、背脂が甘い。刻んだタマネギがピリッと効いてて、
爽やかなんだな。食べ飽きないんだな。


ひさびさにリフトしてみた

タクシーで乗りつけるお客さんもチラホラいて、きっと新幹線で県外から足を運ぶんだな。
地元の人はクルマのナンバーに目を光らせて、県外ナンバーだとひそひそ何かつぶやく
のを、ぼくは聞き逃さなかったんだな。ちゅるちゅる。


郵便局に並んでるように見える
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イグアス

2016-03-20 | Weblog
待っていたヘリがやってきた。わざわざヘリに乗って滝をみるというのは、どういうことなのか
よくわからなかった。せっかく来たから、乗っとくか程度。



なにやら水煙が立ち上ってる。あれが滝? えーっ、なにそれ!



イグアスの滝がみえてきた。ずいぶん横に幅のある滝だなー。



それにしても、ヘリがこんなに傾いて飛べるものだとは知らなかった。



段差というより陥没みたいな滝に、虹がかかっている。左端に細い道のようなものがある。
あそこを通って滝を近くから見物できるらしい。手前がブラジル、奥はアルゼンチン。



ずいぶん続いてる。こっちブラジル、あっちアルゼンチン。おいそれと越えられない。



遠くからみた水煙はあれか……



地上に降りてイグアス国立公園のチケットを買い、また滝のところまで行く。



みえてきた。



前の人の帽子に蝶がとまった。かと思えば……



自分の手にも蝶がとまる。ミネラルを補給しているのだろう。サカタニウムをお吸い。ここで、
デジタルカメラのSDカードの写真番号が100-9999になり、メモリーに空きがあっても写真が
保存できなくなった。



あとはスマートフォンで撮るしかない。



いっぱい撮ったところで全部いっしょに見えそうだから、まいっか。濡れるんだろうなー、
あそこ歩くと。



もうこれ以上、とくに書くことがなくなってしまった。

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マチュピチュ

2016-03-12 | Weblog
マチュピチュも今日は雨だった。ふもとの町から遺跡まで、30分か40分ほどでのぼるバス
に乗るにも、パスポートのチェックを受けないといけない。それだけ遺跡を大切にしている
んだろうなー。(窓越しに撮ってるから画面がゆがんでる)



こんな霧の中、ガードレールのない九十九折をのぼるバス。ときおり谷底がみえると怖い。
高地ジャングルなので耕さなくても植物の実りが得られるとかで、マチュピチュを発見した
ハイラム・ビンガムが1911年にこのあたりを訪れたとき、廃墟になっていた遺跡で2家族、
家畜を放し飼いにして暮らしていた。いまもきっと、山の中にそんな家族がいるだろう。



ポンチョを着用して雨のマチュピチュ、霧のマチュピチュを歩く。遺跡に入るときにも当然、
パスポートを提示する。このポンチョは木曽路を歩いたとき以来、たぶん10年ぶりくらいに
着たんじゃないかなー。



ウサギがいた。ウサギだ、ウサギだと観光客が騒いでるから、ズームして写真に撮ったら
どうもリスにみえる。ウサギにみえなくもないけど、リスっぽい。



太陽の神殿。きっと屋根は植物を葺いたんだろうなー。あっちの窓から太陽がみえるときは
冬至で、右側の窓から太陽がみえるときは夏至。



こっちが夏至。ちょっとズレてるのがナゾだとか。窓から太陽が……といっても、この天気
だと想像しがたいなー。



下から見上げた。山の天気は変わりやすいから、だんだん雨が弱まって、霧が晴れてきた。
ひとめぐり3時間ぐらい。



よくできてるなー。



だいたい屋根がないから、上から見るより下からのほうが立派に見える。たくさん写真を撮って
気がすんだので、遺跡の入場口にあるホテルで昼ごはん食べてバスでふもとに戻る。



ふもとの町はどこか北関東の温泉地のような、川沿いの集落。みやげものを売る屋台が駅前に
立ち並び、さぞかし商売熱心なのかと思えば、ペルーの人は日本人のように控えめで、あまり
観光客に構わない。ずっと店の奥にいて、こちらが声をかけると親切だけど、そうでなければ
だいたい遠慮してる。そんなところも北関東の温泉地みたい。



ホテルでポンチョを広げて乾かす。意外にも、自分が着てた雨具はシングルベッドと同じぐらいの
大きさがあった。前回は妻籠の民宿の衣紋掛けで干したから気づかなかった……。



マチュピチュからオリャンタイタンボという町までは電車。ほぼ単線で、青森の恐山に行く列車や
北海道の根室に行く列車を思い出す。岐阜の明智に行く列車や、群馬のわたらせ渓谷鉄道も。
こんなこと書いても伝わらないかなー。



オリャンタイタンボから、インカの首都だったクスコまではバス。途中、オート三輪をたくさん
見かける。オート三輪が行き交う様子はかわいいけど、うまく写真に撮れなかった。



日干しレンガを運ぶ人。



道のほうに竿をのばし、赤いテープをちらつかせてるのは飲み屋らしい。赤提灯といっしょ。



あそこの家も飲み屋やってる。



このへんの人は家でモルモットを飼っていて、お祝いごとや、人をもてなす時などに絞めて
ごちそうにするらしい。クスコでお昼ごはんを食べたら、最後の晩餐のメインがモルモットに
なってる絵が店に飾ってあった。うまそうだなー。



