散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

一条戻橋

2012-06-23 | Weblog
白峯神宮に用があって京都にきたついでに、そのへんを歩いていると堀川にかかる一条戻橋についた。
一条戻橋というのは延喜18年(918年)に三善清行という文章博士が亡くなったとき、報せを聞いた子の
浄蔵が熊野から急いで帰ってくると、葬列がこの橋の上を通っていたとか。


橋の下の流れはこう。ほたるが出るらしい。

浄蔵は父・清行の柩にすがって激しく泣き、神仏に熱く祈りを捧げたところ、不思議にも清行が一時蘇生して
言葉を交わすことができたという伝説がある。


それがこの一条戻橋。

すぐ近くに陰陽師の安倍晴明を祀った晴明神社がある。ついでだから、そっちのほうへトコトコ歩いていく。


鳥居に五芒星がついてる。そして、その向こうにまたまた一条戻橋が……!

なんだこりゃ~と思ったら、この橋は大正11年から平成7年まで実際に使われていたもので、今の橋がかかる
とき、境内に復元したと木の札に書いてある。


晴明神社の客寄せのひとつになってるみたい。

なかなか人気のある晴明神社の境内には、日本人だけでなく、近隣の国々からも観光客が訪ねてきていて、
記念写真や動画を熱心に撮っている。


そして陰陽道のグッズを授与してもらっている。

晴明神社があったところは、平安時代どうだったかは知らないけど、そのあとで秀吉が天下を取るころには
千利休が屋敷を構えていたって石碑に書いてある。


鳥居の横に、千利休居士聚楽屋敷跡っていう石碑が。

その時代には、晴明神社はとっくに廃れていたか、存在しなかったにちがいない。いまみたいに晴明神社が
流行るようになったの、いつぐらいからなんだろう?


パチもんっぽい雰囲気の土産物屋さんも繁盛。
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東松山

2012-06-16 | Weblog
埼玉県の東松山にきました。東武東上線というのは、池袋から西へ上がっていくのに、どうして
東上線というのでしょうか? その東上線の、森林公園の手前の駅が東松山です。

駅前をぶらぶら歩くと「全国やきとりの街ガイド」という看板があります。全国7大やきとりの街、
そのひとつがこの東松山ということになっています。ぜんぜん知らなかった……。


そういうことなら食べようか

まだ昼なので、やきとり丼を食べることにしました。東松山のやきとりは、みそだれのやきとり
らしいです。詳しく説明を読むと、やきとりというよりも、やきとんが名物みたい。どうやらこの
全国7大やきとりの街、北から美瑛、室蘭、福島、東松山、長門、今治、久留米の説明みると
やきとりなのに牛を焼いたり豚をやいたり馬を焼いたりしてる。怪しいぞ?


東松山「ひびき」のやきとり丼 (右がみそだれ)

「秘伝のみそだれ」は2012年、モンドセレクション最高金賞を5年連続で受賞するという快挙を
なしとげたばかり。みそだれ瓶詰め525円(税込み)で販売しています。やきとん専用ビールも
開発して売ってる……やっぱり、やきとりじゃなくてやきとんの店じゃないか!


ややっ! 埼玉名物「ぎょうざの満洲」発見

やきとり丼を食べたばかりですが、埼玉の地場産業として県内の人に愛されているという噂の、
「ぎょうざの満洲」が東松山にもあります。決して埼玉県の外には出さないことになっているとか
いないとか……。


3割うまい!! って何?

最高にうまいを10割とすれば、その3割うまい!! ってこと? いやいや、そんなまさかね。
7割まずい!! ってわけでもないよね。ちょっくら、ぎょうざ食べてみるか。


いつから「食いだおれブログ」になったんだろ?

毎朝4時から埼玉県坂戸市の工場でぎょうざを製造して、お店に納品しているから新鮮なんだって。
ぎょうざだけじゃなくて、麺も坂戸市の工場で朝4時から作って納品しているとか。スープと惣菜は、
鶴ヶ島(やはり埼玉県)の工場で朝早くから作っています。出来立てを安心して埼玉県のみなさまに
召し上がっていただいております。


うっかりチャーハンもセットで頼んでしまった!

