団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

台風15号と末梢血管外科受診

2019年09月10日 | Weblog

  7日土曜日、私は妻に「台風15号は関東を直撃するらしいから、明日は都内のホテルに泊まろう」と提案した。妻は「私を誰だと思ってるの。新幹線通勤10年以上している〇〇だぞ」と言わんばかりに「新幹線は在来線がとまってもとまらないから大丈夫。東日本大震災の時だってすぐ復旧して運転再開早かったでしょう。月曜日の朝、家から行きましょう」 妻はもちろん通勤で東京へ行く。私は9日の10時にお茶の水の東京医科歯科大学病院で末梢血管外科の外来診察を予約している。

  私はせっかちな性格の上、意外と慎重。妻は何事にも鷹揚で、出たとこ勝負タイプ。ましてや私は脚の膝から下の動脈が詰まって歩くことに支障がでてきている。今年の1月に心臓カテーテル手術でステントを入れた。その手術の前の検査で両脚の血管の狭窄が見つかった。悪化すれば脚を切断するようになるかもしれないので、後日、脚にもカテーテル手術でステントを入れると言われた。しかしその病院が理事長夫人の使い込みで破綻してしまった。信頼していたカテーテル手術の専門医の細川医師の手術が受けられなくなった。別の病院で長く私の糖尿病を診てくれている医師が東京医科歯科大学病院の末梢血管外科の受診を勧めてくれた。考えた末、電話で予約を入れた。9月9日午前10時に予約がとれた。

 8日朝から天気予報で台風15号が関東に上陸して甚大な被害が予想されると伝え始めた。JR東日本は、東京の路線の多くを9日始発から午前8時頃まで運休すると発表。気象庁も不要な外出を控えるようにと台風に備えて命を守るために万全の準備をするようにと勧告した。私は妻の説得にかかった。不承不承妻が私の前泊案に同意。さっそくネットでホテルを探した。7日にはお茶の水近辺のホテルが空いていたが、当日だったためか台風のためか候補ホテルはわずか3軒だった。半蔵門のホテルが取れた。家のベランダなど台風の風で吹き飛ばされないよう片付け、支度して駅に向かった。

 東京駅に着きホテルのチェックインまでに時間があったので昼食を取った。私は忘れていたが、妻が以前私の友人が旧東京中央郵便局の跡にできた商業施設「KITTE」の中の博物館が良かったと話したのでそこへ行ってみたいと言う。無料だった。ゆっくりそこを観覧した。とても台風に備えて前泊しようという雰囲気ではなかった。午後2時にチェックインしてホテルに入った。ホテルの近くには食堂やレストランもあった。風呂に入った。大相撲をテレビで観た。

 午前2時に目が覚めた。ホテルの防音対策のせいか、台風の気配を感じることはできなかった。再び寝てしまった。朝5時に起きた。さっそくテレビで台風の情報を見た。各地で被害が出ていた。東海道新幹線は始発から小田原―東京駅間が運休していた。私はしたり顔で妻に「ほらこういうことだよ」と言った。支度してホテルがパンを受付前で朝食として用意してあると言われていたのでどんなパンか見に行った。ついでにホテルの外の様子とすぐそばの地下鉄半蔵門線が動いているかも調べてきた。昨夜コンビニで買っておいたバナナとヨーグルトとホテルのパンで朝食を済ませた。

 チェックアウト時に近辺地図をもらった。地図を見ると、妻は歩いて勤務先の病院へ行けることがわかった。歩いて20分くらいらしい。私は地下鉄で神保町駅まで行き、歩いて東京医科歯科大学病院へ行った。病院には8時半ころ到着。その病院で診察を受けるのは初めてだった。ここの先代の病院長は上田高校の同窓生の宮坂信之君だった。彼の病院改革が功を奏したという話を聞いていたので、実際どうなのか興味があった。大学病院は、とにかく待たされる。宮坂前院長の改革の実際を体験できた。

 末梢血管外科での診察は、紹介状に添付された資料とデータをもとに問診された。現状ですぐにステントやバイパスの手術は必要なく経過を見ることになった。薬を処方され運動を続けるように言われた。支払いも早く終わり外に出た。暑かった。駅に行くと中央線がまだ運休。家に3時間かけて到着した。自然とは戦えない。病気と私は闘う。


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