先月末、こちらの奔走も知らず、温泉へ寄ったらしい父から電話。何か送ってやるから住所を弟のも含めて教えろと。法事に出かけるから母のデイケアを休むことは送迎の運転手に伝えたらしい。
果たして翌日ぶどうが届いたので、一言連絡しなければと電話。
開口一番「何?」
僕「いやぁぶどう無事に届いたからどうもね」
父「あぁ」・・・
その不機嫌そうな声は、やはりこの人は自分を疎ましく思っているのだと確信するに充分だった。もう僕はこの人には関わるまいと密かに誓った。
更に同じ日に突然大学の同級生やらから電話。僕が保険を頼んでいる同級生と飲んでいるそうで、僕の話が出たので是非近いうちに会いたい、電車に乗れなかったりする僕のために千葉県に場所を設定してもいいと言う。
「いやぁ悪いけど、もしかしたらだめかも」というと友人は「なんでそんなこと言うんだよ~」と。
悪気はないのはわかっている。でも今の僕のこの状況をどう説明することもその時は不可能だった。何せ自分のうちのテレビの音さえも怖いと言うのに。
本当に内輪とはいえ、同窓会の誘いが来たらどうしよう。
断らざるを得ないけれど、そのことは更に自分を打ちのめした。
先日盛り上がった方からもあれ以来音沙汰なし。
こいけ以外に誰からも必要とされていない自分。
そしてまた鬱となった。
いったいこんなに怖いものばかりで、この先どうやって生きていくことができるのだろう。
毎日のべつまくなしに死にたいと言ってこいけを苦しめた。
あんまり言うんでこいけが切れて反省反省。
今日はこいけ家のお墓参りに行ってきた。その足でユニ○というショッピングセンターに足を伸ばした。うるさいところはいやだなぁと思いつつフードコートへ入ったところ、壁かけのテレビがものすごい音。
いやぁ怖い怖い。
でもうまそうなうどん屋があったので、柱のかげでこいけと急いでうどんをすする。
なんだこのぬるさは!
それにしてもどこの店もやかましい。
珍しく300円ショップ?があったりしたけど、がんがん低音が響き、僕は入れなかった。なんだかできないことだらけになってきた。
さて今年はライトツリーだけでもなんとか気力をふりしぼって作るか、とだらだらと支柱の支柱を建てた。竹を切って黒ポリで覆い、土に打ち込んでコーススレッドで固定。ここでとん挫したりして。
何やってるんだ自分。
~一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある(水内喜久雄・編 PHP)よりもう一丁~
落ちこぼれ 茨木のり子
落ちこぼれ
和菓子の名につけたいようなやさしさ
落ちこぼれ
いまは自嘲や出来そこないの謂(いい)
落ちこぼれないための
ばかばかしくも切ない修行
落ちこぼれにこそ
魅力も風合いも薫るのに
落ちこぼれの実
いっぱい包容できるのが豊かな大地
それならお前が落ちこぼれろ
はい 女としてはとっくに落ちこぼれ
落ちこぼれずに旨げに成って
むざむざ食われてなるものか
落ちこぼれ
結果ではなく
落ちこぼれ
華々しい意志であれ