古文書勉強会も全4回のうち3回目を迎えました
第3回のこの日は「江戸名所図会」から「道灌山聴蟲」を取り上げての勉強です
写真が不鮮明で わかりにくいと思いますが この名所図会は天保5~7年頃(1834~36年)
描かれたものの一部です
どこか物見遊山の風情が感じられる絵柄です
挿絵を描いた人は 長谷川雪旦 江戸名所図会のほか「江戸名所花暦」など挿絵を中心に活躍しました
記事を書いた人は 斉藤長秋と娘婿 孫へと引き継がれ 本の刊行に至ったのは孫の時代でした
配布されたこの史料は 江戸及び近郊の名所を挿絵入りで紹介した全7巻のうちの第5巻に収録された
日暮里近辺 いまに地名を残す道灌山(どうかんやま)を描写解説したものでした
ここに書かれた文字を解読しようとする勉強です
(ちなみに 道灌山は大田道灌所縁の山で 東大進学率の高い開成高校があります)
第一回目に配布された「アンチョコ」と見比べて読み起こしをしますが これがなんとも悩ましい作業です
本文でさえ難解なのに 添えられたルビが誠にもって不可解!
平仮名に悩み 漢字のくずし字で立ち往生!
隣席のオジさんは 持ち込んだ辞典を紐解いていましたが ただただ唸るのみ・・・
悪戦苦闘の30分でした
そして講師のくだした回答は以下の通りでした
道灌山聴蟲 ルビ→(たうくわんやまむしきヽ) ※ 道灌山(どうかんやま)で虫の声を聞くの意 ※
文月の末を最中 (ふみつき すへ さかり)にしてとりハき 名にしあふ虫塚(むしつか)
の辺を奇絶とす(あたり きせつ) 詩人吟客ここに来たりて(ししんきんかく)終夜その清音を珍重す
(よもすがら せいおん めてはやす)
中にも鐘児の音ハ勝れて艶しく(なか まつむし こえ すぐれて うるわしく)
紡詠娘のあハれなるに(きりぎりす) 金琵琶の振捨(すゞむし ふりすて)かたく思ハす
有明の月を(ありあけ つき)を待出たるも いち興(いっきゃう)とはいはん
そして 左の頁の上に書かれていたのは其角の俳句で・・・
”まくり手に
すヽ
むし
さ
か
す
浅茅
かな”
其角
読み解きは三割方はずれました
古文書勉強会初級編は次回で幕を閉じます
中々 なんくわいで おうぜうしてます (難解で 往生してます)
それにしても江戸人たちの気持ちの持ちよう 余裕のありようには誠に感服いたしました
道灌山で 明け方まで虫の声を聞いて楽しんでいるのですから・・
げんだいじんのいそかしさ せハしさか いやうにおもへてきたべんきゃうくわいでした
第3回のこの日は「江戸名所図会」から「道灌山聴蟲」を取り上げての勉強です
写真が不鮮明で わかりにくいと思いますが この名所図会は天保5~7年頃(1834~36年)
描かれたものの一部です
どこか物見遊山の風情が感じられる絵柄です
挿絵を描いた人は 長谷川雪旦 江戸名所図会のほか「江戸名所花暦」など挿絵を中心に活躍しました
記事を書いた人は 斉藤長秋と娘婿 孫へと引き継がれ 本の刊行に至ったのは孫の時代でした
配布されたこの史料は 江戸及び近郊の名所を挿絵入りで紹介した全7巻のうちの第5巻に収録された
日暮里近辺 いまに地名を残す道灌山(どうかんやま)を描写解説したものでした
ここに書かれた文字を解読しようとする勉強です
(ちなみに 道灌山は大田道灌所縁の山で 東大進学率の高い開成高校があります)
第一回目に配布された「アンチョコ」と見比べて読み起こしをしますが これがなんとも悩ましい作業です
本文でさえ難解なのに 添えられたルビが誠にもって不可解!
平仮名に悩み 漢字のくずし字で立ち往生!
隣席のオジさんは 持ち込んだ辞典を紐解いていましたが ただただ唸るのみ・・・
悪戦苦闘の30分でした
そして講師のくだした回答は以下の通りでした
道灌山聴蟲 ルビ→(たうくわんやまむしきヽ) ※ 道灌山(どうかんやま)で虫の声を聞くの意 ※
文月の末を最中 (ふみつき すへ さかり)にしてとりハき 名にしあふ虫塚(むしつか)
の辺を奇絶とす(あたり きせつ) 詩人吟客ここに来たりて(ししんきんかく)終夜その清音を珍重す
(よもすがら せいおん めてはやす)
中にも鐘児の音ハ勝れて艶しく(なか まつむし こえ すぐれて うるわしく)
紡詠娘のあハれなるに(きりぎりす) 金琵琶の振捨(すゞむし ふりすて)かたく思ハす
有明の月を(ありあけ つき)を待出たるも いち興(いっきゃう)とはいはん
そして 左の頁の上に書かれていたのは其角の俳句で・・・
”まくり手に
すヽ
むし
さ
か
す
浅茅
かな”
其角
読み解きは三割方はずれました
古文書勉強会初級編は次回で幕を閉じます
中々 なんくわいで おうぜうしてます (難解で 往生してます)
それにしても江戸人たちの気持ちの持ちよう 余裕のありようには誠に感服いたしました
道灌山で 明け方まで虫の声を聞いて楽しんでいるのですから・・
げんだいじんのいそかしさ せハしさか いやうにおもへてきたべんきゃうくわいでした