千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

朝鮮の徴用工の青年の 「三たびの海峡」帚木蓬生 

2019年08月31日 | 詠む

「三たびの海峡」 帚木蓬生 新潮文庫

昨日、中央線の乗り換え間違えをしたのは本書の最後のとこに集中してたせい。

徴用された朝鮮人、病気の父の代わりに(規定違反の)十代で海峡を渡った青年。

造船所で働くと騙されて、地獄の炭鉱生活。同室者の半数以上が死ぬ。過酷きわまりない。

著者の小説は何冊か感動しつつ読んだが、今回は話題になっている徴用工。ずいぶんと前に書いてるんだ。わかりやすいのは著者が日本人だからか。徴用工ものでは一等よい(と言っても、昔に読んだだけなので正確な比較ではない)。

志しの温かさ。朝鮮人でも日本人でも魂の美しいひとはいると。逆に酷い奴はいる。国籍とは別。きちんと歴史を受け継がないと、過ちを繰り返すと。あまた考えさせられる良書。

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あ~ああ~あ~中央線は難しい どくんご失敗いきつけなかった

2019年08月30日 | 詠む

朝から、まほちゃんツイッターの行き順説明をめもめも。よーし。

川口から、ぎりぎりだけど花小金井公園、公演の筈だった。

なのに、がーん。なにやら違う。次の駅が立川になってる。うーむ。昔から中央線は失敗が多いが、またやらかした。ただでさえ、おっちょこちょいなのに。最近の電車って大きな地図が貼ってないんだよね。自分がどこにいるか分からない恐怖。

遅刻が確実なうえに、駅からバスに乗ると思うと....なんだか挫けちゃった。

次は9月の大宮公演か。せっかく差し入れ持って向かったのに(ぶつぶつ)。

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「この星は、私の星じゃない」のさ 田中美津かく岩波書店

2019年08月29日 | 詠む

「この星は、私の星じゃない」 田中美津 岩波書店

名著「いのちの女たちへ―とり乱しウーマン・リブ論」の彼女の最新本。独特の田中美津節は、健在なり。

この十数年に書かれたものをまとめたものだが、やはりこの「ガラガラと壊れた世界」に考えさせられる。

ガラガラっと世界が壊れたというしかない体験がこれまでの人生で2回。1つは五歳の時のチャイルド・セクシュアルアブビューズ。もう1つは72年の連合赤軍事件での妊婦殺し。

10月26日から、同名のドキュメンタリー映画が公開。

----------- 目次 -----------------

1 震災後を生きる(生きてなきゃ、笑えないんです。;生き延びていくということ;いまここの「いのち」を生きる(聞き手 千田有紀))

2 いのちを見つめて(猫と暮らす;子どもの虐待を生む悲しい不条理―「女の幸せは男しだい」という思い込みの罠;この子は一目で私がわかったんだよ)

3 ここにいる私(“ここに居る女”から;女でありすぎた彼女―永田洋子死刑囚の死に;女たちよ、笑いと生命力あふれる「ムネハダケ」た存在に;「リブ」は何を変えたのか(聞き手 千田有紀))

4 女たちとの対話―未来を掴んだ女たち(聞き手 北原みのり、上野千鶴子)

5 またいつか、どこかで―往復書簡 人が変わっていくということ(田中美津、伊藤比呂美)

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デモってラブレター!? 本人訴訟顛末記でたよん

2019年08月28日 | 

デモってラブレター!?    本人訴訟顛末記でたよん

11年5月、福岡で行われた脱原発デモに、警察の妨害があった。届けを出していたにもかかわらず、警察はデモ隊を公園から出さない。

サウンドデモってDJの音楽あってこそなのに、スピーカー位置は変えさせるは、表現者DJを車からおろすは。二時間以上を並走させる、なんと蟹歩きしながら音響機材を操作する破目に。横向きへーこらさっさ。それも交通課の警察官が、危険を強要するんだ。あぶないじゃないか、大丈夫かよ日本。

