チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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クスノキの番人/本

2023年12月27日 | 
著者:東野圭吾(実業之日本社)2020年

東野圭吾『クスノキの番人』スペシャルPV(ロングver.)


直井玲斗は理不尽な理由で解雇された会社へ泥棒に入り、逮捕されてしまう。
そこへ、謎の弁護士が現れ、依頼人からの伝言を伝える。
命令に従えば、弁護費用を支払ってあげるというもの。
迷ったあげくに玲斗は弁護士にコイントスをしてもらい、自分の運命をゆだねる。
示談金で釈放された彼は、依頼人 柳澤千舟(やなぎさわ ちふね)と会うことに。
彼女が代償として求めたものは「クスノキの番人」になることだった・・・


年末をのんびりと過ごしたい私は、読書です。
(でも、読みたいのだけれど目が疲れて、一気に読めないもどかしさよ😖
とっても面白かったし、ほっこりした気持ちにもなれました。
それにしても、今は本にもPVがあるんですね~(@_@;) オドロキ!
この作品、映画になったらいいなと思ったら、
なんと映画化の予定あり!さらに、2024年春に続編が発行されるんだって。
楽しみだぁ~


君たちはどう生きるか/本

2023年11月21日 | 
著者:吉野源三郎(マガジンハウス)2017年

2023年のスタジオジブリ映画「君たちはどう生きるか」を観る前に、原作を読んでみようと思いました。

この本、ジャンルで言えば児童書に分類されるのかもしれませんが、ズバリ!人としての生き方を問う哲学書だと思いました。
主人公は中学生のコペル君。(表紙の少年)
コペル君が日常の出来事に悩み、考え、成長してゆく姿を通して、作者は読者に問いかける。
「あなたはどう生きますか」と。
考えるヒントは、コペル君のおじさんがノートブックに書くコペル君宛の文章。
でも、この本に答えは書いてありません。
それは読者それぞれに考えて欲しいから。


ところで、映画のストーリーは原作とは全く違うようです。
「同小説が主人公にとって大きな意味を持ち関わる 」とあるので、どんな風に関わっているのか、楽しみです。😍 




十日えびす 花嵐浮世困話/本

2023年09月11日 | 


著者:宇江佐真理(祥伝社)2007年

こんな物語が読みたかった!
江戸の下町に暮らす庶民の物語。
笑いあり、涙あり、それでもたくましく生きてゆく。
なんだかホッとする。
がんばれ!って応援したくなる。
そして、私も江戸の人々に負けずに、がんばろうって思える。

江戸時代って、自分で作らなきゃご飯食べられないと思っていたけど、お葬式には仕出し屋さんからお料理取ったり、今日は作ってる時間が無いからと煮売り屋さんを利用したり、結構便利だったのね。
まあ、お江戸だからそうなんだろうけど。

宇江佐真理さん、読んだの初めてかもしれません。
他の作品も読んでみたくなりました。


あちらにいる鬼/本

2023年06月15日 | 
著者:井上荒野(朝日新聞出版)2019年

不倫関係にあった瀬戸内晴美(寂聴)・井上光晴と、その妻をモデルとした小説を井上の娘が書いたということで、興味をそそられ読んでみました。
昨年、寂聴役を寺島しのぶさん、妻役を現在お騒がせ中の広末涼子さんで映画化もされました。(ちなみに、井上役は豊川悦司さん。本人よりそれらしいね)

読む前、「あちらにいる鬼」とは当然、長内みはる(瀬戸内晴美・寂聴)のことであろうと思っていたが、読み進めていくうちに、いやいやこれは「鬼」は白木篤郎(井上)の妻 笙子の方では?と思った。
(ネットなどの解説では、3人とも鬼と言えるのではないかと書いてある)
多くの女性との浮気を繰り返す篤郎に、笙子はその事実に気付きながらも平然と日常を過ごす。
(その心中は本人にしか分からないけれど)鬼でなければ、菩薩か?

私は、みはるはズルいと思った。出家という形でその関係から逃げ出した。
妻 笙子は逃げなかった。逃げられなかったのかもしれない。
娘は、こう書いている。

私(笙子)は気付いたーーー(中略)
私は長内みはるに出家してほくなかったのではなくて、出家する彼女が羨ましかったのだと。

みはるが出家した時、篤郎と別れたのかと思ったら、男女の関係ではなかったけれど、篤郎が癌で亡くなるまで付き合いは続いていたようだ。
篤郎は妻もみはるもどっちも愛していたのだと思う。
贅沢な男だ。我儘な男だ。自分に正直にしか生きられなかったのだろう。
だから作家だったのだ。

最後の章まで読み進めて、私(チエ)は気付いた。
彼女(著者)は、自分の母親のことを書きたかったのだと。

これは良い本です。おススメ!




魂手形 三島屋変調百物語七之続/本

2023年03月24日 | 

著者:宮部みゆき(角川書店)2021年

宮部みゆきさんって、なんていい物語を書くのでしょうね。
妖怪やお化け、人の怨念なんてものを取り上げていながら、いつも読後はほっこりとした気持ちにさせてくれる。

第一話 火焔太鼓 
 大加持(おおかじ)藩城下を火災から守る太鼓の秘密
第2話 一途の念
 串団子売り おみよ のおっかさんの話
第3話 魂手形(たまてがた)
 木賃宿『かめ屋』へ泊った不思議な客の話


