まわりで起こっていること

since2004.12「糠漬け初心者」

かいせい、亡くなったってね。

2018年04月26日 | Weblog

個人ミーティングの合間を縫い、往復1000歩くらいのところにある。

中華屋さん。

いつもの、レバニラ炒めを頼むと、ちょっと離れたカウンターで、そんな声が聞こえてきた。

かいせい、が、だんだん、海の蜻、と書いての、「海蜻」だということに気がつき。

思わず、いつ?と声をかけてしまった。

10日ほど前だったようで、亡くなった当日から、おかみさんは店を開けていた。

なんて言ってたな。

僕が包丁を二本、いただいたお店だ。

うちの会社の社員さんの父上とも、若い頃の遊び仲間だったそうで。

月並みだけど、一時代が過ぎた。

早々に店を開けたおかみさん、というのも、なんだか、哀しく切なく、浮かんでくる。

生前は、カウンターの向こうで、口喧嘩の絶えない夫婦、だったけれど、いたたまれない。

身の置き所がない、そんな具合だったんだろうな、お店を開かないと。

まだ、49日も過ぎてないので、さぞかし、どこぞを浮遊しつつ、嘆いているか。

悔やんでいるか、どうだろう。

大井川の河畔の、ま、言ってみれば、水運で財を成した家の跡取り息子、だったかな。

それが、流れ流れて、清水湊の地で、果てたわけだ。

80歳だそうで、今では、若いね、という感想だ。

だからね、人生、楽しんだモン勝ち、ってことだよね。

しかも、楽しみのネタは、日常の、ほんのサモナイ出来事の中にある、という真理ね。

ここんとこ、テストに出るところだな。

有名な、だれ? 幸せの青い鳥、書いたの。

あれだね。

例えば、上記、おかみさんの、店を開ける、って話ね。

落語の、クマさんの世界なら、ありがてぇじゃねぇか、あのおっかあ、店を開けてるぜ、ってなモンだ。

ちなみに、このシチュエーションは、「薮入り」の、丁稚に出た一人息子が。

つまり、今で言えば、新入社員だ。

今日は、おひまをもらって帰ってくる、というので、朝早くから、起き出したクマさんが。

家のまえを掃除しているのを見て、近所の悪党仲間がいう台詞なんだよね。

そのクマさんの姿を見て、有難い、と。

この掛け合い、わかるかな〜、わかんねえだろな、西欧かぶれにゃ、ってとこだ。

話は、大将がみまかった、ってことだ。

あの包丁は、ひそかな形見だ。

大事に使わせていただこう。

かの御仁との一つ一つの出来事が、思い出に変わり、わが肥やしになり、こちらはこちらで。

どこぞの呑み屋さんで、オダを上げるのか、それとも、わが事業の中に反映されていくのか。

まったくわかりませんが、そんな具合に、人との交情、交流、出会い、付き合い、は醸成され。

一見、別物のような姿形で、まったく、別の場所と時間に現れ変わる、と。

今朝は、なんとなく、しめやかなブログになってる。

 

コメント
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