県外不出という噂だが、ぎょうざは冷凍ものなら全国発送している。店舗も埼玉県内だけではなく、
東京都内でも埼玉に近いところには「ぎょうざの満洲」の店舗がある。荻窪、東村山、小平、田無、
花小金井、上石神井、大泉学園、清瀬、ひばりが丘……といったところ。

ああ、おなかいっぱい!
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長浜

2012-06-10 | Weblog
長浜にきました。滋賀をさまようのも、これで一区切り。コンビニで買った『47都道府県のウワサ』(630円)
で滋賀県のページをひらくと、「新幹線の線路がなぜか市街地を避けて走っているので、確かに地方都市
ではあるがそれ以上に田舎だと思われている」と、もっともなことが書いてある。新幹線から眺める滋賀は
まやかし。在来線に乗り換えると、滋賀のよさがわかる。


長浜城は秀吉の居城だった

もとは今浜といったのを、信長の「長」を一字もらって、長浜という地名にあらためたとか。ご機嫌とりが
うまいのう。長浜の駅のホームに、SLが停車していた。なんか北陸本線、ときどきSL走ってるみたい。
鉄っちゃんが大勢とりついて、写真を撮ったり、乗ったりしていた。


長浜城のすぐ前は、いわゆる琵琶湖ってやつ

滋賀県は、「領地の六分の五が陸地である。他県人が思っているほど琵琶湖は広くない!」と前掲書。
そうだったのか、他県人のなかにはアベコベに「滋賀県の六分の五は琵琶湖である」って思ってる人が
けっこういるかも? 琵琶湖には津波注意報が出るというし。


昔ここに太閤(秀吉)の井戸があったとか

すっかり琵琶湖に浸かってる。埋め立てられて小さくなったと思っていたら、大きくなってる場所も
あるんだ。放流した不届き者がいてピラニアが釣れるとか。それどころか「ビッシー」という怪物が
いて、その正体はビワコオオナマズとも、うぉーたんとも取り沙汰されている。うぉーたんって何?


いるのかなあ、ビッシー……

「駅前に平和堂と民家があり、その背景に田園が広がり、さらにその背後は琵琶湖というのが最も
滋賀県らしい風景だ」と、例の書にある。たしかに「平和堂」はどこの駅前にもある気がする。


これが平和堂

最上階が「スカイレストラン」になっていて、なんとなく滋賀県を満喫できる気がするのでお昼ごはん
を食べることに……したんだけど、お客さんがいない……。


日本の名城の写真がいっぱい貼ってある

「恋愛射撃隊」という昔の歌謡曲(?)が流れている。おすすめの味噌カツ丼(名古屋のメニュー?)
を食べていたら、だんだんお客さんが増えてきた。ふっふっふ、ぼくのおかげだよ。


これがおすすめメニューの味噌カツ丼

今長浜城と呼ばれる(?)平和堂をあとに、また長浜を歩き回る。駅のあたりも城内だったみたいで、
こんな石碑があったりする。周辺の図がまた、なかなか趣のあるイラストレーション。


とっても楽しそうなイラストだけど、ちょっとわかりにくいかもしれない……

黒壁スクエアという地区があって、観光客でごった返してる。じつはこの混雑を避けたくて、昼ごはんを
平和堂の「スカイレストラン」で済ませたのだった。


ほーら、観光客がいっぱい……人ごみは久しぶり

4月中旬に「長浜曳山まつり」というのがあって、その時期がいちばん混むとか。しかし、5月5日の
子供の日(この日)もかなりの人出で、滋賀のイメージがちょっと変わった。


商店街の軒先に飾られた和紙の鯉のぼり

明治のころにつくられたものだそう。こういう古いものが何気なく残ってるのも、滋賀のいいところ。
お寺なんか本腰を入れて回りだしたら時間がいくらあっても足りない。


水辺は19世紀後半のヨーロッパの油絵みたい
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草津

2012-06-07 | Weblog
お医者様でも草津の湯でもドッコイショー、恋の病はコリャ、治りゃせぬよチョイナチョイナ―♪ の草津は、
たぶん群馬県の草津温泉。ここは滋賀県の草津だから温泉ではなく、東海道五十三次の52番めの宿場。
にゃんと駅前の2階ペデストリアンデッキに「草津宿」の碑があって「街道ふれあい広場」になってる。


ばんから横町 夜十二時まで

そして地べたに降りると、赤ちょうちんに「ばんから横町 夜十二時まで」なんて書いてある。……ここには
あとでもういちど、こないといけなくなりそうだな……日が暮れてから。

善水寺に行った帰り道なので、ほどなく日が暮れそう。そうなる前に、草津宿を歩き回らなくっちゃ! ここから
14.4km先の大津宿が東海道五十三次の最後の(最初の?)宿場で、その大津宿から11.8km行けばもう京都の
三条大橋……終点。


追分の常夜灯 右 東海道いせみち、左 中仙道みのみち

ここは東海道と中仙道が合流する宿場で、常夜灯のところで右に行けば東海道、左に行けば中仙道という
交通の要所。その分かれ道、どうなってっか写真撮ってみっと……


右が東海道(いせみち)、左が中仙道(みのみち)

JR東海道本線に沿っていくのが中仙道、南回りに迂回するのが東海道……おかしな感じがしちゃうのは、
鉄道の線路が東海道本線なのに中仙道にそって敷かれてるから。


ま……まぎらわしいこと、してくれるじゃない……!

