九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

随筆  子どもって、すごい    文科系

2019年10月18日 08時04分45秒 | 文芸作品
「今度は上手な子のように板を持ったクロール・キックで、二五mやってみる?」
 近く五歳になる男の子、孫のセイちゃんにそうたずねると、ウンッと軽く答えながら、僕の目をにっこりと見つめる。板で泳いだことなどないはずだから拒否されると思っていた僕は、内心のうれしさを押し殺してさりげなく板の持ち方などを確認して・・・。

 これは、娘に頼まれた、セイちゃんの水泳特訓の四日目のこと。通っているスポーツジム・メガロスの水泳教室の進級テストに二回落ちて四ヶ月を無駄にした直後に、僕の出番を求められたという一場面なのだ。そしてこの日いきなり起こったことに、僕はまーびっくり仰天! 彼のこのクラスからの進級テスト課題とは、「フィックスという小さな浮きを両肩に付けて五メートルほどバタ足できる」というもの。これはもう特訓二回目でできてしまって、テストにも合格したから、以降今日も含めて二回はその距離を伸ばす練習をしていたのである。この間中守るべき大切な基本は、この二つ。
 一つは、正しい伏し浮き・蹴伸びの姿勢が取れること。壁を蹴ってまっすぐに進むだけの練習を何回もさせるのだが、蹴った後の全身を脱力させた上で、これを常に水面と平行に保つことが要点である。ただ、全身脱力した「身体の伸び」さえできれば、自分の身体に水の抵抗がなくなるやり方を子どもは自然に見つけ出していくもの。しかも、この水の抵抗感がなくなるスタイル・やり方が、子どもにはまた楽しくて仕方ないものらしい。自分には難物であった水の中を力も要らずスーッと進んでいると実感できるからだろう。セイちゃんもこれがちょっとできるようになると、自分から進んで何度も何度も挑戦していたのが、僕にはとても面白かった。今ひとつは、足首と膝を伸ばしてバタ足すること。つまり、脚をなるべく根元から動かす。

 さて、前のテストは五mだったけど、蹴伸びは完璧、バタ足も形になってきたこの日、思いついてこう提案してみた。「できるだけ遠くまで行けるようにやってみる?」。「ウンッ」という返事もろとも泳ぎだし、どんどん距離を延ばして、結局二五mの向こう岸までやり切ってしまった。これにはもう、びっくり仰天。「もう一度やってみる?」にもやはり涼しげに「ウンッ」で、休みもなく二度目の挑戦。これもやり切ってしまったのが二度目の仰天。そこでその日のうちにと思いついたのが、冒頭のボード・キック提案なのだ。三度目の正直の仰天が起こった。口を酸っぱくして注意して来ても激しくバタバタするほどに出てくる足首と膝が曲がる癖も交えてなのだが、二五mを泳ぎ切ってしまった。彼のスクールでは一二・五mクロールでさえ三つ上のクラスのテスト課題なのだから、手腕の形をちょっと教えればこのクラスもクリアー同然。内心のウハウハを隠して、一人ほくそ笑んでいた。

 五体の使い方、身のこなしの巧みさなどを習得するのは、小学生までが一番で、幼いほど速い。これはスポーツ習得にかかわる生理学的知見であって、それ以降の何分の一の努力で身につくということ。知ってはいたそういう理論で頭をがーんと殴られたのに嬉しくて仕方ないという一日になった。ちなみに僕は、新たにバタフライを覚えるなどは到底無理と思い知らされた体験も最近持っている。他の三泳法は全て出来る僕でもなのだ。子どもって、すごい!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ここが駄目、日本サッカーマスコミ   文科系

2019年10月17日 00時34分46秒 | スポーツ
 日本のスポーツマスコミのサッカー戦評は、どういうかとにかく程度が低い。攻撃ばかりを語り、守備を語らない。これでは、ピッチャーに触れない野球戦評も同じとなぜ気づかないのだろう。しかもサッカーの場合は、同じ11人全員が組織を換えて攻守を切り替えるのであって、ピッチャーのような守備専門家はゴールキーパーしかいないし、彼一人の守りの力など、野球のピッチャーに比べればたかが知れているのである。

 現代サッカーでは特に、攻撃に偏る選手が穴になって失点に繋がることが非常に多いのだし、「守備」専門だけの選手は攻撃の足を引っ張ることになる。サイドバックなら「何度も駆け上がり,クロス」が出来ないとダメだし、センターバックでもカウンターパス力などが必要だ。そこを勘違いして、日本では昔から「FWは自分の得点第一のエゴで行け」などという批評に出会うこと度々だった。

 さて、こんな議論につられて誤ってこういう「エゴ」を狙った日本人選手は、まず今の世界では大成できないことほぼ間違いなしである。つまり、今で言えばマンチェスターシティとかリバプールなど世界最強クラスのチームへは到底行けない。大迫も守備に走るし、岡崎はむしろ守備でこそ評価されて日本サッカー選手の聖地・イングランドまで行くことができた。それ
だけでなく岡崎は、奇跡の優勝チームの先発FW、レギュラーにも名を連ねることができたのである。岡崎のこの功績は、イングランドでも後々語り継がれていくものになった。それのみか、チームプレーに走り回り、イングランド流当たり合いを全くいとわない岡崎だからこそ、サッカー発祥地の目が肥えたファンに「気品ある選手」と呼ばれてきた。このことを日本人サッカーファンは、どれだけ知っているだろうか。
 他方、技術で言えば「ガンバ始まって以来の天才」とマスコミにも早くから大騒ぎされていた宇佐美は、19歳でバイエルンに行きながら、結局日本に帰って来るしかなかった。これはなぜだったのか? ダッシュを繰り返す能力が劣り、今風守備の体力もなかったからだと僕は観てきたが、はてどうなのか。宇佐美を早くからあれだけもてはやしておきながら、その伸び悩みの原因をきちんと論じたマスコミがあったのかどうか? まー日本のマスコミなんてそんな程度のものと、捉えておけば良いのだろう。要するに、きちんと論じるための戦略的観点討論が不足した、「村社会論理」が横行している?

