雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

冬の恋うつくしと見る空と海君の死顔我化粧せむ

2021-10-22 22:28:00 | Weblog

 冬隣、冬の海に。



 水彩  女性への祈り

 コレッジオから。


 さまざま感謝。






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透きとほる星座の旅を冬空のまひるま淡き青に想へり

2021-10-21 22:12:00 | Weblog

 初冬の気配に。

 


 新緑、鉛筆下書き。

 さまざま、全てに感謝。

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人の住む柔き匂ひのほのぼのと庭耕せば家に馴染みぬ

2021-10-20 21:09:00 | Weblog

 昨日今日、小さな庭のあちこちに、薔薇とクロッカス、水仙、チューリップ、フリージアを植えた。

 母が元気な頃は、狭いながらも夏野菜を育て、玉蜀黍やピーマン、胡瓜に茄子など結構な収穫があったのだが、透析が重くなり、運動できなくなるにつれて、庭は荒れていった。

 目にする風景は心の陰翳に影響するので、空っぽの庭の手入れを始めた。

 庭土に直植えの薔薇は色とりどりで、中輪、大輪合わせて6株。いったん根付いてしまえば、よほどの炎天でないかぎり、水遣りなどあまり心配がない。
 これからどんな生活スタイルになるのか予測がつかないので、手のかかる植物は育てられない。

 日向にはコスモスやマーガレットをたくさん咲かせたいのだが、すっかり痩せて硬くなった地面では無理だろう。秋冬の間に、少しずつ耕してみようと思う。紫陽花もいい。日蔭の痩せ土でも紫陽花、ことに山紫陽花は逞しく育つから。

 そんなことで一日が過ぎてゆく。

 










 午後は永井荷風の「濹東綺譚」を再読した。ここ数ヶ月、山﨑豊子さんの華麗重厚な長編世界に浸かっていた頭には、軽く爽やかで、物悲しい懐旧譚だった。人生の終盤を自覚する主人公の大江匡=作者と、今の私はほぼ同じ年齢。ほろ苦い初老の自覚をくれる。
 58歳の大江は、26歳のお雪さんと深間になる。娼妓と客の関係とはいえ、紡がれる情緒はこまやかで、利欲の粘りがない。永井荷風の墨東は修羅のない世界だ。山﨑さんのテーマとは真逆の主題を永井は選ぶ。

 二重生活のおかげで、気ままに好きな本を読める。

 感謝。


 
 
 
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10月8日までのリスト

2021-10-19 17:01:00 | Weblog




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なつかしき色ともなしに何にこの末摘花を袖に触れけむ

2021-10-19 13:58:00 | Weblog

ふと。


感謝。
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9月21日

2021-10-19 13:58:00 | Weblog








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時を経てなほいろ褪せぬ薔薇のまま眠らすまじく壁に掛けたり

2021-10-18 20:35:00 | Weblog

 思い出多い小振袖、ついに引退。洗い張りも染め直しもできないと。

 さまざまな場面でこれを纏うた。

 三味線一人語り「雪女」。
 ドレスコードのある音楽会。
 いくつかのお祝いの席。

 正絹きものは百年の寿命というなら、これはまだ六十半ば。まさか、と。

 






 
 また衣装ケースにしまいこんでも、ただ朽ちるままに放置してするのは悲しくて、タピストリに。母の家を母の二十歳の振袖で飾るのだから。

 着物の妖怪は、小袖の手、というらしい。古い着物の精霊。

 ながく飾って楽しむからね、と私は小振袖につぶやいた。ごめんね、もう着てあげられない。

 感謝。


 

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肺葉の窓とほる風かすかなる歌のごと雪の便り知らせぬ

2021-10-17 20:50:00 | Weblog

 いきなり寒くなり、昨日あたりから風邪気味。こたつを立てて、丸一日読書。

 北日本では初雪とか。

 山﨑豊子さんの、「沈まぬ太陽」全5巻を読了。大変難しかったが、社会経済政治について、わかりやすい叙述で、満足感たっぷり。
 勧善懲悪を避ける結末も、近現代の物語の流れとしてナチュラル。利権を握る悪が清廉な善意を圧倒するというパターン読みは短絡で、軽すぎるが、主人公恩地のようにひたむきで正義を選ぶ有能さは、リアルとして俗世間に馴染まないだろうと、私は思う。
 だから彼が最後にナイロビに左遷されたのも、納得できた。こういう純粋な人は日本社会にいない方がいいと。

 それにしても、山﨑さんの人物造形はすごい。さまざまな身分、職業、男も女も見事に彫りあげられ、しかも悪は悪なりに魅力がある。読んでいて物足りなさがまるでない読書体験は久しぶり。
 例えば、私は服飾ファッションが好きなので、登場人物の風采や着物にこだわるが、山﨑さんが的確な描写をしているので、いつも嬉しい。本筋に色を添えるだけの点描にせよ、芸者衆の裾引きや料亭女将の着物など、昭和の豪奢と粋を楽しめる。

 


 とはいえ、読後感は重い。
 
 勧善懲悪ではないから、人間の欲深さや、現世に対して冷淡な気持ちになることは否めない。それで良いのだろう。
 現実に、日航御巣鷹山事故の生存者の少女は、カメラマンと記者のために、身体を覆った毛布を強引に剥ぎ取られて、下着姿に近い写真を撮られたそうだから。人間は欲のために残忍になる。
 
 山﨑豊子さんはすばらしい作家だ。


 全てに感謝。
 
 

 

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君のためいくへも折りて晩秋の雨音にする恋文のあり

2021-10-16 21:51:00 | Weblog

 雨に。


 


 さまざま感謝

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風を入れぬまなざしつめたく透きとほり獣とならば湖(うみ)引き寄せむ

2021-10-15 22:01:00 | Weblog

 毎日あっというまに過ぎる。なにくれと仕事は多く、きりがない。考える時間はたくさんあるが、ぼんやりできる隙間はない感じ。

 それでも自分の都合だけで一日を運べるのは気楽で、絶えず動いているから、さびしさも感じない。
 
 

 
 引き出しから出てきた30年近く前の私。化粧しない素顔の頬がぴかぴかしている。

 どこで撮影したのか忘れてしまった。
 昔はリボンをよく結んでいたことを、ありありと思い出す。

 さまざま感謝。



 
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アルファポリス