この年って三月に大震災&原発事故があった年。たくさんの人々が脱原発に目覚めた矢先の五月だぜ。参加者たちは、当然に抗議する。そして本人訴訟に繋がっていくのだ。

裁判では、ひとつひとつ扉を開けていく。例えば、事前申請なしのA二パネル使用しての説明。裁判官と傍聴席にわかるようにアピール。賭けだったけど、傍聴席にもビジュアルで見せるという感覚は弁護士なしならではの快挙。

104人が入る大法廷を確保し続けたのも、並々ならぬ奮闘だい。肝!のサウンドデモについても研究、小倉利丸富山大学名誉教授の意見書なども提出された。

んで、サウンドデモって何なの? 実例編の章では、デモの移り変わりの歴史が紹介されている。変化していくさまが興味深い。選曲、ふーむなるほど、時代と参加者に合わせた工夫。福岡市内を十一コースに亙って網の目のように繰り広げる、オキュパイデモ。縦笛と小太鼓の演奏&コール。自転車デモ。いくらでも変化形が出てくる自由さ。こういうのを繰り広げてきたうえでの裁判アクションなんだ。なるほどねえ。

爆笑したのは福岡市民救援会で演じたコント「不当逮捕」台本。なんと風刺が効いているんだ。きゃーこれ、わしもやりたい。でも東京では受けないかなあと、埼玉県民は躊躇しちゃう。

第四章は、先駆者編。そうだ、九州は偉大な先輩ぞろぞろろ。弁護士に断られたうえ、提訴を諌められても孤軍奮闘!貧乏大展開!!でも仲間がいるよの松下竜一の闘い。備前環境権訴訟も隘路を切り開いている。拍手。

Tシャツ訴訟、確定死刑囚の外部交通権を争ったのは救援紙でも報告があったね。なんと獄中原告の証人調べを三回も勝ち取った。これも本人訴訟ならではの快挙。

そして本書の、いのうえしんぢイラストに三ツ星だ。

★★★「デモってラブレター!?福岡サウンドデモ本人訴訟顛末記 福岡サウンドデモ裁判原告団 樹花舎 ★★★

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こわいねえ「スマホを落としただけなのに」映画原作 志賀晃と

2019年08月27日 | 詠む

「スマホを落としただけなのに」 志賀晃  宝島社

映画はつまらなそうだったが、文庫本の解説で五十嵐貴久が「べた褒め」してたので読む詠む。

加害者A、被害者B、刑事Cの視点で交互に展開するのに、どきどき。

引用リンク貼ったとこの、作者の弁。

>小説を書き始めたのは、ニッポン放送で働いていた四十八歳のころ。「四十代で管理職になると時間に余裕ができたんですよ。そこで昔、作家になりたかったという夢が巡ってきて、書くなら今だなって。人生百歳時代。六十代でサラリーマン生活が終わっても、まだ人生は残っている。作家は元手がいらないから、宝くじを買うより可能性はありますよ」。ミステリーを選んだのは「市場が大きいから。俺が純文学を書いてもしょうがない」と笑う。

へーえ。そういう展開もあるんだなあと、しみじみ。(成功するひとは、どこ行っても成功するんだな)

でも勉強になった。スマホに限らずネット社会の怖さ。

千恵子@写真を撮ろうと思って変えたスマホ。ぜ-んぜん使えなくって重いだけ「ぷんぷん生活」続行ちゅう。

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パレスチナ連帯の大行進だ グレートリターンマーチ也

2019年08月26日 | 詠む
  • 2号フライヤーできたよ
  • 東京 10月28日(月)19時~ 中野ZEROホール
  • 大阪 10月30日(水)19:00~ 高槻現代劇場大ホール
  • 福岡 11月 1日(金)19:00~ アーリービリーバーズ
  • 沖縄
    那覇~辺野古(予定)11月3日(日)・4日(月・休)
  • 札幌・福島

グレートリターンマーチ

あらゆる壁を越えよう!パレスチナ連帯国際フェスティバル
・奴らの壁をぶち壊せ!
・パレスチナ・沖縄・福島の抹殺を許さない!
・グレートリターン(大行進)を続けよう!