 日本のサッカーマスコミは,もっと守備を語るべきだ。サッカーに関しては僕は守備と言わず、もっと積極的に、相手ボールを奪い取る「組織的潰し」と呼んでいるのだが。
 これは、得点者と同等にアシストを評価すべきというのと同じ理屈である。日本サッカーマスコミのゲーム報には、アシストの名前がどこにも出てこない。サッカーのアシストは、野球で言えばスクイズを成功させて勝利をたぐり寄せた功労者と同じなのだが。しかも、野球よりも遙かに得点が少ないサッカーなのだから、野球で言えば内野守備に長けた相手チームの最強のスクイズ警戒網をかいくぐって決勝点を決めたスクイズ・バンドの名手と呼ぶべきお人なのだ。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドル基軸体制、揺らぎへ  文科系

2019年10月16日 09時07分23秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
「マスコミに載らない海外記事」のサイトに、米のイラン・中東情勢を巡って重要な記事があった。イランと中国・ロシアが組んで、「石油貿易=ドル支払」基軸通貨体制を崩していくだろうというものだ。アメリカがその世界戦略の主方向を、「石油支配=中東支配」から「米中衝突シフト」に転換したことによって、中東に大穴が出来たと。
 シリア潰しへの諦めからクルド人が見捨てられたのも、その現れの一つ。アメリカの威を借りてのさばってきたサウジがすっかり孤立するということである。背景にあるのは、アメリカのシェールガス石油の採算が取れるようになったこと。で、ドル世界体制の方は?というえわけだ。


【 米ドルの世界準備通貨という地位を潰す上で、イランは中国の秘密兵器
Federico Pieraccini 2019年10月3日

 国際政治に影響を与えている強い変化の流れがある。それは単極から多極世界秩序への移行によって引き起こされる革命の始まりだ。実際、我々は、中国の輸出に対するアメリカ関税適用、イランに対するワシントンの制裁、アメリカのエネルギー自足、サウジアラビア産業施設の脆弱性、中国へのガスと石油の大量輸出と同様、アメリカの攻撃に抵抗するイランの能力を含め、いくつかの要因の組み合わせに直面している。全てが一つの要因、つまり世界準備通貨としての米ドルの衰退に収束する。
 最近我々は、ほとんど毎日単位で、中東でかなり重要な出来事を目撃している。ワシントンとテヘラン間の緊張は、何より、ワッハーブ派サウジアラビアとイスラエルのトランプへの融資家と完全な同一歩調で行進するネオコンと深く結びついたアメリカの連中をなだめるトランプ政権の必要性に拍車をかけられている。
(中略)
 サウジアラビアの重要性は、誰が国を支配しているかではなく、OPECを支配し、米ドルでの石油販売を押しつける能力により、世界準備通貨という概念のおかげで、世界経済におけるワシントンの重要性を保証していることであるのを理解しなくてはならない。
 イラン・イスラム共和国に280億から4000億米ドルの与信枠を与える北京の最近の決定は、近い将来のみならず、遠い将来にも目を配る広域スペクトル戦略の一環だ。
 イランは、アメリカの二次制裁による石油販売収益の欠如を埋め合わせるこの経済援助で確実に恩恵を得るだろう。北京は、経済と人口の目ざましい成長を経験している中国のため、未来の石油供給を保証する、油田、プラント、流通、港湾とエネルギー・ハブをイラン国有企業が発展させるのを支援して、イランのガスと石油市場に入るつもりだ。
(中略)
 中国は世界全体の経済展望を変えることが可能な十分練られた作戦を持っている。中国は、まずイランが輸出を開発するのを助け、同時に自国への未来の供給を保証し、両国がアメリカ経済テロから身を守ることを可能にする。当然、中国へのイラン石油販売は、SWIFTシステム(アメリカが支配するOPEC機構)の外で行われ、それゆえ、アメリカのオイルダラー・カルテルの範囲外で行われる。
 この動きによって、北京は、既に北アフリカ(鉱物と原材料)と東のロシア(農業)でした投資を補完して、自国の継続発展を保証すべく、途方もなく増大する経済のために炭化水素の未来の販売を確保しようと努めているのだ。
 アメリカの経済覇権にとって、中国による本当の危険はサウジアラビアにある。もしワシントンが、石油輸入の上で、サウジアラビアへの依存が益々減少し、東南アジアに焦点を移せば、地域覇権国家として、イランが上昇するのをアメリカが阻止する理由は益々少なくなるだろう。そこで、リヤドは周囲に目を配り、地域地図上の自分の場所を再考するよう強いられるだろう。
 リヤドの悪夢は、中国を主要貿易相手国とし、ロシアが軍事パートナーのシーア派の弧が、地中海からペルシャ湾まで広がることだ。この全て、地域でバランスをとる拮抗力となるアメリカ同盟国皆無だ!
 イランに関する中国の戦略は、サウジアラビアに米ドル以外の通貨での石油販売を考えるよう圧力をかけることだ。現状では、北京はサウジアラビアから大量の原油を輸入している。これは中国が、石油輸入を、ドル以外の通貨あるいは人民元そのもので、石油に支払うイランに移行すれば、変えられるのだ。
(中略)

