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2つのMJQ

2015-05-02 | JAZZ
MJQとは、
(1)MODERN JAZZ QUARTETの頭文字でもあり、(2)MILT JACKSON QUINTETの略でもあり、その2つのグループが聴ける1枚のアルバムを取り上げました。
(1)は、ヴィヴラフォン奏者のミルト・ジャクソンがディジー・ガレスピーのレコーディングの為に集めたメンバーであり、このレコードは、プレステッジ・レーベルにあるMJQの4枚の中の最初のアルバムです。
「MODERN JAZZ QUARTET / MILT JACKSON QUINTET」 PRESTIGE PR 7059
   
(1)
1. ALL THE THINGS YOU ARE
2. LA RONDE
3. VENDOME
4. ROSE OF THE RIO GRANDE
MILT JACKSON(vib) JOHN LEWIS(p) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds)
録音 1952年12月22日

(2)
1. OPUS DE FUNK
2. I’VE LOST YOUR LOVE
3. BUHAINA
4. SOMA
MILT JACKSON(vib) HORACE SILVER(p) HENRY BOOZIER(tp) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds)
録音 1954年6月16日

このアルバムのドラマーは初代のケニー・クラークですが、ピアニストのジョン・ルイスと音楽上の対立により54年後半には退団しています。
一方、クインテットのピアニストはホレス・シルヴァーで、こちらもプロデューサーのボブ・ワインストックがジョン・ルイスを毛嫌いしていたことで、録音時にメンバー・チェンジされています。
そして、珍しいのはトランペッターのヘンリー・ブージアですが、この人の経歴は良く分かりませんでした。

(1)のカルテットでは、その後のMJQが何度も演奏する2曲(2、3)が含まれています。
2曲目の「ラ・ロンド」は、55年1月9日に録音された「DJANGO」(PRESTIGE LP 7057)で、同じ編成によりピアノ、ベース、バイブス、ドラムスの4パートからなる組曲として再演されていますが、上記アルバムは、その中のドラムスと同じ曲となっています。
2つの演奏を聴き比べたところ、上記アルバムの方がケニー・クラークのドラムスの音が大きく、特にテーマ部分では3人を飲み込むような力強い演奏でした。
そして(2)ではヘンリー・ブージアのトランペットに注目してみました。
彼のスタイルは、中間派を少しモダンにしたようで、ジョニー・コールスやベニー・ベイリーのように伸びのある音が特徴です。
2曲目の「アイ・ヴ・ロスト・ユア・ラヴ」のようなバラードも良いですが、8小節のイントロを含めテーマをバイブラフォンとのユニゾンで演奏する「オパス・デ・ファンク」がカッコいいです。

この「オパス・デ・ファンク」については、
作曲者自身のトリオ(BLUE NOTE 1520)によるものと、フランク・ウエスのフルートを加えた(SAVOY MG 12036)2枚も比較してみましたが、上記のアルバムの演奏の方が好みでした。
 

コメント
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