 

  • 日 時:2019年10月28日(月)19:00開演~
  • 会 場:なかのZERO大ホール
     〒164-0001 東京都中野区中野2丁目9−7
     http://www.nicesacademia.jp/access/
  • チケット:前売¥3000 当日¥3500
  • 出 演:MC GAZA from Palestine/渋さ知らズオーケストラ 他

 パレスチナ抹殺を加速させるトランプ政権とイスラエルは、ゴラン高原の国有化、エルサレムの首都化、「ユダヤ国家法」制定など排外的アパルトヘイト国家としての姿をあらわにしています。昨年3月30日の「土地の日」に「グレート・リターン・マーチ」(=帰還の大行進)として700万パレスチナ難民の祖国復帰を求める壮大な抗議行動が開始されました

 パレスチナガザ地区の<分離=隔離の壁>に向かった大行進に対して、イスラエル軍は銃口を向け多くの民衆が犠牲になっています。

 「富国強兵」の現代版として戦争準備と生活破壊を強行している安倍政権は、このトランプ政権とイスラエルの同盟軍として、軍備を強化し、集団自衛権を行使し、沖縄への基地集中と辺野古新基地建設を推し進めています。その背景は天皇代替わりを利用した復古的国家主義であり、弱肉強食の新自由主義にほかなりません。

 トランプの国境の壁、パレスチナ・ガザ・西海岸の隔離の壁、朝鮮半島の南北の壁、EU緊縮財政の壁、沖縄差別という壁、監獄の壁をぶっ壊し、民衆の歴史をとり戻し、民衆の大行進を合流させていこうではありませんか。

 今も囚われている仲間たち、困難な中で抑圧と戦っている仲間たちに、響き渡る連帯のメッセージを届けよう!

 パレスチナからラッパー「Mc GAZA」を招き、「渋さ知らず」など日本のミュージシャンとコラボし、沖縄から北海道まで、民衆の大行進に参加しよう!


主 催:10・28国際連帯フェスティバル実行委員会(東京)

連絡先:救援連絡センター(03-3591-1301)さあ ごくいり いみおーい

  • フェスティバル予定
  • 東京 10月28日(月)19時~ 中野ZEROホール
  • 大阪 10月30日(水)19:00~ 高槻現代劇場大ホール
  • 福岡 11月 1日(金)19:00~ アーリービリーバーズ
  • 沖縄
    那覇~辺野古(予定)11月3日(日)・4日(月・休)
  • 札幌・福島(詳細未定)
 


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て「鉄道運転士の花束」は轢殺あまた...セルビア映画

2019年08月25日 | 詠む

セルビア/クロアチア合作映画「鉄道運転士の花束」

あまた。数多なんだよ。数が。

ロマ(ジプシー)の楽団を乗せて踏切で立ち往生していた車を撥ねた鉄道運転士。ロマを6人殺すとこから始まる。なにそれーと驚くが、たまたま線路に引っ掛かってたのがロマ集団だったというだけ。

何十人も殺してるんだ運転士たち。ブラックユーモアなのか悲哀なのねえ。

映画評に「クリストリッツアが好きなら良いかも」と書いてあった。クリ監督は左翼インテリ臭ゆえ嫌いだけど...ミロシュ・ラドヴィッチ監督の本作は「しみじみ」良いかな。

動労千葉の運転手の語りを含んだ上映会とかあるといいけど、組合側にも配給側にも「そういうセンス」はないだろう日本と。

 