 このような地政学の文脈で、見返りに、十分な軍事的保護や、経済的利益を受けること無しに、もっぱら米ドルで石油を売って、サウジアラビアが、それほど無条件で、アメリカ権益に迎合し続けると想像するのは困難だ。中国-イラン-ロシアという代替案が誰にでも見える形で上昇しているにもかかわらず、経済的に世界を不安定にし続けながら、地域の同盟諸国の軍事的保護を無視しながら、米ドルを、世界的準備金として生き続けさせられると信じていたのであれば、ワシントンは大変な誤算をしていたのだ。

 オバマからトランプまでの間には、アラブの春、警告され、実行された戦争、経済の不安定化、財政テロ、同盟国への脅迫、時代遅れの兵器販売や単極から多極秩序への移行によって引き起こされた戦略変更(「アジア基軸」)があった。そのような変化する世界では、米ドルは、必然的に通貨バスケットで置き換えられ、ワシントンが、今そうである超大国になるのを可能にした無限の購買力を消滅させるはずだ。
 北京は何年も前にこのメカニズムを理解し、今イランを、画期的変化をもたらす触媒として見ている。イランは、BRIがその領土を通過するだけでなく、アメリカというオイルダラー覇権国を、経済的王手詰めするため、サウジアラビアに接近し、この王国を多極派集団に引き入れる上で、自身当て馬ともなるので有用なのだ。
 リヤドに対する北京の経済的、道義的提案は問題に遭遇するだろうし、オイルダラー覇権を維持する上でのサウジアラビアの重要性をアメリカは認識し、当然これに抵抗するだろう。ロシアは王国に防衛兵器を売ると申し出て、この地政学的変化に寄与している。
 あらゆる手を使って、北京の勃興を傷つけようとするオバマとトランプの取り組みは、この特権的で、不自然な取り決めの終局の幕を開けて、世界準備通貨として米ドルを維持するワシントンの能力に悪影響を及ぼしただけだ。

 Federico Pieracciniは国際問題、紛争、政治と戦略を専門とする独立したフリーライター
 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー代表のタジキスタン戦評   文科系

2019年10月16日 00時13分37秒 | スポーツ
 出だしのタジキスタンは,誰もが「強い」と観ただろう。高位コンパクトプレスでボール奪取の戦いを挑んできたのである。しかも、日本ボール潰しや自ボール繋ぎなどの個人技術も組織技術も高かった。早くから、危ないカウンターも何本か受けていた。流石に、最近中国、北朝鮮との練習マッチで、ともに惜しくも0対1で敗れているチームだけのことはあると思った。そんなこんなで、前半は0対0。それも、タジキスタン側に、惜しいシュートチャンスもかなり作られていた。そこで思ったのはこのこと。
「下手にボールを奪われると怖いから、クロス攻めで行くべき」
 と、観ていたら、どうだろう。後半の3得点全てが、左右のクロスから得られた。

 最初が左から中島のクロス、次の二本ともが右の酒井のクロスである。中島のは、ファー側南野の頭にドンピシャリ。酒井の1本目は、非常に早いグラウンダーのクロスで、これを南野がよくまた、ゴール正面で合わせた。左から右へとゴール前を走り、その走り込んだ方向とは逆に左へと、小さいタッチでクロスの方向を変えただけとも言えるような、技ありシュートだったかと思う。次も酒井が上げた3本目は、ファーへのフワッとしたクロスボールで、後半途中出場の浅野が高く跳んでヘッドを合わせた。

 このゲームの経験は貴重である。モンゴル戦でも多様なクロス得点の練習ができたが、今日は、これまで予選全勝の守備の良いチーム! そういうチームだからこそ、攻撃の原点に帰ってクロス得点、と。貴重な体験が出来て、良かった、良かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「平和ぼけ」?、「戦争ノイローゼ」?  文科系

2019年10月14日 11時59分57秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 ネトウヨ諸君は「平和ぼけ」という言葉が、大好き。他方安倍首相が他の何をおいてでも「9条改訂」を力説、他の何を置いてもこれを趣味のようにして専心してきたのは、「日本に攻めてくる国は,必ずある」と信じているからだろう。まるで、戦争は人間の本能とでもいう理論を持っているように。こういうお方には「戦争ノイローゼ」という言葉を進呈したい。12日エントリーに書いたが、以下のような日本の現実、日本人の悲喜劇をずっと外っておいて、「平和ぼけ」に対して「戦争があるという現実」を何よりも国民にアピールして来たのである。

【 『国立社会保障・人口問題研究所によると、生涯未婚率(五十歳までに一度も結婚したことのない人の割合)は2015年に男性23・4%、女性14・1%と急増している。30年には日本男性の三人に一人、女性の五人に一人が結婚しない社会になる可能性が高いという』
 これは昨日の中日新聞コラム「紙つぶて」に担当者が書いた数字だ。この文章の題名は「結婚困難社会」。筆者は「しんきん経済研究所理事長」俵山初雄氏。結婚には魅力を感じてはいてもできない理由があって,そのことがこう書かれていた。『経済力のある男性と出会う機会がない』。それにしても今でももう、男の四人に一人、女の七人に一人が50歳までに一度も結婚できていないわけだ。】

 他方、「戦争という現実」の方は、国連がある現在においてアメリカさえこの国連規則に従うことを大前提に変えて、率先して国連警察軍の先頭に立つならば、戦争はなくせるという門口に世界史が立っていると愚考する。今は、こういうアメリカに着いていくよりも、アメリカに国連規則を守らせるべきなのだ。アメリカがやっている「制裁」というのは、国連規則から観たら私刑とも言えるもの。世界に私刑が横行しては、戦争などなくなるわけがないのである。国連必死の制止を振り切って有志国開戦したイラク(制裁)戦争が、今日までどれだけ世界に戦乱を招き、苦しめてきたことだったか!

