ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

心配の種

2019-05-19 13:01:46 | 日記

                     心配の種



               おしつぶされて
               こなごなに
               こわれたこころを
               とりもどそうとして


               北へ
               北へ


               もうないふるさとを
               さがしあるいて
               いまはいない
               半ズボンの
               傷だらけのひざの
               少年たちを
               さがしもとめて


               描いた未来を
               失い
               今を病んで
               過去に帰ろうと
               あがいている
               

               それは
               きっと
               生きなおすための
               傷を
               治すくすり
               と思いたい
               
               
               そのくすりが
               正しく
               偽ものではないように
               なにかをたくらんでいる
               わなではないように


               過去が
               かすんで
               読みづらくなった
               妹は
               余計な心配をしている

               
               ただの心配であればいい