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ソウルにて刑務所の跡おおきいな 少女像まえ集会参加

2019年08月24日 | 詠む

ソウルの西大門刑務所歴史館に行く。リーフレットの副題に「独立と民主の現場!」と副題がついている。

かつて「京城監獄」して建てられ、88年オリンピックの前年に機能移転、98年に歴史館として開館。2010年の改修後は凄惨な拷問描写は減らして、戦後の韓国の民主化運動の展示となる。

拷問用具や、とげとげ箱など。細長い箱は入ってみた、座れない拷問。そして死刑場、死体を外に運ぶ秘密通路

ちょうど水曜日なので日本大使館まえの少女像「水曜デモ」に参加。11時からの集会。言葉は分からないが気合の入ったものだった。

拳をふりあげるのは定番だが、掌を広げて突き出して叫ぶスローガン称呼が新鮮に感じた。

「新・韓国現代史」  文京洙 岩波新書

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光州のタクシーの道バスは行く 4時間の旅22人と

2019年08月23日 | 詠む

死刑廃止ソウル訪問団は、3日めには民主化運動跡地にチャーターバスで行く。

記録館や民主墓地、5・18自由公園。世界遺産になっている地。解説士の言葉に、じわり。

受け継いで行こうという意志が、街全体から感じられる。

また芸術と食物の街ということで、韓定食をいただく。卓に満載の小皿。

韓国の名優だなあソン・ガンホ タクシー運ちゃん光州へいく

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韓国の死刑とめたる其の国を 著者といくなり民主化の道

2019年08月22日 | 詠む

事実上の死刑を止めた、そして止め続けている韓国。

その背景には日帝支配時代からの抵抗運動、そして民主化運動が幾重にも続いている。それを実感した4日間だった。著者と弟子たちによる案内で二十人が訪問。光州も。

報告を書いてねと何人かに言われたけど、感慨無量。たくさんのことを学んだ。感謝はむにだ。

 

 

死刑をば止めた国だよ韓国へ 視察のまえの予習するなり

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設立だ31日明大で 死刑なくそう市民会議と

2019年08月18日 | 詠む

千夏ちゃんがでるから、いく。    ------ 以下 転載

死刑をなくそう市民会議 設立集会開催のご案内

 8月31日(土)13時30分より、東京御茶ノ水の明治大学リバティーホールにて、市民会議設立集会を開催します。
 みなさまのふるってのご参加をお待ちいたします!

日時:8月31日(土)13時30分から
場所:明治大学リバティホール(東京都千代田区)

講演:「私と死刑問題」中本和洋(前日本弁護士連合会会長)

シンポジウム:「死刑廃止へのみち」
       舩澤弘行(弁護士)
       長野宏美(毎日新聞記者)
       片山徒有(被害者と司法を考える会代表)
       柳川朋毅(「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク)

鼎談:「人間、何するかわからない」
       中山千夏(作家)
       玉光順正(東本願寺・元教学研究所長)
       金山明生(明治大学名誉教授・死生学)

お問い合わせ:死刑をなくそう市民会議事務局
       siminkaigi@ccacp.jp
主催:死刑をなくそう市民会議
   Citizens' Committee to Abolish Capital Punishment(CCACP)
   http://ccacp.jp/
<事務所所在地>
 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-28-13 807号
 電話番号:03-3294-3366
 FAX番号:03-3518-9883
 メールアドレス:siminkaigi@ccacp.jp

