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私の愛聴盤 (第63回)

2015-05-09 | 私の愛聴盤
第63回はリー・モーガンの「コーンブレッド」です。

リー・モーガン (Edward Lee Morgan) 1938年7月10日 - 1972年2月19日)ペンシルベニア州ピッツバーク出身

幼少時代から天才的な演奏ぶりが注目され、50年代にディジー・ガレスピー楽団に迎えられ、18歳にしてブルーノート・レーベルからデビュー、
58年9月にはアート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズに移籍し、その華麗なトランペット奏法が人気を呼び、ハード・バップ、ファンキーの立役者の一人となっています。
若くして頂点まで上り詰めた後は、お決まりの薬に嵌り、一時は再起不能との噂も流れたのですが、63年12月に録音された「ザ・サイドワインダー」で見事復活しました。
72年2月18日、ニューヨークのクラブに出演中、愛人の拳銃で撃たれて亡くなるまで多くのアルバムを残しています。

今回取り上げた1枚は、65年の来日公演後に後に録音され、「ザ・サイドワインダー」の後の5枚目となるもので、ここでもジャズ・ロックを取り入れた軽快な演奏を聴くことができます。
「CORNBREAD」 BLUENOTE BST 84222
  
1. CORNBREAD
2. OUR MAN HIGGINS
3. CEORA
4. ILL WIND
5. MOST LIKE LEE
LEE MORGAN(tp) JACKIE McLEAN(as) HANK MOBLEY(ts) HERBIE HANCOCK(p) LARRY RIDLEY(b) BILLY HIGGINS(ds)
録音 1965年9月18日

1曲目の「コーン・ブレッド」は、3管による分厚い音でテーマが演奏されるファンキーなジャズ・ロック・ナンバーで、テーマに続くモーガンのブルージーで刺激的なアドリブと、ハービー・ハンコックのピアノ、それにビリー・ヒギンズのドラムスのプッシュがモーガンの演奏を引き立てています。
2曲目の「アワー・マン・ヒギンズ」は、長い間モーガンを支えてきたドラマーのヒギンズに捧げたブルース曲で、リズミックなテーマに続き、マクリーン、モーガン、モブレー、ハンコック、ヒギンズと続くリレーの応酬を聴くことができます。
そして、全員が従来のハードバップとは一線を画したモーダルな演奏に終始していて、ドラマーのヒギンズが最も活躍している1曲です。
1転して3曲目の「セオラ」は、流れるような美しいメロデーを持つボサ・ノヴァ・ビートが爽やかなナンバーです。
続く「イル・ウインド」は、唯一のスロー・バラードによるスタンダードで、モーガンのミュート・プレイとハンコックのシングル・トーンが堪能できます。
最後の「モスト・ライク・リー」は、32小節のジャンプ・ナンバーで、ドラムスを除く全員のリレーによるソロが展開されています。

このアルバム、
当時としては新しい感覚のレコードで、リー・モーガンの書いた4曲の出来も良く、ミデアムテンポのものからバラードまで興味深い曲が並んでいます。
モーガンのトランペットは、クリフォード・ブラウンの再来かと思わせるような輝きを持っており、カムバック後のアルバムの中では最もターンテーブルに載る1枚です。

それから・・・
以前紹介したことがあるアラン・ブロードベントのピアノ・トリオ、
ここに収録されている「セオラ」も優雅で美しい演奏です。


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