備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

既に餅は開かれた…

2010-01-11 09:32:50 | 料理・食材
年神様にお供えした鏡餅を叩いて割って、頂くのが鏡開き。
要はお供え物を下げて、皆で頂く『直会(なおらい)』の年初めバージョン。


さて、仕事場に供えていたミニ鏡餅であるけれど、既に手を下さずとも開いている様子。

うん、仕事がはやい! …と言うか、コレは問題。


昔、杵搗き餅をよくやっていた頃に散々やった失敗が思い当たる。
餅を搗く時にもたついて水回しが多いと、丸めた時にはキレイに出来ていても時間が経つと必ず割れる。
丸めた先を底にして中に入れておくのも割れ防止のポイントだけれど、それ以前の問題だな。


これが、杵搗きとはいえ、買った餅だけに如何なものか。
プロの仕事としては…。うーむ…。


店頭で売られている大量生産の鏡餅を見比べていると、飾っている間にヒビがいくと見栄えが悪いので、色々と技術革新があるらしい。
液体状にした糊のようなもの(餅?)を型に流し込んで一体成形したり、鏡餅型パッケージの中に小餅を入れて(最初から勝負回避して?)おいたり…といろいろ。
立派で大きな鏡餅を作るという事は、業界では苦労するところなんだろうなぁ。

我々、やきもん屋がモノを作った時に、底切れや割れがないように考えるのと同じようなことなんだろう。


さてさて、細君は「11日が鏡開き」と言う。
小生は「まだ先かな?」と思っているのが、今日というタイミング。
育った地域の違いで松の内の期間が違うらしい。

…となると、さて、いつになったら開こうか?



それとも、「既に餅は開かれた…」と見るべきか?