どんなかんじかなあ




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ドキュメント観察映画「十戒」に 宜なるかなと 想田和弘

2019年08月17日 | 詠む

たまたま見た映画『Peace』、想田和弘トークで感心した。

NHKでドキュメンタリー映画を作ってて、つまらなくて自分で作り始める。そして彼の「十戒」。

ははは、テレビでやってる映像の真逆ってことだ。大笑い。

次の作品がでたら、映画館に行こう。

観察映画の十戒

(1)被写体や題材に関するリサーチは行わない。

 (2)被写体との撮影内容に関する打ち合わせは、(待ち合わせの時間と場所など以外は)原則行わない。

 (3)台本は書かない。作品のテーマや落とし所も、撮影前やその最中に設定しない。行き当たりばったりでカメラを回し、予定調和を求めない。

 (4)機動性を高め臨機応変に状況に即応するため、カメラは原則僕が一人で回し、録音も自分で行う。

 (5)必要ないかも?と思っても、カメラはなるべく長時間、あらゆる場面で回す。

 (6)撮影は、「広く浅く」ではなく、「狭く深く」を心がける。「多角的な取材をしている」という幻想を演出するだけのアリバイ的な取材は慎む。

 (7)編集作業でも、予めテーマを設定しない。

 (8)ナレーション、説明テロップ、音楽を原則として使わない。それらの装置は、観客による能動的な観察の邪魔をしかねない。また、映像に対する解釈の幅を狭め、一義的で平坦にしてしまう嫌いがある。

 (9)観客が十分に映像や音を観察できるよう、カットは長めに編集し、余白を残す。その場に居合わせたかのような臨場感や、時間の流れを大切にする。

 (10)制作費は基本的に自社で出す。カネを出したら口も出したくなるのが人情だから、ヒモ付きの投資は一切受けない。作品の内容に干渉を受けない助成金を受けるのはアリ。


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「オッチャンと関東大震災記」しばいだよ9月1日 老人決死隊

2019年08月16日 | 詠む

また行くよ。しかし、すごい劇団名だな。

9月1日(日) 18時開演(開場17時30分)

劇団・老人決死隊公演
「未来はぼくらに―オッチャンと関東大震災記―」

作・主演 大谷蛮天門
出演 大谷蛮天門 川のツル
制作・協力 小見憲 おおやまさくに
木戸賃2000円
場所 plan-B 東京都中野弥生町4-26-20モナーク中野B1
丸の内線中野富士見町駅より徒歩7分
予約・問合せ ohanasi@bd5.so-net.ne.jp(老人決死隊) 09029330687(大谷)

関東大震災の日にはなつ「未来はぼくらの手のひらに」特別篇

100年前の関東大震災下の朝鮮人虐殺と、近年の若者による野宿者襲撃、釜ヶ崎暴動をリアルな証言を交えて描く。国家や社会から排除された者同士が手を結び、国境を超え、ともに生き延びるハートのための闘いは〈未来をぼくらの手のなかに〉できるのか。

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ドキュメント「選べなかった命」とは 河合香織・文藝春秋

2019年08月15日 | 詠む

選べなかった命  出生前診断の誤診で生まれた子」  河合香織 文藝春秋

危険もある出生前診断を受けて「異常なし」だったのに、ダウン症の子どもが生まれる。短い命。筆者自身も出産で辛いめにあったこともあり、ていねいな取材が続く。読んでいて何度も涙が出てしまう。

現在の母体保護法では障害を理由にした中絶は認められていない。裁判は、どうなるのか。医学は、どんどん進んでいく。

その他、助産婦や優生保護法のもと強制不妊手術を受けた女たちなど、いろんなひとの話も載っている。

----------- 目次 ----------------

プロローグ 誰を殺すべきか?
その女性は出生前診断を受けて、「異常なし」と医師から伝えられたが、生まれてきた子は ダウン症だったという。函館で医師を提訴した彼女に私は会わなければならない。

第一章  望まれた子
「胎児の首の後ろにむくみがある」。ダウン症の疑いがあるということだ。四十一歳の光は悩 んだ末に羊水検査を受ける。結果は「異常なし」。望まれたその子を「天聖」と名づける。

第二章  誤診発覚
「二十一トリソミー。いわゆるダウン症です」。小児科医の発した言葉に、光は衝撃をうける。 遠藤医師は、検査結果の二枚目を見落としていた。天聖は様々な合併症に苦しんでいた。

