酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

すぐやるか!

2008年09月10日 | コミュニケーション 10則
千葉県松戸市といえば思い出すのが すぐやるか! いや「すぐやる課」ですね

昭和44年 当時の市長さんだった松本清氏が創設して 全国的に名を馳せました

(薬のマツモトキヨシは 市長さんの息子さんさん(?)のストアです)


なにかといえばお役所仕事・・ (”おやくしょしごと”を入力したら即変換!)

”たらいまわし” ”担当部署が違う” ”仕事が遅い”のが役所の定説でした

それを覆したのが松戸の「すぐやる課」です

臼井課長をはじめ 精鋭職員で構成されたこのユニークなチームは 全国の自治体でも注目されました

「どぶが詰まっている」「道路が凹んでいる」「カラスがうるさい」

ありとあらゆる問い合わせ 要望が寄せられました

職員の制服は作業着に長靴です

即 現場に飛び出していきました  すぐやる課の面目躍如でしたね~

縦割り組織ではこうはいきません  着々と業績が上がっていったすぐやる課でした


なかでも 忘れられないエピソードが”日露戦争おじいちゃん”です

あるお嫁さんからの相談電話でした

「義父の話し相手 話を聞いてあげてください」

このお義父さん 日露戦争の体験者でした 自慢話をしたくてしかたがありません

それも 同じ話しばかりです

近所の人たちも 顔を見ると逃げ出します

いまでは 息子の奥さんだけが 日露戦争話の唯一の聞き役なのでした

やさしいお嫁さんですが 家事の妨げにもなっていたのも事実です

なんでもやります すぐやる課・・・

市報で知ったお嫁さんが すがる思いで臼井課長に電話をしてきたのです

自転車で駆けつけた 臼井すぐやる課長でした  なんでも聞きます すぐやる課・・・

縁側に座って話に興じるおじいちゃん  お嫁さん以外の相手に話すのは何年ぶりでしょうか

目が輝いていました


何回か伺っているうちに すっかり気に入られてしまった課長でした

同じ話を 初めて聞く表情・態度をしていました  なかなか出来ないことですね

おじいちゃんは 日露戦争の話ばかりではなかったようです

戦前の松戸市の話は多いに参考になりました

話ををヒントに 現在の市の施策に反映させたものも少なくありません

話を聞くことの効用ですね

話し手から好意をもたれ 知識も豊かになる


すぐやる課の影響は全国に広がりました  

市長さん 初代課長の臼井さんも亡くなりました


全国の役所に大きな影響を与えた「すぐやる課」

”お役所仕事”の入力が「すぐやる」に変換されるよう 市長さんたちも祈ってるでしょうね



8日~9日にかけて開催されたS県の研修会でした



市民の要望をしっかり聞いて「すぐやる職員」を目指す若手職員の面々です

たとえ「住民満足度」は100%得られなくても キチンと説明して「住民納得度」を得られる職員に育ってほしい・・・

担当講師の願いでした