 アメリカ経営者団体がこの8月19日、「株主資本主義を反省し、この大改革を始める」ことにしたのだそうだし、米大統領民主党候補者ウォーレンは、「金融規制」「GAFA『解体』」をさえ公約し始めた。同時に、大学無償化までも。これらが、金融グローバリゼーションが作った格差や「経済の軍事化」を減らし、世界経済、職業・民生を好転させる道だと観ているわけである。

 安倍首相もそろそろ、「戦争ノイローゼ」など止めて、若者にまともな職業を与える政策に邁進したらどうだろう? そのほうがはるかに愛国心の涵養にも繋がるはずだ。
 
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー観点で一言  文科系

2019年10月13日 11時58分30秒 | スポーツ
 雑誌などを読んでいても、日本人のサッカー観点が、僕にはどうも気に入らぬ。技術、タッチの柔らかさだけで観ている気がする。こんなものは、幼い時に良いコーチに巡り会えれば,いつでも身につくものだ。例えば僕が5歳前の孫に水泳を教えた最近の経験だが、こんなことがあった。

 補助浮きを両肩に付けた5メートル・クロールキック(これが彼のメガロス水泳教室のクラス課題で、このクラス試験に2回落第して、都合4ヶ月も無駄にしていた)ができなかったのを初めて教えていて、3日目に25メートルを2回もやり切ってしまったので、その場でこんな提案をしてみた。「浮きじゃなく、もっと上手な子のようにボードを持ってやってみる?」。「ウン」というからやらせてみたが、これも1回で25メートルをやり切ってしまった。それからの彼は、教室の様子も元気なこと! これまで4ヶ月、彼のメガロス水泳教室は一体何を教えていたのかという話である。なんせこんな子が、進級テストに2回も落第していたのだから。ちなみに僕が教えたのは,基本に返って「正しい伏し浮き」の姿勢、やり方だけ。正しく教えれば、子どものスポーツ、特に技術って、こんなにも伸びるものなのだ。

 さて、少年時代に育つ技術、その柔らかさというのは、決して名選手の保証にはならない。攻守がますます激しくなった現代サッカーでは、もっと大事な条件がある。今の日本人について言えばだが、走り続けられること、強い体だ。その証明が、中田英寿と岡崎慎司だろう。高校生までは、技術は決して上手くなかった。ヒデはトラップは下手で、パスを出すよりも受ける人間だったという証言があったし、清水入団当時の岡崎は全般的に下手で、5~6番手のFWだったと聞いている。それがその後には、ヒデは当時世界一のイタリアで優勝した名選手、岡崎は世界一のイングランドに呼ばれて、奇跡の優勝チーム・レギュラーになった。2人とも身体が強く,走り続けられるのである。岡崎が、こう言ってのけたのを聞いたこともある
『この激しい当たり合いがしたくて、イングランドに来たんですよ』
 ヒデも岡崎も、特に走り出しが速く、それを繰り返すことができるという特徴を持っている。そしてここが肝心なことなのだが、走り続ける能力、心肺機能は中学生以降には鍛えにくい。つまりその後では手遅れ、世界には通用しないのである。ちなみに、強い身体の方は、高校生以降、20歳過ぎても鍛えられる。

 長谷部誠が世界に知られた選手になれたのも、彼の渡独1年目にマガトという良い監督に鍛えられたからだ。長谷部のこんな話を読んだことがある。
「1年目は、マガトの軍隊式体力トレーニングばかり。即家に帰ってバタンキューの毎日でした」
 ちなみに、長谷部とヒデは元々俊足だったが、岡崎はサッカー選手としては鈍足の部類と聞いた。20歳ごろから、走り出しの専門家のコーチを受けてダッシュが速くなったのだが、走り続ける力は中学生ごろから持ち合わせていたのだろう。岡崎に走り出し、ダッシュにおける身体の使い方を教えたのは、元オリンピック400mリレー選手杉本龍勇氏。彼は今や、吉田麻也など代表選手何人かの走り方コーチを務めているという持て様である。

 今の僕はサッカーを技術や繋ぎでは観ない。中盤のボールの(組織的)奪い合いで観る。高い良い位置で奪えれば、最も良い得点チャンスができる時代だからだ。これが優勢なチームには、劣勢なチームはロングカウンターでしか勝てないから、つまらない。


コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

掌編小説 「血筋が途絶える社会」   文科系

2019年10月13日 11時10分40秒 | 文芸作品
 照明が効き過ぎというほどに明るく、客も賑やかなワインとイタリアンのその店でこの言葉を聞いた時は、本当に驚いた。
「我が国の合計特殊出生率は一・一七なんですよ」
 思わず聞き返した。「一体いつの話なの?」
「確か二年前の数字だったかと……」。

 このお相手は、長年付き合ってきた友人、韓国の方である。最初に訪れた時の東部などは、僕が馴染んだ里山そのままと感じたし、食べ物は美味いしなど、すっかり好きになったこの国。何せ僕は、ニンニクや海産物は好きだし、キムチは世界に誇れる食べ物と食べるたびに吹聴してきたような人間だ。そしてこのお相手は、三度目の韓国旅行が定年直後で、連れ合いの英語教師出張に付いてソウルのアパートに三か月ばかり滞在した時に意気投合しあって以来、何回か行き来してきた仲のお方である。知り合った当時は二十代前半で独身だった彼は、十数年経った最近やっと結婚したばかり。子どもはという話の中から出てきた言葉である。ちなみに、合計特殊出生率というのは、女性一人が一生で出産する子どもの平均数とされている。既婚未婚を問わず一定年齢間の女性全てを分母としたその子どもの平均数という定義なのだろう。