以前、宮部さんは『耳嚢』(みみぶくろ)が好きだと言っていたんですけど、私は今回、思いました。
『三島屋変調百物語』シリーズは、宮部版『耳袋』なのだと。


本の紹介とは関係ないのですが、本日、このブログを始めてから6,000日ですって!
我ながらよく続いてるもんだ。😉 

70歳が老化の分かれ道/本

2022年12月05日 | 
著者:和田秀樹(詩想社)2021年

ベストセラー本「80歳の壁」を読んでみようと図書館の蔵書を検索したら、同じ著者の本書を発見。
80歳にはまだ間があるから、まずはこちらからと読んでみました。

「運転免許は返納してはいけない」
「長生きしたければダイエットをしてはいけない」
「血圧・血糖値はコントロールしすぎない」
と、一般常識では???な見出し。
しかし、読んでみるとその理論に納得します。

一気に老け込まないために必要なことは、「意欲」を低下させない。
脳と体を無理することなく使い続けること。
そして、嫌なことはなるべくやらないで、楽しく生きる。

100歳まで生きたいとは思わないけれど、親より先に逝くわけにはいかないと思うし、我が家の3匹の猫たちを看取るまでは元気でいたいと願う私です。
この本を参考にして、美味しいものを食べ、無理しない程度の筋トレを続けて、時々パッチワーク、読書、たま~にお出かけ、楽しく暮らしたいと思います。😉 

きたきた捕物帖二 子宝船/本

2022年10月29日 | 

著者:宮部みゆき(PHP研究所)2022年

待ってました!「きたきた捕物帖」第2弾!
文庫屋として独立を果たした北一に新たな事件が・・・
差配人 富勘、欅屋敷の用人 青海新兵衛、亡き仙吉親分のおかみさん、その女中 おみつ、そして元は武士(?)いつも垢(あか)や煤(すす)、埃(ほこり)にまみれ、ぼうぼうのおどろ髪を荒縄で一つにくくっている「長命湯」の釜焚き 喜多次(もう一人のきたさん)と、お馴染みの面々にまた会えてうれしい!
そして、なんとなんと、ここで『ぼんくら』『日暮し』『おまえさん』の政五郎親分、おでこに再開できるとは!😃 
新登場 欅屋敷の主 栄花(えいか)さま、検視の手練れ南町奉行所与力 栗山周五郎にも助けられながら、事件を解決してゆく。

宮部さんって、江戸のことほんとに勉強されてます。
わたし、文庫屋なんて職業、この物語を読むまで知らなかったもの。
語彙の豊富さもすごいなあ。作家さんだから、あたりまえかもしれないけど。

いつものとおり、読後は心がほっこり。
次回作も待ってるぜ!


60歳すぎたらやめて幸せになれる100のこと/本

2022年04月29日 | 
宝島社 2021年

宅配生協のチラシに載っていたので、これからの暮らしに役立つかも?と考えて、購入してみました。
読んでみると、すでに私も実践していること、なるほどと思うこと、これはちょっと疑問?(できそうにない)と思うことと、概ね3つに分かれました。

実践していることは、
003 年賀状じまい
退職やヒロシが亡くなったことを機にもういいかなと思い年賀状じまいをしました。ちょっと寂しい気もするけど、今後のために思い切りました。

026 老後の不安に付け込む保険はやめる
退職とともに生命保険を見直し、最低限の医療保険だけにしました。

042 普段からの小掃除で忙しい年末は大掃除いらず
これも実践しているつもりなんですが・・・

059 白髪は染めない グレイヘアを楽しむ
ある事件をきっかけに白髪染めを止めました。止めたらとってもラクですね。

089 お得だと思っている6枚・8枚切りの食パン食べきれていますか?
割高ですが、賞味期限内に食べきれる3枚入りにしています。
食材は食べきること!(必要以上に買わない)を心がけています。

096 子や孫の負担にならないよう墓じまいを
そう思って、ヒロシのお墓を樹木葬にしました。
それから、実家のお墓をどうするか?これは弟に任せようと思います。


もう、聞えない/本

2022年01月25日 | 


著者:誉田哲也(幻冬舎)2020年

週末やりたいことを全部やったら、もう目がショボショボ、目の下にクマもできちゃって、大変でした。(藤井君、タイトル戦2連勝😍 )

それでも、結末が気になって一気読みしちゃった~😰 
本格刑事物ミステリーかと思いきや・・・
いきなり「聞こえるんです。女の人の声が・・・」と、何やら怪しい雰囲気。
あっち系でした。(あっち系ってなに?つまり現実では有り得ない世界です)
途中から結末が見えてきて、もうひとひねり欲しかったかな~
でも、作家さんて、こんなストーリー思いつくんだからスゴイな。
あ~、おもしろかった!



きたきた捕物帖/本

2021年09月27日 | 
著者:宮部みゆき(PHP研究所)2020年

タイトルに捕物帖とあるのに、冒頭、いきなり岡っ引きの千吉親分が死んでしまう。ありゃりゃ?これは一体どうなるの?
読み進めていくと、千吉親分に拾われ育てられた一番下の子分である16歳の北一(きたいち)がこの物語の主人公であることが分かる。「きた」だからである。
しかし、タイトルは「きたきた」だ?
文庫(文庫箱)の振り売りで日銭を稼ぐその日暮らしの北一は、この先も生計を立てていけるのか?千吉親分の後を継げるのか?
深川の差配人富勘、千吉親分のおかみさん、おかみさんの女中おみつ、欅屋敷の用人青海新兵衛とその主の若様、本所深川方同心沢井蓮太郎。
周りの人々は、北一が立派な岡っ引きになれるよう援助し、見守っているように見える。
おもしろい!
いろんなところに伏線が張られている!
絶対につづきを書いて欲しい!
(PHP月間文庫『文蔵』に現在も連載中とあって、うれしい~
 宮部自身が「ずっと書きたかった捕物帖」と言っている)
楽しみなシリーズとなりそうです。