備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

レンガでパズル

2009-06-18 23:40:25 | 窯作り・窖窯について
一基目の窖窯(あながま)を作った時に、「還元が出来る小さい窯が欲しいな」と漠然と考えていた。

酸化も還元も、ひとつの窯で同時にしようと思えば出来る。
連房式登窯の後ろの部屋で酸化焼成をしたり、逆に窖窯の後ろに小部屋を設けて還元焼成したりという工夫は備前焼に限らず多くの人がしている。

そうではなく完全に別の窯でやりたい。かといって、大きな連房式登窯は要らない。

小さな窯では、還元焼成より酸化焼成の方が難しいと思っている。なので、あくまでも小さい窯は還元焼成用。それ以外に火が走る事も考慮に入れて……。


窯は小さすぎると、かえって焼成は難しい。それが棚組みの場所かも知れないし、温度帯かも知れない。原因と結果の検証も難しくなる。


個人的には、小さな窯は灯油窯や電気窯程度しか経験がない。
備前には、通称『角窯』がある。遠目に見たことがあるぐらいで、よく知らない。


さて、考えていたのは、炎式こそ倒炎式にあたるけれど、イッテコイではない。
灰や熾きによって景色となすのが備前焼。それを享受できる事が第一条件。


でも、経験もノウハウもなし。
あるのは規格外の中古レンガが数百丁分。これらをパズルして果たして窯として機能を持たせる構造物が出来るのか……。


想像しながら、経験と推理でアドリブかます。JAZZの時と一緒だな。
ただJAZZと違うのは形として残るし簡単には壊せない。

さて、どうするか……。


でも、石窯としてピザやパンを焼く事は間違いなく出来るだろうなぁ。


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