『このやさしき大地』の作家クルーガーの前作。ミネソタ州の町にくらすフランクとジェイク。牧師の父と音楽の才溢れる母、そしてやはり音楽の才を持ち、美人であるが兎口の姉と暮らす。ドイツ系住民とインディアンのスー族などが住む町は高台と下町とで別の世界があり、郊外には農場が広がる。フランクは吃音症のジェイクと禁止されていた線路の橋に遊びに行き、そこで死体を見る。この作品がミステリーなのかという気はするが、確かに死体が登場し、その謎はあるのだが、あくまでもミネソタの町の少年の物語。そういう思いで実に面白い本と言える。キリスト教の世界というのも見えてくるし。☆☆☆☆ほ。
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