ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

雨だれ

2022-05-17 22:24:38 | 日記
                     雨だれ

                 もういない兄のいた2階
                 誰もいない夜に
                 破裂したのか
                 水道の水が噴きだし


                 1階の天井
                 水びたし
                 

                 兄の携帯電話
                 電源をいれずにほっといたのに
                 きょう
                 携帯の中で
                 虫の息
                 力石徹の
                 闘いの後の写真

                 天井の水滴も
                 滝になって
                 床にあふれている
                 涙もあふれ

                 苦しかったね
                 食べたがっていた
                 マカロンひとつ
                 写真の前に

                 きょう
                 私はいきなおしたくて
                 わがままを実行した

                 3年前の日常のなかに
                 懐かしい教室に