ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

たわし

2013-01-18 22:47:34 | 日記

                          わたしのたわし


                         きのうの
                          あした
                          わたしは
                           たわしがなくて

                            鍋の底を磨く道具は

                            愚かにも
                            鏡である
                            隣の自分ではない
                            ヒトに
                            向き合って
                            話すこと
                            であることを
                            今日知ったのである

                          わたしは
                           わたしに
                            足し算
                            
                            贅肉になった
                            愚かな
                            むだな
                            食べ物

                            ただただ
                            欲求を満たすための
                            刺激をされた瞼の中の
                            幻
                            に
                            惑い
                            だまされている

                         わたしは
                          ここにいるのだが
                           崖の端

                           危うい
                           消費の渦に
                           巻き込まれ
                           飲まれ
                           溺れて

                           いのちさえ
                           商品

                           ぼくたちは
                           ひとりだけの
                           感覚や想いも
                           売りわたし

                           浸食されている

                           崖のふちに立った
                           
                           絶滅危惧の種