雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

まほろばよ海にひとふさ漂へる午睡(ひるね)の汗を恋と言はまし

2008-03-28 13:20:58 | Weblog


 まひるまのまほろばに













 



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はたはたと食卓は鳴る曇り日の空がそれぞれひとつの孤独

2008-03-28 09:05:49 | Weblog

 朝に

 
 うすい陽射し。


 いろいろな物音の輪郭が鈍く聴こえる。湿度のせいか。


 天気予報では雨のはずだけど……。


 みづ色のそら。









 
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砂糖菓子煮含めるごとオディロンはうつむけるベアトリーチェの涙描かぬ

2008-03-27 22:59:03 | Weblog

 ……オディロン・ルドンに。


 彼の絵はあたたかい。大好きな画家。


 捨て子だったという彼。

 やさしい幻想。

 哀しみといたわりを知る画家。



 クロマ(彩度)の濃い色を駆使しながら、さまざまな神話と聖書、伝説のヴィジョンを描いた。

 わたしも、そんなふうに詠いたい。


 ベアトリーチェ、という 名前のひびきはすてきだ。


 

 
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桜ひとも匂ふかはたれ片恋ひはこの爛漫の沈黙のなか

2008-03-27 17:03:56 | Weblog
 


夕桜への恋























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満潮の生(あ)れくる春よ死者の死はめでたし静寂(しじま)はただにまばゆき

2008-03-27 10:03:54 | Weblog


 海の静寂 春のしじま


 キリストの死と復活


 潮はわたしのこころのなかにもあふれる。





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ほのぐらく瞼翳らせ背後(そびら)よぎる悲哀のあぶら正面だあれ

2008-03-26 22:22:38 | Weblog
 暗い街に。

 白木蓮のさかりが過ぎて……。

 ゆきやなぎが、夜目にもしろい。

 小手毬も好きな花。

 夜さり、色覚が鈍ってくると、明暗が際立つ。



 目をとじると、いろいろなムーヴメントの呼吸や音、気配が、感覚の表面に浮き上がってくる。そんな感じ。




 

 
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頚根(うなね)吹く真帆はるかぜは連翹の無数のうぶ毛夕べ光らす

2008-03-26 17:05:31 | Weblog


 連翹がさかり。


 黄色い花が枝につらなる。

 連翹、の翹は「はね」という意味らしい。羽がつらなる。間近にみると、黄色い花弁は、たしかに羽根のかたちをしている。

 はなびらが羽になってうぶげのように光る。

 夕風をはらむ帆のように、連翹の枝々が春風になびく坂道を、自転車で走り降りてきた一瞬。







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まひるまの影たち咽ぶつめ草の肩甲骨はまだほそかった日々

2008-03-26 09:04:31 | Weblog

 スナフキンkyoさまのお歌から。

 
 しろつめくさに。


 クローバーがきれいな季節。
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ショーシャンナ無数のこまかき絃の触るる原音揺るる百合のスザンナ

2008-03-25 23:34:23 | Weblog

 スザンナ、という女性。

 聖書に記され、多くの名画の主題となった美女「スザンナの入浴」


 彼女の名前は、ヘブライ語ではショーシャンナというそうだけれど、原音の響きが知りたい。きっと、日本語のカタカナ表記とはずいぶん違うはず。

 
 スザンナ、という洗練されてしまった明快な音よりも、子音と母音の境目が曖昧なショーシャンナという音のつらなりに心ひかれる。


 無数の絹糸がもつれたような。あるいはインド更紗の衣ずれのような。

 そしてそれは、風に揺れる百合の花にふさわしい気がする。

 日本の百合の語源は「揺り」だというから。


 百合が、中東の乾いた風に揺られるとき、その周囲の風はしょおしゃんな、と響いたのではないかしら。

 
 
 


 
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雷鳴の海ずぶ濡れにくぐりゆく若葉は萌ゆるまなざし褪せぬ

2008-03-25 20:37:15 | Weblog

 驟雨。

 樹木がまた潤い、育つ雨。


 いきいきと。


 

 


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アルファポリス