第三章 ママ、もうぼくがんばれないや
ついに力尽きた天聖を光はわが家に連れて帰る。「ここがお兄ちゃん、お姉ちゃんと一緒に 寝る寝室だよ」。絵本を読み聞かせ、子守唄を歌い、家族は最初で最後の一夜を過ごす。

第四章 障害者団体を敵に回す覚悟はあるのですか?
天聖が亡くなると遠藤医師はとたんに冷たくなったように夫妻は感じた。弁護士を探すが、 ことごとく断られる。医師から天聖への謝罪はなく、慰謝料の提示は二〇〇万円だった。

第五章 提訴
それは日本で初めての「ロングフルライフ訴訟」となった。両親の慰謝料だけでなく、誤診 によって望まぬ生を受け苦痛に苦しんだ天聖に対する損害賠償を求めるものだった。

第六章 母体保護法の壁
母体保護法ではそもそも障害を理由にした中絶を認めていない。したがって提訴は失当。被 告側の論理に光は、母体保護法が成立するまでの、障害者をめぐる苦闘の歴史を知る。

第七章 ずるさの意味
光の裁判を知って、「ずるい」と言った女性がいた。彼女は、羊水検査を受けられなかった のでダウン症の子を生んでしまった、と提訴したが、その子は今も生きている。

第八章 二十年後の家族
京都で二十年以上前にあったダウン症児の出産をめぐる裁判。「羊水検査でわかっていたら 中絶していた」と訴えた家族を訪ねた。その時の子どもは二十三歳になっているという。

第九章 証人尋問
裁判では、「中絶権」そのものが争われた。「中絶権」を侵害され、子どもは望まぬ生を生き たというが、そもそも「中絶する権利」などない。そう医師側は書面で主張した。

第十章 無脳症の男児を出産
苦しむだけの生であれば、生そのものが損害なのかを光の裁判は問いかけた。一方、この女 性は、子どもが無脳症であるとわかりながら、中絶をせずにあえて出産していた。

第十一章 医師と助産師の立場から
病院は赤ちゃんの生存の決定を家族に委ねるようになっている。障害をもって生まれた子は、 何もしなければ死ぬ子も多い。だが現場の助産師は、そうした中疲弊している。

第十二章 判決
判決は被告に一〇〇〇万円の支払いを命ずる原告側の勝訴。しかし、それは、「心の準備が できなかった」夫妻への慰謝料だった。光は「天聖に謝って欲しかった」と肩をふるわす。

第十三章 NIPTと強制不妊
優生保護法下で、強制的に不妊手術を受けた人たちが、国家賠償訴訟を始めて、全国的な広 がりとなった。私は最初に提訴した宮城県の原告の女性を訪ねる。

第十四章 私が殺される
「なぜダウン症がここまで標的になるのか」。NIPTによってスクリーニングされることに 「私が殺される」という思いで傷ついている人たちがいる。

第十五章 そしてダウン症の子は
ダウン症でありながらも日本で初めて大学を卒業した岩元綾は言った。「赤ちゃんがかわい そう。そして一番かわいそうなのは、赤ちゃんを亡くしたお母さんです」。

エピローグ 善悪の先にあるもの
「どうして私のことをかわいそうって言ったのでしょう……」。ダウン症当事者の岩元の言葉 を伝えると、光は涙をためながら言った。

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わらわらと人形たちの祝宴か? 「REDKINGDOM」西村Feliz

2019年08月14日 | 詠む

今度は、真っ赤。人形たち。

赤べこってあるよね。牛。それが、禿鷲やら鷲やら兎やら蛇やら...草まであるよ。わらわら、もろもろ伝統の生き物たち。

西村FELIZ

8月10日(土)~20日(水) AM11:00-PM6:30

ストライプハウスギャラリー  港区六本木5-10-33-3F

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