チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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しのびよる影

2011年06月22日 | チエの玉手箱
「死期が早まってるのかな・・・」
暗闇の中、隣の布団からヒロシの声がした。

ここ2カ月程、彼は背中が痛いと苦しんでいる。
肩甲骨の内側と外側が痛いらしい。
どうも透析日の前日がひどいようなので、やはり病気のせいなのだろう。
心臓か、あるいはまた何処か毛細血管がやられているのだろうと思うも、
そのことについて、私は口にしないことにしている。


 どうしてこんな病気になっちまったんだろう・・・
 若い頃の暴飲暴食が祟ったのかな?
 いや、遺伝だな。親父も糖尿病だったもんな。
 だとしたら、あきらめるしかないのかな・・・
 クソッ、それにしてもこの痛みは、なんとかなんねえのかな。

 俺が通院し始めてから、もう何人死んだかな。
 鈴木さんだろ。安孫子さん。佐藤さん。もっといるな。
 みんなつい昨日まで元気そうだったのに、来ないなと思ったら死んでた。
 俺もそうなるのかな・・・


どんな思いが彼の頭の中を巡っているのだろう。
たとえ、夫婦であっても、頭の中まではのぞけない。
ただ、想像してみるだけだ。

福島県民30年健康調査

2011年06月19日 | 大地震
福島県福島市在住@チエちゃんです

福島県民は全員、30年と長きに渡り健康調査の対象になった。
これはもちろん私たちの健康を気遣った対応ではあると思うけれど、やはり、放射能による影響のデータを取ることが大きな目的となっているように思える。
TVのインタビューで、誰かが「我々はモルモットですかね。」と答えていた。
確かにそういう憤りはあるけれど、この調査は貴重なデータとなるに違いない。
人類が原子力を利用する限り、いつかまた必ず失敗を繰り返す。
その時、きっと役立つことになると思うから、後世の人々のために私は喜んでモルモット(モルモットさん、ごめんね)になろうと思う。
原子力事故が起こってしまったことは、今更どうしようもないことなのだから、それを利用しない手はないのだ。
嘆いてばかりいても、進歩はない。
福島県民はこの3カ月間に、もうどうにでもなれと(多少自暴自棄的な部分はあるけれど)腹をくくったと思う。

けど、30年って・・・
私は、そんなに長くは協力できないよ。
せいぜい20年くらいにおまけしてもらおうかな 

サプライズ

2011年06月09日 | チエの玉手箱
6月8日は、31回目の結婚記念日でした。

ヒロシから、サプライズプレゼントが・・・
そういえば、先週指輪のサイズを聞かれたな。
まさか本当にプレゼントしてくれるとは思っていなかったので、びっくりした。
10年目の時は、おねだりをしてキュービックジルコニアを買ってもらったけど、
今回は合わせて0.3カラットと小さいながら、本物のピンクダイヤです。
「もっと大きいのもあったんだけどな、おまえ、ゴテゴテしたの嫌いだろ?
 これ、あっさりしたデザインだから、いいかなと思ったんだ。」
ありがとう。とってもうれしいよ。

けどね、こんな珍しいことされると、かえって不安になるよ。
あなたがいってしまうんじゃないかと・・・
今年の夏で4年だね。



お昼はタコパー

2011年06月05日 | チエの玉手箱
二男が、一足早い夏休みで帰省している。
親元を離れ一人暮らしをしている息子に、あれもこれも食べさせたいと考えるのは女親だけではないらしい。

昨日、ヒロシは茂庭に行こうと言い出したのだ。
はは~ん、これは・・・まだタラの芽があったら、二男に天ぷらを食べさせるつもりなのだなと、私は思った。
(残念ながら、もう売ってはいなかったのだけれど)

今日のお昼は、たこ焼きパーティー。
これも、二男が帰省したらたこ焼きをやろうと、ヒロシが前々から予定していたのだ。
以前は、準備も焼くのも私の係だったけれど、今ではヒロシがホイホイとやっている。


こんなのんびりした生活をしてて、いいのかな。
なんだか不思議だ。
先が見えない不安の中にありながら、こんなに普通に、ごく普通の暮らしをしていていいのかな・・・


形はイマイチだけど、おしかったよ~