父が出かけたあとこいけと母とでまた船橋のお店へ出かけた。
母はもう歩くのはすいすいだが、店に着くなり僕の手を握ってきた。
それはまぁ昔と比べればかわいいのだが、二週間前にも買った89円の時計をまた買っている。というか、あまりよくわからないでカートに入れているといった感じ。
うれしそうなので、いすとか大きなもの以外は買ったが。
夜たまたま書棚にあったアルバムをめくってみたら、ここ十数年くらいの父と一緒に出かけた外国旅行の写真が何十冊と。
几帳面に建物の名前や付近の様子、エピソード・歴史などがメモ書きされている。
母の顔つきもきれいだ。生き生きと楽しそうだ。
今は顔つきも右半分と左半分とでは驚くほど表情が違う。
昨年の春、メルギブソンの映画「パッション」を見てきたと言う話になって、僕に向かって「あなたパッションってどういう意味か知ってるの？」と寿司屋で聞いてきて、僕が「情熱とか？」と答えたら、「バカねぇ、聖書では受難っていう意味なのよ！」と勝ち誇って言っていた母。
不運にもまだ若く病となってしまったが、楽しい時期もあったのだなと思う一方、僕が家を出てこいけに支えられてひきこもり真っ最中の時期だからね、複雑な気持ちでしたとさ。
写真はさし芽から大きくなったすいか（と言っても小玉すいかくらい）。
開花後約44日。
もう数日おいてからとってみようかと思っている。