クスコの遺跡は、きっとマチュピチュみたいに石づくり……だったんだろうけどスペイン人が
教会を建てるのに、ほとんど持って行ってしまった。



こういうのになっちゃったんだろうなー。



この通りの右側はインカの石垣、左側はそれを真似たスペインの石垣。インカの石垣は傾斜が
ついて、地震に強い。



スペインの石垣は整然としているけれども、地震がくると弱い。



インカの石垣は複雑に組み合わさっていて、地震がきても強い。



これは十二角形の石として有名なんだとか。数えると角が12ある。観光客がたくさん来る
ので、インカの装束を身に着けたモデルが通り、撮影にチップを要求する。



これ、これ。



町にサボテン売りがいる。実を食べるとおいしい。柿みたい。



サボテンの花が咲いたあと……。



このように実がなって……。



このようにして食べる。おしまい。
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ナスカ

2016-03-04 | Weblog
ナスカの地上絵を見るには、いくつかの方法がある。リマからパンアメリカンハイウェイを
南下してピスコという町まで4時間。そこでセスナに乗って、ナスカの地上絵を見る。

ペルーは高原のイメージがあるけど、人口の大半が集中するリマは海辺。そこからピスコ
までの道のりを含めて、ペルーの太平洋岸はすべて砂漠。

なんで砂漠かというと、寒流のプンボルト海流が太平洋岸を北上しているから、冷たくて
上昇気流が発生せず、雨が降らない。だから砂漠。どこまでいっても砂漠。

ナスカも砂漠で、雨が降らないから地上絵が消えないで残っている。



ピスコは海辺の砂漠の町。ペルーの言葉はわからないけど、ピスコは鳥という意味らしい。
たしかに海鳥がいっぱいいる。



海を眺めていたら、海鳥が何かひっくりかえしている。よくみると、あれはカニのようだ。



海鳥がカニをつついて食べた。どうやら隙間から口ばしを入れ、身をほじくって食べてる。

おいしそうに食べているのを見たら、食欲がわいてきた。



セビッチェというペルーの名物料理らしいものを食べる。イカとかエビとか貝とかを、たぶん
ゆでて、レモンしぼって食べる。おいしい。

左側の黄色いのはジャイアントコーン。右側のオレンジ色のはサツマイモ。海辺の乾燥地では
サツマイモがとれる。



パエリアのような、炊き込みご飯のような、薄味で魚介のだしが効いた食べ物。おいしい。
上に乗ってる王冠みたいなのは唐辛子のなかま。種が辛い。



十字架が派手やのう。キリスト教が入ってくる以前の文化が混ざっているのかもしれない。
日本に入ってきた仏教に山岳信仰とか、いろいろなものが混ざってるように。



おなかもいっぱいになったところで、空港でチケットを買ってセスナに乗る。ナスカまで
30分、砂漠の上を飛んで、地上絵のあたりを30分ほど旋回し、また帰ってくる。



どこに何の絵が描いてあるか、地図が配られる。状態がいいものだけ地図に載っている。
実際はそのまわりにも、消えかかった絵とか、単純な線とか、いろいろ見える。

地図の左上から右下に、斜めに走っている黄色い線はパンアメリカンハイウェイ。地上絵の
上を通っている。クルマで見物しにくる人たちは、やぐらにのぼって見渡す。



セスナがいっぱい。なんかけっこう、カンタンに離着陸している。料金も安いし、とても
カジュアルだ。



副操縦士がカタコトの日本語を話す。操縦士に何かあったらこの人が操縦するんだろうけど、
そうじゃないかぎりマイクで地上絵のガイドをするのが主な仕事。



日本人ばかり10人ぐらいまとめて、左右に分かれて座り、離陸する。けっこうGがかかる。
コクピットみるとカーナビみたいな画面がついている。



海辺が砂漠っていうのは、理由がわかっていても不思議。エルニーニョで雨が降ることが
たまにあり、いまはともかく昔はエルニーニョなんて分からないから、天変地異と怖れられ
歴史を幾度も動かしたとか。



どこまでいっても砂漠。ときどき緑地化された畑みたいな土地が、幾何学的なかたちで
ポツンと現われて不思議。サツマイモでも作ってるのだろうか。



30分後、ようやく地上絵がひとつ見えた。宇宙人みたいな絵。カタコトで副操縦士が
「羽根の下、宇宙人、これこれ……いたいた」と教えてくれる。セスナを傾けて羽根の下に
絵がくるように旋回し、右の座席の人にも、左の座席の人にも見せてくれる。



「羽根の下……いたいた……ハチドリ……これこれ」といわれて、どこだろうと探したら
たしかにハチドリが羽根の下に、いたいた。





肉眼でさがす分にはまだいいんだけど、写真に撮ろうとしてカメラをのぞきこんでいると
どうしても酔いそうになる。気づけば斜め前のお客さん、袋にゲーゲー吐いてる。



砂漠の黒い地面を掘ると白い部分が露出して、その白い部分が空から見ると絵になるように
地上絵は描かれている。



パンアメリカンハイウェイに自動車が停まって、やぐらから地上絵を見物してる人たちが
セスナからも見える。



右に左に30分ぐらい旋回して、じゅうぶん地上絵を堪能したら、また30分かけてピスコ
まで戻る。
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