「一・一七って、子どもがいない女性が無数ってこと? 結婚もできないとか? なぜそんなに酷いの?」
「そうなんですよ。我が国では大論議になってます。日本以上に家族を大事にする国ですし。原因は、就職難と給料の安さでしょうか? 急上昇した親世代が僕らに与えてくれた生活水準を男の給料だけで支えられる人はもう滅多にいなくなりましたから」
「うーん、それにしても……」
 僕があれこれ考え巡らしているのでしばらく間を置いてからやがて、彼が訊ねる。
「だけど、日本だって結構酷いでしょ? 一時は一・二六になったとか? 今世界でも平均二・四四と言いますから、昔の家族と比べたら世界的に子どもが減っていて、中でも日韓は大して変わりない。改めて僕らのように周りをよーく見て下さいよ。『孫がいない家ばかり』のはずです」
 日本の数字まで知っているのは日頃の彼の周囲でこの話題がいかに多いかを示しているようで、恥ずかしくなった。〈すぐに調べてみなくては……〉と思った直後の一瞬で、あることに気付いた。連れ合いと僕との兄弟姉妹の比較、その子どもつまり甥姪の子ども数比較をしてみて、びっくりしたのである。
 この後で正確な数字を調べたところでは、こんな結果が出てきた。

 連れ合いの兄弟は女三人男二人で、僕の方は男三人女一人。この双方の子ども数、つまり僕らから見て甥姪、我が子も含めた総数は、連れ合い側七人、僕の方十人。このうち既婚者は、前者では我々の子二人だけ、後者は十人全員と、大きな差がある。孫の数はさらに大差が付いて、連れ合い側では我々夫婦の孫二人、僕の側はやっと数えられた数が一八人。ちなみに、連れあいが育った家庭は、この年代では普通の子だくさんなのに、長女である彼女が思春期に入った頃に離婚した母子家庭なのである。「格差社会の貧富の世襲」などとよく語られるが、こんな身近にこんな例があったのである。

 それからしばらくこの関係の数字を色々気に留めていて、新聞で見付けた文章が、これ。
「とくに注目されるのは、低所得で雇用も不安定ながら、社会を底辺で支える若年非大卒男性、同じく低所得ながら高い出生力で社会の存続を支える若年非大卒女性である。勝ち組の壮年大卒層からきちんと所得税を徴収し、彼ら・彼女らをサポートすべきだという提言には説得力がある。属性によって人生が決まる社会は、好ましい社会ではないからである」。
 中日新聞五月二〇日朝刊、読書欄の書評文で、評者は橋本健二・早稲田大学教授。光文社新書の「日本の分断 切り離される非大卒若者たち」を評した文の一部である。

 それにしても、この逞しい「若年非大卒女性」の子どもさんらが、我が連れ合いの兄弟姉妹のようになっていかないという保証が今の日本のどこに存在するというのか。僕が結婚前の連れ合いと六年付き合った頃を、思い出していた。彼女のお母さんは、昼も夜も髪振り乱して働いていた。そうやって一馬力で育てた五人の子から生まれた孫はともかく、曾孫はたった二人! その孫たちももう全員四〇代を過ぎている。「母子家庭が最貧困家庭である」とか、「貧富の世襲は学歴の世襲。それが日本の常識になった」とかもよく語られてきた。今の日本社会においては、どんどん増えている貧しい家はこれまたどんどん子孫が少なくなって、家系さえ途絶えていく方向なのではないか。

 こんな豊かな現代世界がこんな原始的な現象を呈している。それも、先進世界共通の格差という人為的社会的な原因が生み出したもの。地球を我が物顔に支配してきた人類だが、そのなかに絶滅危惧種も生まれつつあると、そんなことさえ言えるのではないか。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「日本は終わった国」という数字   文科系

2019年10月12日 00時55分07秒 | 国内政治・経済・社会問題
 内容としては知っていた知識でここにも書いてきたことだが、こんな数字を突きつけられると、改めてつくづく標記のことを思う。その原因についても、ここで書き続けてきたことにあると,改めて分かったもの。購買力換算の国民一人あたりGDPが、この20年ちょっとで世界4位から32位に落ちたということが、国民生活、その人生にとって以下のようにこんな悲劇的数字をもたらしている。

『国立社会保障・人口問題研究所によると、生涯未婚率(五十歳までに一度も結婚したことのない人の割合)は2015年に男性23・4%、女性14・1%と急増している。30年には日本男性の三人に一人、女性の五人に一人が結婚しない社会になる可能性が高いという』

 これは昨日の中日新聞コラム「紙つぶて」に担当者が書いた数字だ。この文章の題名は「結婚困難社会」。筆者は「しんきん経済研究所理事長」俵山初雄氏。結婚には魅力を感じてはいてもできない理由があって,そのことがこう書かれていた。『経済力のある男性と出会う機会がない』。それにしても今でももう、男の四人に一人、女の七人に一人が50歳までに一度も結婚できていないわけだ。

 このままでは日本の人口は減っていくばかりだ。「日本すげー!」ならぬ「日本ひでぇー」である。誰がこんな国にしたのか! どうにかして、直せないのか。直す道はあると言いたい。なにしろ、社会の生産力はこの30年取ってみても、ほんとうに飛躍的に伸びているのだから。それが十分に発揮されて、世界の多くの人々に回っていないだけなのだ、と。そうする道とは、例えば、昨日書いたエントリ-「米大統領選、ウォーレンは卓見」の中の、ウオーレンの公約などがそうだ。「金融規制」やGAFA規制を中心としたあの公約は、従来のアメリカ大統領候補の公約とは本質的に違うものだと言いたい。世界の「99・9%と0・1%」の問題をこそ取り扱っている。
 ここ30年の世界を「自然成長的」にこのようにした金融グローバリゼーションについて、アメリカでこういう「根本的」反省が始まったのだから、日本でも同じことが始まるのを心から期待したい。ちなみに、アメリカの大企業経営者団体が最近「株主資本主義は誤りだったから、改善していく」という声明を出したが、これが本心ならばすぐに金融規制が始まると言うことになるはずだ。ウォーレンの公約とこの声明とが同根のものであって欲しいと、そんな可能性さえ期待しているのだが、はて?
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サッカー・モンゴル戦、圧勝原因   文科系

