晩秋の雨に。
「興亡の世界史 通商国家カルタゴ」読了。
私は古代屈指の名将ハンニバル・バルカのファン。この平易な教養本も興味深く読めた。塩野七生さんの大作「ローマ人の物語」の中の「ハンニバル戦記」と比較しながらの読みだった。
小説ではなく、どちらも学術だから、天才ハンニバルの内面を想像、解説しないので、快適だ。
塩野氏の方が読みやすいかもしれない。こちらは国家カルタゴが主題、主人公なので、2人の学者の視点は地中海都市の抱える国際的な政治経済宗教歴史、と常に多面的に忙しく動く。
ハンニバル・バルカの全生涯を映画化したものはないようだ。もし製作するなら、エリザベス・テイラーの「クレオパトラ」級のスペクタルになるだろう。
「クレオパトラ」はすばらしい役者たちが揃ったが、ハンニバルをエンタメ映画化するのは難しいだろう。戦う男たちだけの世界だから。変に色恋を脚色して添えると、レベルダウンしそう。
油彩 ハンニバル・バルカ
F8号
彼はなかなかのイケメンだ。
感謝。