備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

巡回展最終地 ・ 長野

2009-05-29 08:40:42 | 陶芸
あ… (-。ー;) 始まってます…。


■ 創立50周年記念 一水会 陶芸部展 ■

お近くの方、是非ご高覧下さいませ。 m(_ _)m


●ながの東急百貨店 別館シェルシェ5階ホール
  長野市南千歳1-1-1
  TEL 026-226-8181

●5月29日(金)~6月3日(水)
  ※最終日は17:00閉場

●入場無料

●【同時開催】 第70回 一水会陶芸部 公募展長野展


今、信州は良い頃なんでしょうねぇ……。
アルプスの残雪を見ながら、田植え準備の頃でしょうか…。
リンゴ畑の新緑も輝いていることでしょうねぇ。

そういえば、長野の紅白まんじゅうは、中にアンコではなくて赤飯が入っているバージョンがあるとか…。何回も行ってるけど、知らなんだ…。点心とかでもありそうな組み合わせ…。

で、実は、備前にも不思議系まんじゅうがあります。通称『ローマン』。(ロウマンと表記されることもある)
まんじゅうと言いつつも、肉まんサイズの蒸しパンの所々に豆が数個入っているというパン。生地や豆に味がついている訳でもない。現在の豊富な味の食品群の中にあっては、あまりに素朴。
ただし、絶滅危惧食品。そう思って頂くと、しみじみとしてくる。


ローマンは、倉敷市の労働科学研究所(クラボウ)が、当時の厳しい工場労働でも、手を汚さず、さっさと食べられる食品として開発したもの。満州の饅頭(マントウ)をヒントに、日本人向けにアレンジしたとか。つまりは、安く製造できるオニギリの代用食みたいな位置づけか…と思う。
その後、松山で「労研饅頭」の名で販売され、そちらが有名になった。戦後、酵母の多くが失われたけれど、再び岡山でも細々と数店でのみ製造されてきたローカル食品です。

現在、小生の知るところでは、備前市の一店舗で存在する。近くのAコープなどにも卸されているので、窯元時代の夜食に時々頂く事もあった。
岡山市内でもなかなか見かけることがないが、町の小さな個人商店で作られているかも知れない。

まさに労働者のパン。ではあるが、いかんせん飲み物がないと飲み込むのがツライ。労研はその辺りはどうしたのだろう?労研水という飲み水でもあったのかな。


このローマンをベースにご当地名産を作る事が食文化的に意義があるかも知れない。ガラエビ、牡蠣、イチジクなどでもバリエーションが広がる。洋風・中華風とアレンジの幅は広い。なにせこのベースは味がほとんど無くモッチリ感が長所。この歴史ある食品を、絶滅から救えるチャンスかも。
他所でもあるようなご当地バーガースタイルを真似る必要はない。ましてや漁獲量に左右されるもので名産を作るとあとが苦しいよ。(って、誰に言ってんだか…)


まんじゅうもイロイロ。ところ変われば品変わる。


ちなみに、巡回展では、お品は変わりません。全国グルグル旅してます。
東京・石川・佐賀・愛媛・長野…色々巡って、来月中には岡山へお帰りかな。


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