「この星は、私の星じゃない」 田中美津 岩波書店
名著「いのちの女たちへ―とり乱しウーマン・リブ論」の彼女の最新本。独特の田中美津節は、健在なり。
この十数年に書かれたものをまとめたものだが、やはりこの「ガラガラと壊れた世界」に考えさせられる。
ガラガラっと世界が壊れたというしかない体験がこれまでの人生で2回。1つは五歳の時のチャイルド・セクシュアルアブビューズ。もう1つは72年の連合赤軍事件での妊婦殺し。
10月26日から、同名のドキュメンタリー映画が公開。
----------- 目次 -----------------
1 震災後を生きる(生きてなきゃ、笑えないんです。;生き延びていくということ;いまここの「いのち」を生きる(聞き手 千田有紀))
2 いのちを見つめて(猫と暮らす;子どもの虐待を生む悲しい不条理―「女の幸せは男しだい」という思い込みの罠;この子は一目で私がわかったんだよ)
3 ここにいる私(“ここに居る女”から;女でありすぎた彼女―永田洋子死刑囚の死に;女たちよ、笑いと生命力あふれる「ムネハダケ」た存在に;「リブ」は何を変えたのか(聞き手 千田有紀))
4 女たちとの対話―未来を掴んだ女たち(聞き手 北原みのり、上野千鶴子)
5 またいつか、どこかで―往復書簡 人が変わっていくということ(田中美津、伊藤比呂美)