2019年10月12日 00時18分00秒 | スポーツ
  珍しいほどに大勝したモンゴル戦の勝因を,皆さんどう見られただろうか。6点も入ると、攻撃ばかりに目が行きがちになるのが日本人。が、この程度の「攻撃力」というだけなら、ブラジル大会、ロシア大会のそれぞれの予選でも有していたと思う。が、当時はこんな大勝はできなかった。こういう順位が低い相手に対しても、今回のように相手に引いて構えられるとこんな得点はいつも取れなかった。それが今回は6得点というその原因は、なにか。
 
 組織的ボール奪取力の差を見せつけたのである。それもゲーゲンプレスと呼ばれたところの高位コンパクトプレスで圧倒した。
 引いた相手にボールが渡っても、すぐにそのボールを組織的に動いて奪い返してしまう。そういう準備をしながら敵陣に攻め入っていく。だから終始攻め上がっていても、カウンターを全く食っていないのだ。相手のシュート数ゼロという数字こそ、そのことを示している。ここからこんな好循環が生まれた。

①攻めていて、相手にボールを奪われても,すぐに取り返せると分かる。
②すると、いつでもボールが奪えるというわけで、攻めに余裕が生まれるし、攻撃にリスクを冒すこともできる。
③ただ、こういう状況が分かるまではいつものように「得点下手」の日本であった。前半20分まではシュート数10対0なのに、得点は0対0という体たらく! 
④それが、20分過ぎに先取点が入ると、40分までの20分足らずで4得点と、立て続けだった。

 さて、この得点ラッシュの立役者はこうして組織的プレス(いわゆるゲーゲンプレス)そのものになるが、その上で奪ったボールを得点自身に結びつけた立役者は、右サイドの伊東純也だと観た。右サイドバックの酒井と組んでサイドに深く入り込み、クロスを一体何本上げたことだろう? 足が速いからマークをぶっちぎってサイド深くに侵入し、得点に結びつきやすいマイナスのクロスが得意だし、中へ切り込んでクロスを上げるというドリブルも上手い選手である。同じ右サイドには、堂安と久保建英がいるが、これを押しのけた大活躍だった。 

  こうして、彼我のシュート数32対0。こんなゲームはなかなかできないものだが、それだけ日本のプレスがすさまじかったということになる。二次予選は初出場というモンゴルにとっては、未体験の世界最先端ゲーゲンプレスに驚きを通り越して,唖然,呆然のゲームだったのではないか。

 ちなみに、こういう世界最先端の攻撃的守備が、ブラジルW杯ではできなかったがロシアではできたからこそあそこまで行き、強豪ベルギーとも良い戦いができたのだと観てきた。こういう日本は既に,世界で20位以内の国になっている。近辺のアジア内同格も日本より下の韓国だけだから、順位を上げる手段がほとんどないと言うだけのことである。残った今年の楽しみは、浦和がアジアで勝って、12月のクラブカップで決勝戦まで行くこと。それ以前にリバプールと当たったら、それはそれでとても楽しみなゲームになる。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

喜寿ランナーの手記(272)体組成計数値が最良レベルに   文科系

2019年10月11日 08時22分48秒 | スポーツ
,
 8日と10日に、僕としては全く珍しいLSDをやった。やりたいことが他にも多いので、1時間を超えて走ったことがめったにない僕が、8日には90分12キロ、10日は77分でジャスト10キロを走った。1日置きで走るということも多くはなかったのだが、最近の体力だと1日置きでも十分できると分かったから。でも、僕として珍しいことだからさすがに10日は疲れて、90分のつもりがジャスト10キロで無理せずにやめてしまった。もっともまだ十分走れたけど、無理をする年でもないという,最近いつもの判断だ。
 
 さて、これの効果が1日目にして既に絶大だと分かった。10日の起床時に脈拍を測ってみたら、1分52,3。かつて記憶にない少なさである。最近根を詰めて走っている上に、珍しい時間、距離をLSDで8日に走って、それだけ赤血球が増えたと考えられる。だとしたらすごい効果だ。ということで1日置きの今日も走ってみたわけだが、その効果は明後日朝ほどに調べてみよう。

 その成果か、本日時速9キロでも脈拍が150を割っていた。10キロ時で155ほどになれば、30分はこれで走り通せる。またまた、随分楽しみになってきた。
 
 久しぶりに体組成計に乗ってみたが,この数値が絶好調! 以下、括弧内はここ10年ほどの最高値で、僕の身長は168・5だ。
 体脂肪率9・8%(9・8%)。内臓脂肪レベル6・5(6・0)。体重56・3(59・8)で筋肉量48・1(49・0)。体重分の脚筋量で表す「アクティブ度」93(94)。と、このように出て、ここにも書き記してきた慢性心房細動に対する心臓カテーテル手術以来10年の、ほとんどの数値が最高レベルに近いものになっている。これなら、まだまだ、どんどん走り続けられる。ランニングこそ、僕の活動年齢の源泉と捉えてきたから、とても嬉しい。ちなみに、この20日には、1965年春に卒業した大学教養部時代の同級生54人の同窓会を卒業後初めて行う世話もして来た。初めての同窓会だから、みんなで喜寿を祝える人が出てくるようで、17人が参加する。どんな話が出て、どういう雰囲気になるのだろうか、興味津々だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米大統領選、ウォーレンは卓見  文科系

