今年、マツダロータリーエンジンは40周年を迎えたそうです。
gooブログパーツに”
mazdaロータリーエンジン40周年記念サイト”のブログパーツを見つけて以来、書きたい想いは膨らんでおりました。
今回も特別企画です。
「100話達成記念!特別企画」で予告したとおり(こんなに早くとは思いませんでしたが)、チエちゃんの異なった一面を少しご紹介しましょう・・・
1979年5月3日、その日、チエちゃんはそれまで想像すらしなかった場所(世界)に身を置いていました。
若者達の歓声、華やかなレースクィーン、できる限りの大声を出しても掻き消されてしまう程の爆音、プラクティス走行でさえスタンド前のストレートを猛スピードで駆け抜けていくマシンたち・・・
'79富士グランチャンピオン250キロレース第2戦の決勝戦が開催される富士スピードウェイ・・・
チエちゃんは、親友のナオちゃんに誘われ、ゴールデンウィークを利用して、ちょっとした旅行に出かけたのです。しばらく会っていなかったナオちゃんと積もる話ができれば、旅行先などはどうでもよく、誘われるままについて行ったのでした。
前哨戦ともいえる午前中のマイナーツーリングレース、スーパーシルエットレースに続いて、午後はいよいよメインレースが開始されようとしています。
ピットでは、各チーム関係者が慌しく動き、出場各車がクルーに押されてコース上に出てくる。
メインスタンド前のスタート定位置に2列交互に並ぶグラチャン・マシン。
アナウンスの軽やかな声が、出場する車・スポンサー・レーサー・予選タイムなどを日本語と英語で繰り返す。
やがて、各車は激しい爆音を立ててエンジンを始動させる。その時、全出場車のほとんどにマツダロータリーエンジンを使用しているという、アナウンスが流れた。
ロータリーエンジン?
そして、男の子たちは、チエちゃんたちがこの旅行に乗ってきた
mazdaコスモAPのエンジンも、12Aロータリーエンジンだと言うのです。
もちろん、一般車のエンジンとレース用のエンジンでは、同じロータリーエンジンでも、全く異なっていることは言うまでもありません。それでも、若者達には、ロータリーエンジン搭載のサバンナRX-3が'71年スカイラインGT-Rの
50連勝を阻止して以来、あこがれのエンジンだったのです。
ロータリーエンジンは、
レシプロエンジン(普通のエンジン)とは構造が全く異なっています。レシプロエンジンはピストンの上下運動をクランクシャフトに伝え回転運動に変えていますが、ロータリーエンジンは三角おむすび型のローターが回転し、そのまま回転運動をシャフトに伝えているのです。
ロータリーエンジンの仕組みについては、私の下手な説明より、リンクサイトをご覧ください。
ロータリーエンジンの長所は、少ない排気量で、パワーが出せることです。排気量が小さいということは、エンジンが軽量コンパクトであるということです。エンジンが軽量コンパクトであるということは、エンジンがあるフロント部分が軽くなり、ハンドリングがよくなるらしいのです。
当初、ロータリーエンジンは未来のエンジンと持て囃されたそうですが、短所もあったのです。それは、エンジンが高熱を持つために耐久性に欠けること、燃費が著しく悪いことです。それで、一般車には普及せず、一部のスポーツタイプ車にのみ搭載され、今日に至っているのですが、根強いロータリーファンが存在することも事実です。
その日の富士グランチャンピオンシリーズ第2戦は、BMWを駆る当時人気絶頂のレーサー
星野一義の優勝で、幕を閉じました。残念なことにロータリーエンジンは勝てなかったのです。
私程度の知識で、ロータリーエンジンを語るのは誠にお恥ずかしい限りですが、1979年5月3日は、ロータリーエンジンの思い出と共に、その後のチエちゃんの人生に大きな影響を与えた一日となったのでした。
この続きは、またいつの日にか・・・
注;画像は翌年'80年の富士グランチャンピオン第2戦のパンフレットです。
'79年のものは、その時には興味がなかったので保存していなかったのです。デジカメで撮ったので、ボケています。あしからず!