たしか、雪じゃなかったかな。
映画で見る景色だと。
昭和の初めの2月26日。
昭和維新とか言っていたか。
噺家の柳家小さん、花緑のおじいちゃんだよね、彼も参加していたそうで。
志願兵ではなく徴兵かな。
古今亭志ん生は、靴だって生涯、何回履いたのか、だったそうだから、どこぞで酒でも飲んでいたんだろうな。
方や、小さんは、きっちりと制服に身を包み、もちろん靴は履き、緊張感の中、その場にいた、というわけだ。
そのまま、戦争気分、状態に突入していったんだろうね。
今でも、SNS上では、勇ましい言説を垂れ流す御仁方は数多、だろうけど。
勇ましいこと言うやつは、だいたい、現場には行かず、って感じでもあるな。
事件は現場で起こっているにもかかわらず、だ。
もっとも、戦争は、どこで起こっているかと言えば、だいたい、メディアと呼ばれるものの中で、だよね。
あの頃もさぞや、新聞やラジオが勇ましく、音楽から変えちゃって、なんてことは想像に容易だな。
今もそんなに変わってはいないけど。
信長が暗殺された後、秀吉が天下を取ったんだけど、あれ。
暗殺現場界隈へ、新聞記者みたいな、何ていうのか、戦場ジャーナリスト、今で言えば。
そんな人を派遣して、明智光秀が信長を倒し云々、とわかりやすい物語を仕立て上げた。
なんて話もあるよな。
たしか、明智の残党、というか、何十代か後の末裔が、本を書いてたな。
武力というより、共同幻想を作り出してしまったものの勝ち、って具合だ。
なんて事書いている間に、外は明るくなった。