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オリジナル・ビック・フォア

2023-07-27 | JAZZ
中村八大に関連して、彼が参加していた頃のオリジナル・ビック・フォアのアルバムです。
最初は、東京ヴィデオ・ホールで開催された公開放送の収録盤です。

「JAZZ AT THA TORYS」 KING LKB 7
  
 1. THEME (LOVER) and INTRODUCTION
 2. COTTON TAIL
 3. SEIJI´S BOOGIE
 4. HOW HIGH THE MOON
 5. BATTLE OF SAX
 6. S´ WONDERFUL
 7. TENDERLY
 8. THERE´LL NEVER BE ANOTHER YOU
 9. SOMEBODY LOVES ME
10. SUMMERTIME
11. DRUM BOOGIE
松本英彦 (ts) 中村八大 (p) 上田 剛 (b) ジョージ川口 (ds)
ゲスト
渡辺 貞夫 (as) 宮沢 昭 (ts) 平岡精二 (vib)
永田暁雄 (g) 丸山清子 (vo)
司会 ロイ・ジェームス
録音 1957年6月17日~7月22日

これは、ビック・フォーに多彩なゲストを迎えての番組の音源で、司会のロイ・ジェームスの早口で懐かしい声も入っています。
曲の大半はスタンダードですが、平岡精二のオリジナルである「SEIJI´S BOOGIE」では彼の硬質なヴィブラフォンの演奏が楽しめます。
また、松本英彦のオリジナルである「BATTLE OF SAX」は、ゲストの宮沢 昭を迎えて松本とのテナー合戦 で、両者がっぷり四つの演奏となっています。
一方、スタンダードにおいては、中村八大が「TENDERLY」で最初の1コーラスをソロで、続いて上田剛を加えてミディアム・テンポで軽快なプレイを聴かせてくれるし、続く「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」では、若き渡辺貞夫によるスムースなソロや、「SUMMERTIME」での丸山清子の貴重な歌も収録されています。
ここに収められている音源は、今から66年前のスイング以降のモダン・ジャズで、収録時間の関係から短い演奏が多いですが、いずれも出来は素晴らしく、当時の日本人の演奏技術の高さと熱い雰囲気が伝わってきます。

続いては、ジャケットからも想像できるように、若々しい4人によるオリジナル・ビック・フォアの演奏集です。

「THE ORIGINAL BIG FOUR」 KING KC 10
  
 1. LULLABY OB BIRDLAND
 2. STARDUST
 3. STOMPIN´ AT THE SAVOY
 4. BIRTH OF THE BLUES
 5. YESTERDAYS
 6. JUMPIN´ AT THE WOODSIDE
 7. JUST ONE OF THOSE THINGS
 8. THE CARIOCA
 9. FLAMINGO
10. BLUES IN THE CLOSET
11. TAKE THE “A” TRAIN
松本英彦 (ts) 中村八大 (p) 小野 満 (b) ジョージ川口 (ds)
録音 1959年4月7日、9日

改めて、このレコードを聞き直してみて、当時のビック・フォアが聴衆に熱狂的に迎えられたことが分かります。
良く知られたスタンダードを中心に構成されている中で、4人が夫々フューチャーされている曲があります。
松本英彦は「STARDUST」をスロー・バラードでヴァースから、時折ブローを交えながら熱演しています。
中村八大は「YESTERDAYS」で、装飾音符を散りばめながら最初の1コーラスをピアノ・ソロで、その後はピアノ・トリオでミディアム・テンポで快調に進めています。
ジョージ川口は、各曲でもソロを取る場面がありますが、「JUMPIN´ AT THE WOODSIDE」では、いつもの爆発しそうな強烈なドラミングで迫っていて、当時のライブではこの演奏がハイライトであったことと思います。
小野満は「BLUES IN THE CLOSET」において、最初から最後までソロを取っており、他の3名はその後ろでアンサンブル程度に参加しています。
最終曲の「TAKE THE “A”TRAIN」は、途中でテンポを変えたりしながら、各人が交互にソロを取りながら進行していく、このアルバムの中では最も長い演奏時間の1曲です。

この2枚のレーベルは、いずれもキングレコードですが、1960年以前のモノラル盤が今でも迫力ある素晴らしい音で再現できることから、このアルバムのプロデューサーであった高和元彦さんの功績に依るところが大きかったように思います。

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