プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★七夕の日の願い

2006-07-07 08:45:40 | 日記・エッセイ・コラム

 牽牛と織女が、年に一度の逢瀬を遂げる故事を悲劇と感じない園児達の歓声が、隣りの保育所から聞えてくる。今日は七夕。私の63歳の誕生日でもある。

 子供の頃、学校へ小さな笹竹を持ちより、願いを込めて短冊作りをした七夕祭り。自分の誕生日をみんなに祝ってもらえるみたいで、心待ちにしていたことを思い出す。

 誕生日を冥土の旅の一里塚と感じる年齢になった今でも、夜の空模様が気になるから不思議だ。今年は、テポドンが空から降ってこないかとの不安が重なる。地村夫妻が北朝鮮に拉致されたのは、28年前の七夕の夜だった。余計な情報は無い方が幸せなのかもと思ったり、いっそう複雑な気持ちにさせられる。

 中国から朝鮮半島を経て日本に伝わった文化なのに、同じ思いで星を仰ぎ見られないのは悲しい。無邪気に天の川を仰ぎ見る子供の純真な心が地球家族の共通の願いの筈なのに。


★日本海波高し

2006-07-05 10:17:58 | 日記・エッセイ・コラム

 サッカーW杯”ドイツ対イタリア戦”の中継を観ていたら、北朝鮮が”飛翔体”を発射したニュースが流れた。日本政府は厳重な抗議をするとし、経済制裁を含めた対応策を別途、発表するとのコメントが出された。

 朝からテレビのニュースに釘付けになった。アメリカの独立記念日祝いに対する嫌がらせ説から、北朝鮮内の管理能力限界説まで憶測が飛び交うが、何故、このタイミングなのかとの疑問が消えない。

 6カ国協議の議長国中国へは民主党代表団が、平壌へは記者団が行っており、万景峰号は新潟港沖合いで入港待機中。また、韓国は竹島周辺の海洋調査を開始した日だ。やがて、ロシアでサミットも開催されるタイミングでもある。

 四面楚歌になることが明白な情勢下で、ミサイルを発射した北朝鮮には、我々の常識では測り知れない価値観がひそむ。世界の日米同盟を豪語した首相は、この難局をどう打開するのか、外遊の余韻に浸っている暇は無い。


★民営化って何のために?

2006-07-04 09:14:12 | 日記・エッセイ・コラム

 「日本高速道路保有・債務返済機構」と、舌をかみそうな長い名前の独立行政法人は、昨年の道路公団民営化で誕生した。

 この機構は、道路4公団が抱えていた債務の返済を管理するのが主な仕事。それ程、複雑・高度な仕事とは思えないのだが、85人いる職員の給料は、国家公務員の約1.4倍の破格の処遇。その理由の一つに、「出向元の高速道路会社の給与水準が高いこと」と釈明されては、たまらない。

 「民間に出来ることは民間に」「民間の方が給与が安くて、効率的かつ知恵がある」と言って、改革の御旗を掲げ、民営化を推進して来たのは、どなたでしたっけ。

 道路着工計画は新会社の経営判断でといいながら、全て国交省ベースのもので決定したし、道路特定財源の一般予算化構想も挫折した。先日、久しぶりに高速道路を利用したら、利用料が高くなったエリアがあった。果たして民営化が有効だったのかと、改めて疑問に思えてくる。


★国勢調査調査結果が示す

2006-07-03 09:14:15 | 日記・エッセイ・コラム

 2005年国勢調査の速報値によると、高齢者人口(65歳以上)の割合が21.0 %で、イタリア(20.0%)を上回り世界一位。15歳未満の年少人口の割合も、13.6%で世界最低。 2000年と比べると、65歳以上人口が3.7ポイント上昇し、15歳未満人口が1.0ポイント低下しており、日本の少子高齢化が確実に進行していることを裏付けた。

 私の興味をひいたのは、65歳以上の労働者比率。主要先進国の中で、日本は22.2%と頭抜けている。アメリカが14.4%で2位だが、カナダ7.7%、イタリア3.4%、ドイツ2.9%、フランス1.2%だから、日本人は一生働き詰めということになる。しかも、男女別では、女性14,2%に対し、男性33,1%と2倍以上だから、世の男性諸君は余程、働くのがお好きらしい。それとも他に理由が? 定年延長がこれに拍車をかけることになるから、何とも不幸な話だ。

 一方、最近、朝食抜きで登校した児童に、食育だとか少子化対策だといって、補完食を提供する学校が全国的に増えている。母親の食習慣が子供に影響しているのは明らかで、学校教育でカバーする問題ではないと思う。自分の子供に食事を与えないで働きに出るのは本末転倒だし、それを行政がバックアップするのは滑稽だ。

 先に、「少子化やむなし」と書いたが、男性には真似ようが無い深い愛情で結ばれる母子関係が希薄になり、家庭が崩壊するのは不幸だ。数字合わせの少子化対策などは、「百害あって一利なし」だと断じたい。


★日米首脳会談の余韻

2006-07-02 09:05:21 | 日記・エッセイ・コラム

 卒業旅行と揶揄されながらも、堂々と外遊日程を終えた小泉首相。日米首脳の蜜月度を世界に誇示する目的を達成し、ご本人は大満足だったろう。念願のプレスリーの生家を訪ね、浮かれ気分になったことも、5年間の慰労と思えば、非難する気になれない。

 しかし、これで日本の進路は、型にはまったという無念さだけがこみ上げてくる。 私が一番おそれるのは、「世界の中の日米同盟」というフレーズだ。イラク特措法を持ち出すまでもなく、自衛隊の海外派遣は既成事実化し、改憲の流れは一挙に加速する。

 湾岸戦争では、1兆円も支出しながら批判を浴び、イラク戦争では人的支援に踏み込んだ。フランスをはじめ西欧諸国が批判的だったアメリカを、最初から最後まで支え続けた小泉首相の姿勢は、ほかの国にどう映るのだろうか。かつての日英同盟や日独同盟等、歴史上、同盟関係が果たした役割と成果を問い直したい。

 英米同盟は、日米同盟よりもはるかに古く強固だったと思うが、「是は是、非は非」を明確に主張するブレア首相とわが国の姿勢は好対照だ。外交筋は、日本も言うべきことは言っていると強調するが、BSE問題一つとっても、対等の関係には映らない。アメリカの傘下で日本が繁栄するように祈るばかりだ。

 9・11テロと9・11選挙は、くしくも同じ日。小泉VSブッシュの因縁を感じるが、いずれも紛争を象徴するようで虚しい。