再読シリーズ。いわゆるリーガル・サスペンス物。ニューヨークの刑事弁護士が主人公である。500頁を越える本だが、本筋意外のディーンの依頼された事件などの部分を除いたら100頁は削れるに違いない。といいながら、この横道が興味深く、また効いている。ニューヨーク市警察本部長が車で送られた帰り、家までのわずかな道を歩こうとする。たまたまそこにいたホームレスのジョーイ。まるで金を奪ってくれというようなもんだと見ているとその大男が突然倒れる。金を盗んだジョーイは目撃者に気がつき、パトカーの音に慌てて逃げる…。警察はジョーイを強盗と謀殺の容疑で逮捕、その官選弁護人となったのがディーンであった。さてその事件の真相は。これが実に意外な展開。また一匹狼の刑事弁護士の生態!?もよく分かり面白い。されにそこに伏線もあり、ディーンとジョーイ、それぞれの角度から話が進む。予想以上に面白く、☆☆☆☆ほ。です。著者紹介にShoot The Moon が近刊となっていたが、1997に出て、さらに Irreparable Damage(2002),Fogbound(2003) と出ているようで、これ是非訳して欲しいもの。