2013年12月に83歳で亡くなったジム・ホールは、その前年の5月に来日していますが、その時のライブを収録した2枚組CDです。
その時の公演スケジュールを調べてみたところ、6月3日から6日までBLUE NOTE TOKYOに出演していたことから、ここに収録されている音源はその時のものかと思います。
「Uniquities Vol 1 + 2」 artistShare AS 0215

Vol.1
1. WITHOUT A SONG
2. ALL THE THINGS YOU ARE
3. CAREFUL
4. CHELSEA BRIDGE
5. UNIQUITES Pt. 6.6.
6. St. THOMAS
Vol.2
1. WITHOUT A SONG
2. BODY AND SOUL
3. BIG BLUES
4. IN A SENTIMENTAL MOOD
5. UNIQUITES Pt. 2
6. St. THOMAS
JIM HALL (g) SCOTT COLLEY (b) JOEY BARON (ds)
ジム・ホールは、最初の1音を聴いただけで、誰だか分かるオリジナリティを持ったギタリストですが、このライブ盤の来日時は、NHK BSにも出演されて映像と共に演奏を楽しんだ記憶があります。
それが、このように10年ぶりに彼の演奏に接し、改めて当時の記憶を思い起こしているところです。
演奏は、スコット・コリーと、ジョーイ・バロンの実力者を従えたトリオで、2枚のCDの各々にはジム・ホールのオリジナルが1曲づつ収録されています。
また、両方のディスクに共通する曲も入っていますが、それぞれに異なったアレンジを施していて、これがジャズの楽しいところです。
1枚目のディスク
「WITHOUT A SONG」は、ジム・ホールが最初のコーラスをソロで提示し、その後ベースとドラムスが加わってアドリブへ入るというオーソドックスな進行となっています。(演奏時間 10分10秒)
「ALL THE THINGS YOU ARE」は、いきなりジムホールのアドリブから始まり、メロディの断片を出しながらベース・ソロを挟んで、最後までコーラスは出てきませんでした。(7分35秒)
「CHELSEA BRIDGE」は、ゆったりしたテンポによるジム・ホールによるテーマのソロからスタートし、その後トリオへの進みますが、中間部はベース・ソロを挟んで再びギター・ソロで締めくくっています。(8分35秒)
「UNIQUITES Pt. 1」は、3人の即興による演奏で、普段は聴けないジム・ホールの音だしや、ベースの4つ、8つ、2つと変化に富んだビート、それにドラムスが絡む面白さがあります。(7分5秒)
最終曲の「 St. THOMAS」でもかなりハードな部分も聞こえますが、大半はベース、ドラムスを従えて淡々と演奏していて、中程では鉄道唱歌の「汽笛一声新橋を」のメロディも挿入したりして貫禄をみせています。
そして、ドラムスのロング・ソロを挟んでエンディングとなりますが、最後にメンバー紹介の声も入っていることから、これがライブの最後で演奏された曲のように思えます。(9分9秒)
2枚目のディスク
両方のディスクに収録されている「WITHOUT A SONG」ですが、こちらはドラム・ソロから始まって、3人のインタープレイが強く出ており、おそらく後の公演の演奏と思われます。(7分30秒)
「BODY AND SOUL」は、ディスク1の「ALL THE THINGS YOU ARE」と同様にメロディは出ず、最初からジム・ホールのアドリブを中心とした演奏で、所々でメロディの断片を出しながら、ベース・ソロとブラシによるドラム・ソロを挟んでの演奏です。(8分5秒)
「IN A SENTIMENTAL MOOD」はベースが曲の最初と最後でテーマを弾き、ジム・ホールはシングルトーンとコード・ワークを交互に織り交ぜながら魅力的なソロを展開しています。(10分45秒)
「UNIQUITES Pt. 2」の出だしはフリー・リズムで、ベースの幻想的なボーイングにギターが絡む部分かあり、続いてギターがリズムを刻み3人によるインタープレイへと進んでいきますが、ハードな部分を含め3人がより手慣れた様にも聞き取れます。
また、7分42秒あたりからは「 St. THOMAS」への連続した演奏となっていて、ギターが1コーラスだけメロディを弾き、その後は3人のインタープレイが継続して行きますが、中間部ではジム・ホールの無伴奏ソロが聴き所となっていて、最後はやはりドラム・ソロを挟んでエンディングとなりますが、この曲に限ってはこちらの演奏が気に入っています。(~16分5秒)
2枚のディスクは、いずれも3人のソロとインタープレイの妙が素晴らしく、リーダーのジム・ホールも今までの演奏よりエキサイトしているのが感じ取れました。
また、ソニー・ロリンズとの共演アルバムでもある「THE BRIDGE」に収録されている「WITHOUT A SONG」を、2枚のアルバムで共に取り上げていることから、このあたりの意識も感じながらの演奏であったように思います。
その時の公演スケジュールを調べてみたところ、6月3日から6日までBLUE NOTE TOKYOに出演していたことから、ここに収録されている音源はその時のものかと思います。
「Uniquities Vol 1 + 2」 artistShare AS 0215


