Spendor SP-1/2で聴くローラ・ボベスコの印象は、「渋い・・・」というものであった。発色は決して鮮やかなものではなく、少し暗く感じる。
しかし、その色合いがなんだか妙に安心感をもたらす。決した浮ついた感じがしない。しっかりと地に足が着いている。
帯域を欲張ったり、必要以上に解像度を上げるようなことがなく、バランスよく響きが溶けあっている。
ATCのプリとパワーの質感とSpendor SP-1/2の持ち味とはうまい具合に手を取り合っているように思えた。
A面の前半はヘンデルのヴァイオリン・ソナタである。その4つの楽章が終わった。そこで小暮さんはカートリッジをリフターを使って盤面から上げた。
「なんだか・・・これで十分というか、音造りが絶妙というか、とても緻密ですね・・・」私は全くとりとめのない感想を述べた。
「完結しているよね・・・もう何も足さない何も引かないで良いと言いたくなるよね・・・」小暮さんも、かなり気に入っているようであった。
続いて小暮さんが取り出したレコードは、Susanne Lautenbacherのバッハ無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番であった。
3枚入りのBOXから取り出されたそのレコードは、ROKSAN XERXES10のターンテーブルに慎重にセットされた。
こちらは、先ほどよりも煌びやかで澄んだ音質である。しかし、そこはやはりSpendorである。澄んでいるが、あくまでイギリスの空の色を思わせる範囲での透明度である。
その奥底には翳りが潜んでいる。たっぷり、ゆったり、濃厚といった質感ではない。どちらかというとスレンダーな体形と言ってもいいであろう。
守備範囲は広そうである。古楽器を使ったバロック音楽から、編成の大きなものもきっと破綻なくこなすであろう。
わが家のリスニングルームは8畳ほどの広さしかない。その広さのリスニングルームには少々荷が重い大きさのスピーカーを使っているが、本来ならこのSP-1/2ぐらいの大きさのスピーカーが丁度いいのかもしれない・・・と心密かに思った。
その後3枚のレコードを聴いた。どれも印象は悪くなかった。ROKSAN、ATC、Spendorというトリオは「イギリス組曲」とでも評したいような実に魅力的な音を聴かせてくれた。
しかし、その色合いがなんだか妙に安心感をもたらす。決した浮ついた感じがしない。しっかりと地に足が着いている。
帯域を欲張ったり、必要以上に解像度を上げるようなことがなく、バランスよく響きが溶けあっている。
ATCのプリとパワーの質感とSpendor SP-1/2の持ち味とはうまい具合に手を取り合っているように思えた。
A面の前半はヘンデルのヴァイオリン・ソナタである。その4つの楽章が終わった。そこで小暮さんはカートリッジをリフターを使って盤面から上げた。
「なんだか・・・これで十分というか、音造りが絶妙というか、とても緻密ですね・・・」私は全くとりとめのない感想を述べた。
「完結しているよね・・・もう何も足さない何も引かないで良いと言いたくなるよね・・・」小暮さんも、かなり気に入っているようであった。
続いて小暮さんが取り出したレコードは、Susanne Lautenbacherのバッハ無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番であった。
3枚入りのBOXから取り出されたそのレコードは、ROKSAN XERXES10のターンテーブルに慎重にセットされた。
こちらは、先ほどよりも煌びやかで澄んだ音質である。しかし、そこはやはりSpendorである。澄んでいるが、あくまでイギリスの空の色を思わせる範囲での透明度である。
その奥底には翳りが潜んでいる。たっぷり、ゆったり、濃厚といった質感ではない。どちらかというとスレンダーな体形と言ってもいいであろう。
守備範囲は広そうである。古楽器を使ったバロック音楽から、編成の大きなものもきっと破綻なくこなすであろう。
わが家のリスニングルームは8畳ほどの広さしかない。その広さのリスニングルームには少々荷が重い大きさのスピーカーを使っているが、本来ならこのSP-1/2ぐらいの大きさのスピーカーが丁度いいのかもしれない・・・と心密かに思った。
その後3枚のレコードを聴いた。どれも印象は悪くなかった。ROKSAN、ATC、Spendorというトリオは「イギリス組曲」とでも評したいような実に魅力的な音を聴かせてくれた。