千恵子@詠む...................

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デモってラブレター!? 本人訴訟顛末記でたよん

2019年08月28日 | 

デモってラブレター!?    本人訴訟顛末記でたよん

11年5月、福岡で行われた脱原発デモに、警察の妨害があった。届けを出していたにもかかわらず、警察はデモ隊を公園から出さない。

サウンドデモってDJの音楽あってこそなのに、スピーカー位置は変えさせるは、表現者DJを車からおろすは。二時間以上を並走させる、なんと蟹歩きしながら音響機材を操作する破目に。横向きへーこらさっさ。それも交通課の警察官が、危険を強要するんだ。あぶないじゃないか、大丈夫かよ日本。

この年って三月に大震災&原発事故があった年。たくさんの人々が脱原発に目覚めた矢先の五月だぜ。参加者たちは、当然に抗議する。そして本人訴訟に繋がっていくのだ。

裁判では、ひとつひとつ扉を開けていく。例えば、事前申請なしのA二パネル使用しての説明。裁判官と傍聴席にわかるようにアピール。賭けだったけど、傍聴席にもビジュアルで見せるという感覚は弁護士なしならではの快挙。

104人が入る大法廷を確保し続けたのも、並々ならぬ奮闘だい。肝!のサウンドデモについても研究、小倉利丸富山大学名誉教授の意見書なども提出された。

んで、サウンドデモって何なの? 実例編の章では、デモの移り変わりの歴史が紹介されている。変化していくさまが興味深い。選曲、ふーむなるほど、時代と参加者に合わせた工夫。福岡市内を十一コースに亙って網の目のように繰り広げる、オキュパイデモ。縦笛と小太鼓の演奏&コール。自転車デモ。いくらでも変化形が出てくる自由さ。こういうのを繰り広げてきたうえでの裁判アクションなんだ。なるほどねえ。

爆笑したのは福岡市民救援会で演じたコント「不当逮捕」台本。なんと風刺が効いているんだ。きゃーこれ、わしもやりたい。でも東京では受けないかなあと、埼玉県民は躊躇しちゃう。

第四章は、先駆者編。そうだ、九州は偉大な先輩ぞろぞろろ。弁護士に断られたうえ、提訴を諌められても孤軍奮闘!貧乏大展開!!でも仲間がいるよの松下竜一の闘い。備前環境権訴訟も隘路を切り開いている。拍手。

Tシャツ訴訟、確定死刑囚の外部交通権を争ったのは救援紙でも報告があったね。なんと獄中原告の証人調べを三回も勝ち取った。これも本人訴訟ならではの快挙。

そして本書の、いのうえしんぢイラストに三ツ星だ。

★★★「デモってラブレター!?福岡サウンドデモ本人訴訟顛末記 福岡サウンドデモ裁判原告団 樹花舎 ★★★

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