2019年10月11日 01時04分35秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 10日中日新聞に『左派ウォーレン氏 首位 民主指名争い 大企業優遇反対』と見出しされた記事があったが、そこで標記のことが目についた。このブログで書いてきたアメリカへの根本的批判と、大きく一致した公約になっている。そういう彼女の政策,公約などを記事の中から抜粋してみたい。
 
『破産法などを専門とする元ハーバード大学教授。金融規制強化を訴え、大企業や富裕層の優遇に反対し増税を主張。導入を目指す公的国民皆保険の財源に充てるとしている。学生ローンの帳消しや大学の無償化も打ち出している。環境政策では再生可能エネルギーに巨額投資し、温室効果ガス排出ゼロを目指す「グリーン・ニューディール」を指示する。
 市場や富を独占しているとしてフェイスブック、アマゾンなどの巨大IT企業の「解体」も提唱。・・・急進的なウオォーレン氏の主張は、トランプ大統領と正反対で、民主党内でもバイデン氏ら穏健派とも異なり、若者や女性からの支持を増やしているとされる』
 
 まず、「金融規制強化」というのが、ここで最もきつくアメリカを批判してきた点である。リーマンショック以降に国連がやろうとして果たせなかったこれをこそ進めるべきだというのが、世界庶民の生活を良くするための世界政経批判の第一。最近アメリカの経営者団体が出した「株主資本主義は誤りであったから、大転換する」という方針も本気のものであるならば金融規制がその鍵になるはずだ。
 「グリーン・ニューディール」というのがまた、森嶋通夫言うところの「政治的イノベーション」そのもので、金子勝の長年の主張でもあるもの、とここにもずっと書いてきた。今世界にまともな職業というものを作り、増やしていく最前線課題だとは、分かる人には分かること。
 巨大IT企業の「解体」とはまた、急進的要求だが、GAFAバブルこそ現アメリカが世界庶民を不幸にしてきた最大の恥部とは、ここで散々述べてきた世界政治分析の一つである。ちなみに、EUがGAFAの「売り上げ」に税を課そうとしているが、これは当然のことなのだ。

 と、こう観てくると、さすがはハーバードの経済学部?の元教授! 彼女をめぐって突然何か変数が出てこない限り、民主党の候補者はウォーレンに決まったと確信する。これらの公約は民主党支持率3位のサンダースとも重なる部分が多いし、前回の選挙で初めは泡沫候補であった彼が最後まで指名を争ったことから観て、その分ウォーレンが強いと。このサンダースは病気と発表されたことでもあるし。
  
 全米の自動車ローン残金よりも遙かに多い「学生ローンの帳消し」や、「大学の無償化」もとても大きいことだが、アメリカにはあまりにも増やしすぎた国防費を減らすという奥の手があるはずだ。冷戦時代と比べてさえ2倍を超えて、ほとんど日本の国家予算ほどに増えたこれを半分に減らしても、他国がアメリカに攻め入るなどということは夢想さえできない時代である。と、そう考える人々もアメリカには多いはずだ。
 ちなみに、アメリカが国連無視を取りやめてその規則に協力するようになれば、地上から戦争をなくせる時代になっているということも,僕は強調したい。その点でも、トランプには何も望めない。逆に、ウォーレンの政策は国連との協調が進まざるを得ぬものも多いと見受けられるのである。この点も分かる人には分かることで、アメリカ政治に期待するのを諦めていた人々の票が増えるような気もする。それが「若者や女性からの支持を増やしている」という記事の中身なのではないか。前回も、初め泡沫候補と言われていたサンダースが思いのほか善戦したのは、そういうことだった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あるネトウヨ女子が情けなさすぎ   文科系

2019年10月10日 11時17分10秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 あるネトウヨ女子のブログに、昨日コメントを書いた。それも3つも,それぞれ相当長いものを。証拠を何も挙げず、ただ「独断」というだけの、あまりにも主観的な結論だけ命題、言葉の羅列にたまりかねたからだ。ちょうど、ここの常連名無し君とうり二つ、同じ論調なのである。JALの乗務員を何十年もやった女子だそうだが、こんな論議が通用している世界があるって、本当に驚いた。

 さて、それで今日このブログを見た。僕のコメントが見事に全部削ってあるではないか? これもまた驚いたこと! というのは、このブログ14年で過去に一つのコメントも削ったことがないからである。同じコメントが二つ来るというようなも以外は、どんなひどいコメントも削らなかった。常連名無し君の罵倒コメントも含めてのことだ。それどころか、エビデンスを上げたネトウヨ文章には回答さえ書き、長い討論も付き合ってきたこと度々だった。そこで思ったのがこれ。

『せっかく書かれたコメントを削るって、言論弾圧も同じ。応える自信もからっきしないのだろうが、そんな言論弾圧も理解できず、かつ、自信もないお方は,言論などやるな! そんな資格さえない人だ』

私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る』(ボルテール)

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米週刊政治誌、日韓特集を連発,   文科系

2019年10月09日 15時26分18秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 なぜなのか、ニューズウイーク(日本語版)で標記のことが起こっている。9月24日号と10月15日号では、表紙・表題そのものがそれぞれ「日本と韓国 悪いのはどちらか」と「嫌韓の心理学」。「嫌韓の心理学」は当然、日本人のそれの心理学的分析というもの。その間の10月1日号は「サバイバル日本戦略」と題されて、その副題が「トランプ、プーチン、習近平、文在寅に金正恩・・・世界は悪意と謀略だらけ・・・」とあっては、韓国大統領はもう,トランプや、中ロに北の元首と並べて「悪意と謀略の塊」という存在なのか?とか。ニューズウイーク編集部にとっては、ということだが・・・。きっと、この雑誌の編集部はそう見ているということだろう。文在寅のことを「文政権のような左派政権」と明記した文章もあったから。つまり、アメリカにとってはリベラルでさえない、もはや、中国政府並みの政権ということか?
 