当然、東海道新幹線も名古屋あたりからずっと、東海道じゃなくて中仙道にそってビューッ! と走ってる。
もうあれは中部地方じゃ、「中仙道新幹線」って呼んだほうがいいみたい。


草津宿本陣 (もう夕方なので閉まってる)


めげずに門からのぞきこむとこうなってる


ちょっとした路地がいい感じ


このポストは明治4年のタイプ (現役)

さっ、そんじゃトワイライトな刻限になってきたから「ばんから横町」のぞいてみっか! 駅前のビルの
地下がフードテーマパークみたいになってて、普通の飲み屋が何軒かある。それだけなんだけどね。




関連記事: 善水寺


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大津

2012-06-01 | Weblog
大津の駅のホームの端っこに、青い球体がある。近づいてみると地球儀で、北緯35°線の上に駅があることを
示すためのもの。1989年7月1日に設置されたって金属板に書いてある。赤い線の上を東に進むと、千葉県の
千倉町で太平洋に出て、アメリカ大陸のオクラホマシティ、メンフィスなどの都市を通って……(中略)……また
ここに戻ってくるんだって。ふーん、どうしてそれを?


旧東海道を歩いて三井寺へ

品川のへんを歩いても、板橋のへんを歩いても、何日かかけて木曽路を歩いた時も思ったけど、旧街道の道幅
だいたいどこも同じ (測ったことはない)。……いいねーこの感じって歩いてたら、道端に石碑が。


此附近露国皇太子遭難之地

なんだこりゃ! 帝政ロシアのニコライ皇太子に、巡査の津田三蔵がサーベルで斬りつけた大津事件(1891)
の現場じゃないか……「このふきん、ろこくこうたいし、そうなんのち」……当時の内閣は大国ロシアを恐れて
巡査を死刑にしようとしたけど、当時の司法は圧力に屈しないで、無期懲役にしたんだっけ。うーん、いまなら
圧力に屈しそうなイメージ……。


うわっ! 路面電車、えらく長い~っ!

ぶらぶら歩いてるだけで、いろいろと珍しいもんに出くわす大津。わざとやってるわけじゃなく、ただ三井寺に
行こうとしてるだけなのに、おもしろい町だな。


雅楽(?)を鳴らす軽トラ…


ど派手な神社にぶつかった……長等神社?

立札を読むと、天智天皇が大津京に遷都したとき鎮護社として創建されたっていうから、ずいぶん古い……。
のちに三井寺の守護神になったってことは、この脇を登っていけば天台宗の寺門の総本山、園城寺(三井寺)
にたどりつくの? (天台宗の山門の総本山は比叡山延暦寺)

 
どっこらしょっと……結局また上り坂でハアハアいうはめに……着いたぁ!!

なるほど、これが三井寺か……と思ったら、その一部にすぎなかった。どちらかというと端っこに位置している
観音堂。ここからは琵琶湖がよく見える。


わ~っ、ヨットがいっぱい、ゴミみたいに!


園城寺(三井寺)の全貌はこんな感じ

さほど信仰心もないのに回りきれるんだろうか……かなり心もとなくなってきた。ポツポツ雨が降りそうだし、
考え込んでもしょうがないから、ぐるっと回ってみる。


かわいい観音様がいたり、おとなっぽい観音様がいたり


金堂

この桃山時代の建築の前に何やら石の灯籠が、意味ありげな場所を占めている。近づいていくと木の立札に
おそろしいことが書いてある。


天智天皇が大化の改新で蘇我氏一族を誅しその罪障消滅のため
天皇が自らの左薬指を切り、この
灯籠の台座下に収められた


謀殺とも、だまし討ちともいうべき行為で蘇我氏一族をほろぼしたわけだから、崇りをおそれて左薬指ぐらい
切断するかもしれない。中臣鎌足(藤原氏の祖)も罪障消滅のために、なにかしたのかな?


天智、天武、持統天皇が産湯に用いた閼伽井

金堂の脇の閼伽井(あかい)の水が、三天皇の産湯に用いられたということで、園城寺は別名「三井寺」として
有名なんだそうな。ゲコ ゲコ グワ グワ ひっきりなしにカエルの声がする。まるで録音テープを流している
みたい。閼伽井を覆う閼伽井屋には、左甚五郎作の龍の彫刻が。


生きて動き出さないように目玉に杭を打ってあるとか

さて、三井寺から下りてくると長等小学校のそばを琵琶湖疏水が流れている。疏水といったら京都まで水を運ぶ
ために明治に開削された水路で、京都の南禅寺の境内には煉瓦の水道橋が架かってるし、哲学の道のそばを
流れてるのも疏水。


ここから京都まで流れてるのか……


比叡山の下にトンネル通したり、インクラインを設けたり、たいしたもんだよ


琵琶湖に出ると子供が釣りしてた
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