備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

昭和の机

2008-10-28 18:33:15 | Weblog



知り合いの家を訪ねると、その人は土間で金槌片手に思案中。その視線の先には机がひとつ。尋ねると「どうやって壊すか考えとった」との事。

「不要なれば」とすぐに貰い受ける。もう少し遅ければ無くなっていた。危なかった。壊そうとしていた当の本人の父上(大工さん)の作。子供の頃に使っていたとか。

埃まみれで、木の材質が見えない。持ち帰って拭いてみると、天板はマツ。側板や正面はケヤキ。引き出しの中はスギ、ヒノキという按配。蟻組こそしていないけれど、釘が見えないように作ってある。狂いも少なく傷みもほとんど無い。天板に目立つ輪染みや墨汚れなどがあり、迷ったけれどサンドペーパーで磨いた。いずれまた、落ち着いてくるだろう。




死に節があったのか埋木があり、扇面と扇の意匠にしてある。昭和レトロな取手もいい感じ。工芸品というよりも我が子への実用品で、おそらく余った材料で作ったのだろう。見栄えの悪い木も使いつつ、うまく隠している。


小生の祖父も大工で、やはりその娘(小生の母)に勉強机を作っていた。それを一時期、借り受けて使っていたが、いつの間にかベランダに出され、植木鉢を乗せられて、雨ざらしの挙句に傷んでしまった。今、思えば惜しい事。無垢の地マツだったように記憶している。難点はメチャクチャ重いという事か。でもしっかりしていたな。


天板を磨きながら、爺様の顔つきを思い出していた。職人気質で怖かったなぁ。
でも、机を作った時はどんな顔で作っていたのだろうか。




岡山県動物愛護センター

2008-10-28 10:34:21 | Weblog
先日のこと。各種探し物があって、そのうちの一つを求めるべく『岡山県動物愛護センター』という所へ。犬・猫を飼うための基本的な事柄を勉強する会へ参加。

ウチの番犬が脱走した時に、『野犬は保健所に連れて行かれて処分される』という思い込みがあったので、保健所へ連絡したのを初めとして、最終的に此処へ辿り着いた。連絡して、その業務を知ったのがはじまり。それで今回の参加となった。

現場の職員は、殺処分と愛護の両面の仕事をしているので、心中イロイロと思うところも在るようだけれども、子犬・子猫の譲渡に関する事柄については口も軽やか。真面目にしっかりとした取り組み。個々の事例に即した対応があるのだろう。

山の中の整備された敷地は、広くてゆったりとしている。良い環境。税金の事を思わなければ……。本当のログで作ったトイレは明るくてキレイ。税金の事を思わなければ……。
目的に対して、効率的で効果的な使い方が、まだまだあると見受けられたけれど、官公庁では難しいのかな。その為に財団があるハズなのだが……。

あと、何回かは判らないけれど、気分転換がてらに通います。細君は、『しつけ教室』にも参加するとか言ってますが、小生はホドホドで。アバタがエクボに見える距離感でいようと思う。

「行政の見せ方って難しいけれど、大事だよな~」と思った一日でした。