Vol.1
1. WITHOUT A SONG
2. ALL THE THINGS YOU ARE
3. CAREFUL
4. CHELSEA BRIDGE
5. UNIQUITES Pt. 6.6.
6. St. THOMAS
Vol.2
1. WITHOUT A SONG
2. BODY AND SOUL
3. BIG BLUES
4. IN A SENTIMENTAL MOOD
5. UNIQUITES Pt. 2
6. St. THOMAS
JIM HALL (g) SCOTT COLLEY (b) JOEY BARON (ds)
ジム・ホールは、最初の1音を聴いただけで、誰だか分かるオリジナリティを持ったギタリストですが、このライブ盤の来日時は、NHK BSにも出演されて映像と共に演奏を楽しんだ記憶があります。
それが、このように10年ぶりに彼の演奏に接し、改めて当時の記憶を思い起こしているところです。
演奏は、スコット・コリーと、ジョーイ・バロンの実力者を従えたトリオで、2枚のCDの各々にはジム・ホールのオリジナルが1曲づつ収録されています。
また、両方のディスクに共通する曲も入っていますが、それぞれに異なったアレンジを施していて、これがジャズの楽しいところです。
1枚目のディスク
「WITHOUT A SONG」は、ジム・ホールが最初のコーラスをソロで提示し、その後ベースとドラムスが加わってアドリブへ入るというオーソドックスな進行となっています。(演奏時間 10分10秒)
「ALL THE THINGS YOU ARE」は、いきなりジムホールのアドリブから始まり、メロディの断片を出しながらベース・ソロを挟んで、最後までコーラスは出てきませんでした。(7分35秒)
「CHELSEA BRIDGE」は、ゆったりしたテンポによるジム・ホールによるテーマのソロからスタートし、その後トリオへの進みますが、中間部はベース・ソロを挟んで再びギター・ソロで締めくくっています。(8分35秒)
「UNIQUITES Pt. 1」は、3人の即興による演奏で、普段は聴けないジム・ホールの音だしや、ベースの4つ、8つ、2つと変化に富んだビート、それにドラムスが絡む面白さがあります。(7分5秒)
最終曲の「 St. THOMAS」でもかなりハードな部分も聞こえますが、大半はベース、ドラムスを従えて淡々と演奏していて、中程では鉄道唱歌の「汽笛一声新橋を」のメロディも挿入したりして貫禄をみせています。
そして、ドラムスのロング・ソロを挟んでエンディングとなりますが、最後にメンバー紹介の声も入っていることから、これがライブの最後で演奏された曲のように思えます。(9分9秒)
2枚目のディスク
両方のディスクに収録されている「WITHOUT A SONG」ですが、こちらはドラム・ソロから始まって、3人のインタープレイが強く出ており、おそらく後の公演の演奏と思われます。(7分30秒)
「BODY AND SOUL」は、ディスク1の「ALL THE THINGS YOU ARE」と同様にメロディは出ず、最初からジム・ホールのアドリブを中心とした演奏で、所々でメロディの断片を出しながら、ベース・ソロとブラシによるドラム・ソロを挟んでの演奏です。(8分5秒)
「IN A SENTIMENTAL MOOD」はベースが曲の最初と最後でテーマを弾き、ジム・ホールはシングルトーンとコード・ワークを交互に織り交ぜながら魅力的なソロを展開しています。(10分45秒)
「UNIQUITES Pt. 2」の出だしはフリー・リズムで、ベースの幻想的なボーイングにギターが絡む部分かあり、続いてギターがリズムを刻み3人によるインタープレイへと進んでいきますが、ハードな部分を含め3人がより手慣れた様にも聞き取れます。
また、7分42秒あたりからは「 St. THOMAS」への連続した演奏となっていて、ギターが1コーラスだけメロディを弾き、その後は3人のインタープレイが継続して行きますが、中間部ではジム・ホールの無伴奏ソロが聴き所となっていて、最後はやはりドラム・ソロを挟んでエンディングとなりますが、この曲に限ってはこちらの演奏が気に入っています。(~16分5秒)
2枚のディスクは、いずれも3人のソロとインタープレイの妙が素晴らしく、リーダーのジム・ホールも今までの演奏よりエキサイトしているのが感じ取れました。
また、ソニー・ロリンズとの共演アルバムでもある「THE BRIDGE」に収録されている「WITHOUT A SONG」を、2枚のアルバムで共に取り上げていることから、このあたりの意識も感じながらの演奏であったように思います。