『イントゥルーダー』『ミッドナイトイーグル』の作家というが前作は読んでない。半導体開発研究所の主任研究員の木島が社長宅を訪れた時に誘拐される。男女二名は大きな環境問題組織の依頼で社長を誘拐しようとして間違えたという。身代金を要求し、会社から一部せしめるが途中で警察が。会社の事情、木島家、犯人達、それぞれの状況が現れてくる。その内に、木島が5億円の横領を行っていたとの話。会社、家庭と入り組んで、ストックホルム症候群ではないが、正しさが不確かなものになっていく。ちょっと暗め感はあるが、しっかりと組み立てられた話はなかなか読ませてくれる。☆☆☆☆かと。