ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

スーパーマウス時代

2013-01-29 16:36:12 | 日記
                        スーパーな時代


                    桃の頬
                   ぷっくりと
                   ふくよか
                   たじろいでいるまなざし

                   老人に
                   話しかける言葉は
                   たどたどしく
                   友達に話しかけることばとちがう
                   外国語みたいね

                   遠く
                   遥か彼方の
                   学生時代を思い出そうとするが
                   記憶に
                   霧がかかっている
                   ついこの間のことだと思っていた
                   母を亡くし
                   町の風景が
                   山からビルへ
                   ビルが
                   更地になるとき

                   時代が
                   ゆがみ
                   朽ちていく

                   優しい時代から
                   孤食の
                   ドアの中の孤独
                   に変わり
                   
                   木枯らしが
                   隙間から
                   ふいて寒いんだ

                   とげとげの
                   ハリネズミではなくて

                   殺虫剤と化学薬品を食べても死なない
                   スーパーマウスの時代
                   になったんだから