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歩くことが唯一の趣味ですから。

大湯環状列石

2021-01-01 | Weblog
2020年、「うちにいろ(Stay Home)」から一変「旅行に行け(Go Toトラベル)」と要請した政府にあきれながら
「それなら人のいないところ、密にならない場所へ行こう」と考えた私は、秋田県鹿角市の大湯ストーンサークル館を
10月に訪ねようと秘かに狙っていたのですが、突如いわきに出張することが決まって断念しました。



11月になったら寒そうだから来年にしようと思っていたのですが、また政府が一変して「旅行へ行くな」と言い出す
かもしれないので、行けるうちに行っておこうかと大湯環状列石のことを調べてみると、冬季は閉鎖されるらしい。
11月末日までは見学できるけれども、積雪したら閉鎖になる。11月初めに雪がちらついたけど積もらなかったから、
後日ダメもとで出かけました。



暖冬最高。とはいえ吹きっさらしの秋田はさすがに寒い。岩手の盛岡から1日に数本しかない花輪線の列車で往復
しようと思ったら早朝に盛岡を出ないと危ない。そこで盛岡にわざわざ1泊し、朝6時55分の列車で2時間あまり
運ばれて9時14分に十和田南駅で下車しました。タクシーに15分ぐらい乗り、ついたところは原っぱ。



館のおじさんに聞くと現在、公開しているのは原っぱの向こう(300mぐらい先)にある万座環状列石と、道路を
はさんだ野中堂環状列石の2つで自由に見学していいという。吹き荒ぶ風の中を歩いて万座環状列石に近づくと、
近すぎて何だかよくわからないので離れることにしました。



イメージしていたより平べったい。もうちょっと柱状の巨石が環状に屹立する光景を思い浮かべてここまできた。
にもかかわらず、地べたに石が転がしてある。この程度なら現代人が町おこし村おこしの目的で力を合わせても、
環状列石ぐらい何とか作れそう。いちおう縄文時代後期(約4000年前)の遺跡みたいです。



川原石をさまざまに組み合わせた配石遺構を二重の環状に配置した構造で、万座環状列石の最大径が52mあり、
野中堂環状列石の最大径が44m……なるほど冷静になってみると「環状列石」としか呼んでおらず、柱状だとも
巨石だとも称していない。石ころが環状に並べてあるから環状列石、どこにも嘘はない。



ストーンヘンジとも呼んでおらず、あくまで大湯ストーンサークル館だから看板に偽りがないことは確認できた。
またひとつおりこうさんになってしまいました。それにしても現代人は、じゃなかった縄文人はどうしてこんな
輪っかを石で作ったんだろう。観光客の誘致のためじゃないとしたら、他に何が?



1mぐらいの高さの台があったから、上に乗ってみたら視界が開けるかと思って乗ってみたらこんな感じだった。



あとで写真をつなげるかもしれないから、右から左へレンズを動かしてパノラマっぽく撮ってみたけどつなげる
ことは結局なかった。だんだん帰りたくなってきた。



さっきバス停があったから時刻表をチェックしたら、鹿角花輪駅まで行くバスが10時にあった。その次のバスは
12時55分、つまり約3時間後。いくら急ぎの用がない旅だからって、ここに3時間いるより10時のバスで人が
密な場所に移動した方がいいと思いました。三つの密って素晴らしい。



その前に、野中堂環状列席をいちおう見ておきました。まだバスが来るまで15分ぐらいあったからです。そして
満足したので、あとでパノラマっぽくするかもしれないと思って左右にレンズを動かして写真を撮っておきます。
パノラマにすることは結局ありませんでした。



10時のバスに乗れば10時半ごろ鹿角花輪駅につき、1時間後の花輪線に乗って13時30分ごろ盛岡に戻れるけど
乗り遅れると盛岡につくのが15時30分ごろになってしまう。この違いは大きいので、ひたすら帰ることばかり
考えてバス停に戻り、秋北バスを待つ私でした。



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