プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★日米首脳会談の余韻

2006-07-02 09:05:21 | 日記・エッセイ・コラム

 卒業旅行と揶揄されながらも、堂々と外遊日程を終えた小泉首相。日米首脳の蜜月度を世界に誇示する目的を達成し、ご本人は大満足だったろう。念願のプレスリーの生家を訪ね、浮かれ気分になったことも、5年間の慰労と思えば、非難する気になれない。

 しかし、これで日本の進路は、型にはまったという無念さだけがこみ上げてくる。 私が一番おそれるのは、「世界の中の日米同盟」というフレーズだ。イラク特措法を持ち出すまでもなく、自衛隊の海外派遣は既成事実化し、改憲の流れは一挙に加速する。

 湾岸戦争では、1兆円も支出しながら批判を浴び、イラク戦争では人的支援に踏み込んだ。フランスをはじめ西欧諸国が批判的だったアメリカを、最初から最後まで支え続けた小泉首相の姿勢は、ほかの国にどう映るのだろうか。かつての日英同盟や日独同盟等、歴史上、同盟関係が果たした役割と成果を問い直したい。

 英米同盟は、日米同盟よりもはるかに古く強固だったと思うが、「是は是、非は非」を明確に主張するブレア首相とわが国の姿勢は好対照だ。外交筋は、日本も言うべきことは言っていると強調するが、BSE問題一つとっても、対等の関係には映らない。アメリカの傘下で日本が繁栄するように祈るばかりだ。

 9・11テロと9・11選挙は、くしくも同じ日。小泉VSブッシュの因縁を感じるが、いずれも紛争を象徴するようで虚しい。