おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

活力って何

2023-01-26 11:34:04 | 日記
 昨日の猛烈な寒さも、今日は少しだけ和らいでいるようだ。と言っても、家の中に置いてあるテオとアンの水を入れた容器には薄氷が張っているし、エアコンをつけてもちっとも温かくならず、涼しい風を出し続けているので、思わず「扇風機かよ」とツッコんでみたりしている。

 道路が凍っているので、ランニングはお預け。テレビでやってる国会中継をつけっぱなしにして、習字の練習に励む。

 聞くともなく、議員の質疑応答を聞いているうちに、気になり始めた言葉がある。それは少子化や地方から若者がいなくなっていることについて、「活力が失われていく」と表現していることだ。若者が少なくなっている、とか、子供の声が聞かれなくなった、というのは分かる。が、「活力が失われる」というのはどういう状態を言うのだろう。年寄りには活力がないということなのだろうか。だったら、「年寄りは元気を出しなさい」と言えばいいような気がする。

 と、へそ曲がりに解釈してみたりして聞いていたが、要するに「活力がない」というのは、「売り買いすることが少ない」という意味でしかないようだ。年寄りは、子供のようにあれが欲しいこれが欲しいということがないし、若者のように見栄を張るために何かを衝動買いするということもない。だから、経済がいまいち回らないということが言いたいらしい。

 少子化対策のため、今が最後のチャンスなどと言っているが、働く人口が少なくなるのなら、移民を受け入れるということだって少子化対策のひとつと言えるだろう。年寄りの年金をひねくり出すには、赤ん坊が少しくらい増えてもどうしようもない。というのも、子供を産める若い女性の数が、そもそも数十年の間に3分の2にまで減少した。となると、昔みたいに産めよ増やせよで、ひとりが10人くらい産まなければ追いつく話ではない。

 結局のところ、少子化対策や子育て支援などと政治家は言うが、突き詰めれば子供のことをお金にしか見ていないんじゃないかという気がする。子供が少なければ、ひとりの子供が数人分の能力を持つように育てればいい。ひとりの天才が、どれほどの富を産むか。スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツ、イーロン・マスクみたいな人のことを考えれば、いくらでも税収は増やせるのである。

 最近のニュースで、こんな記事を読んだ。ある科学者が調査した結果、経済的に豊かになるほど、人はポジティブより、ネガティブになっていくという。それは個人でもそうだし、国家レベルでもそうだ。日本は豊かになった結果、「生活満足度」調査では世界でも下の方にいる。なぜこんなことになるのかというと、経済的に豊かな暮らしを求めるなら、それだけ試験や就職など、さまざまなストレスがかかってくるからだ。そんな状態で、「活力」など発揮できはしないだろう。鼻を垂らして元気に走り回っていた子供がいた時代は、決して豊かな世の中ではなかったのである。
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