酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

二つ目昇進

2006年01月16日 | コミュニケーション


磊落な落語家で知られる 春風亭柳朝師匠

師匠の孫弟子にあたる 春風亭朝也さんが めでたく二つ目に昇進した

今夜は 贔屓だけのお披露目会だった


場所は いつもの寿司屋の2階だ

26人が集った 内々だけの楽しい会だった

直接の師匠 春風亭一朝さん(左) 兄弟子のやはり二つ目の一之輔さん

一朝さんの音頭で まずは三三七拍子だ

二つ目になって はじめて許される羽織の着用

終始ニコニコ顔の 朝也さんだった


そして 寿司屋寄席 第14回目の幕が開いた

前座の春風亭一佐さん



おじさんの家の新築祝いに出かけ 滑稽なやりとりを交わす 与太郎

最後のオチ 牛のお尻に紙を貼って「への用心」分かっていても やはりおかしい

若いながら 熱心さが受けて 大きな拍手が湧いていた


次は 二つ目の先輩一之輔さんだ



恋の邪魔した講釈師への仕返しで 胡椒を燃やし くしゃみを連発させる

講釈師を降参させる 愉快な話だ

くしゃみ13連発の演技がミソになるが 見事にこなしていた


今夜の主役は 新二つ目の朝也さんだ

「粗忽の使者」の侍の ”じぶた じぶえもん”

職人のクマさんとの掛け合いが面白かった

使者の用件を忘れた侍の尻を やっとこでつねる場面が圧巻だ

前座時代とは明らかに違う 自信に満ちていた


そして 今夜のトリは 一朝師匠



泥棒に入って その家の女性の手練手管にハメられ 逆にお金を巻き上げられる

マヌケな話しだった

流石は 真打

腹をかかえて笑ってしまった


落語が終われば 会場は宴会場に大変身する  師匠たちも変身スタイルだ



女性ファンに お酒をついでもらう一朝師匠

うらやましがる(?)主役の朝也さん

安心しなさい やさしいファンは見過ごさない

師匠よりもてた朝也さんだった



こちらは 一之輔さんだ

なにやら むずかしい顔をしているが 別に腹痛ではない

女性ファンの質問に真剣に答えていた

「30分も座っていて しびれがきれませんの?」

「実は 話しながら 少しずつでも動いているんですよ だからしびれません」

親戚の法事の時の正座は5分と持ちませんよ・・ これは可笑しかった

そういうものなのだろう


落語界の現状は厳しい

東京だけでも 落語家は300人いるという

真打は200人 後は二つ目と前座だ

演ずる席亭は5ヶ所だけだ

生活が楽でない

アルバイトなしでは生きていけない

それでも 落語が好きでたまらないという

いい青年たちだ



前座の一佐さんを励ますYさん


そして この夜 急遽決まったことがあった

2月に 朝也さんの激励 お祝い会をやろうという



師匠のVサインもいただいた

酔った勢いで 今後の落語界をしょって立つ気になった26人です

さぁ 「異質」な方々との楽しいコミュニケーションの始まりです

そして こじんまりした寿司屋で落語 寄席の原点でしょうね