 それにしても、アメリカ政治週刊誌がこれほどに韓国、日韓(ともう一つ、香港!)に燃えている理由は何なのだろう。これら韓国特集版二つも含めて、一連の記事を全て読んだ僕としては、多くの目くらましが入っているが、その答えはよく分かった積もりだ。以下のように。
 
① 韓国現政権はどうしても潰したい。韓国は、その国防問題でさえ日本から離れて、中国よりになったからである。
 
② ①の目的を達するためには、日本の一部嫌韓マスコミ、ネットをこのままには捨て置けない。これの批判を徹底する。ただし,日本語版としては反感を持たれないように、やんわりと、やんわりと、文化的・イデオロギー的に・・・。
 
③ このままなら、韓国と北とが統一方向に向かうことさえありうる。この統一は、米が自分から仕掛けつつある明日の世界史の焦点・米中衝突戦略にとっては最悪の事態。これを起こさせないためにこそ、①②が重要である。
 
 それにしても、この政治誌は、アメリカの世界権力維持方向になんとぴったり歩調を合わせていることか。この雑誌自体に、CIA世界戦略の一環という側面も付与されているのだろう。そこで思い出したのが、これ。元CIAアジア担当者というのも「本誌コラムニスト」に堂々と名を連ね,毎回のように記事を書いている。公然化CIA幹部? アメリカってそういう国なんだろう。自衛隊諜報機関幹部が、日本の新聞全国紙に名前まで出した常連としてかならず配置されているという形? 今や国連を無視して、制裁という名の私刑とか、有志国募集戦争までをたびたびやる暴力覇権国は、やはり違うものだ。 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「株主資本主義、就職氷河世代」を巡るオモシロ論争   文科系

2019年10月09日 13時47分42秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
   拙稿『株主資本主義こそ、世界的格差、職業難の源 2019年10月04日』について、ここの大昔からの住人・名無し君との間でコメントやりとりが二つあった。日米両方であまりにも重大な問題に関わってあまりに無知、不勉強な反論を書いてくるもの。ご笑覧ください。
 
『名無し君 2019-10-08 17:45:46       
「株主資本主義大改革」なんて、何処が出したの? 文ちゃん論の、空回り?
文ちゃんにとって、都合が悪い世界は、「狂った世界」なんだね。』
 
『文科系 2019-10-08 21:11:18
 8月にここに以下のように書いた,このエントリーを読んでないのだ。加えて、無知! それでこんなコメントを書くのは、馬鹿!
 こんなふうに、馬鹿なことばかりだよね,君って。こういう馬鹿をさらしつつ書き続けるのもまた、さらなる馬鹿。君が書いてくるのは枯れ木も山の賑わいで僕は嬉しいのだが、君の唯一のここへの要望に応えてここをやめることはできないよ。』
「米経営者団体が白旗、日米沈没  文科系 2019年08月26日 | 国際経済問題
 21日エントリーに書いたように、標記の事があった。新聞記事見出しで言えば「株主最優先を米経済界転換」。その中身は、こういうもの。「株主資本主義は悪い物だった。これを修正する」と内外に表明したのだそうだ。新聞記事の書き出しはこうだ。
 『米主要企業の経営者団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は19日、株主の利益を最優先する従来の方針を見直し、従業員や顧客、地域社会など全ての利害関係者の利益を尊重する新たな行動指針を発表した。これまで米経済界は「株主利益の最大化」を標榜してきたが、大きな転換点となる」
さて、これは、ポーズだけであったとしてさえも、大転換である。これをどう見るのか? 関連して書いたコメントを転載する。(以下略)』
 
 
『名無し君 2019-10-05 19:22:11
 「職氷河世代は、民主党政権時だし、何気に、トランプ政権、失業率は低いよね。
元凶は?狂っているのは?」
 
『文科系 2019-10-08 21:34:34
 上のコメントの,ここも馬鹿、無知! 
「就職氷河世代は、民主党政権時だし、・・」
 君が、就職氷河世代時代を決めるの? 特に深刻だったのは、今の45歳から35歳までの人。大学卒業年限で言えば23年前から13年前が中心だから、1996年から2006年就職になるのかな? 鳩山内閣誕生は2009年の9月だったっけ?
 という具合に君の民主党非難は嘘ばかり。それって既にここではみんな知っていることだよね。いつもいつもこんな嘘や無知をさらして、恥ずかしくないの?』
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

喜寿ランナーの手記(271)「9・5キロ/h」までは来た  文科系

2019年10月08日 10時43分52秒 | スポーツ
 市営ジムのマシン30分掛ける2回で、1日は4・3の4・5キロ、3日が4・2の4・6キロ。6日になって、4・3の4・6キロと、走ってきた。いずれも前半はウオームアップ歩行、緩走などを含む距離だ。ここでは今のところ、久しぶりに走る速度9・5~10・5キロ時(を30分)に脚筋がついて行けるように鍛えているという狙いである。これが、なんとか成功していると感じる。走った後の脚筋の「強運動疲労感」というようなものがどんどん減ってきて、6日にはこれを全く感じないようになっていた。ここに書いてきた入院、その後走って軽い故障などからの復活が快調というところだが、以前の平常時に比べて、高速心拍数がまだ5ほど高い。10キロ時ほど用の筋力は復活しているのだから、LSDを重ねて心肺機能を復活させる必要があるということになる。
 
 ただし、ここで一つ要注意が出ている。6日の7月以来の10キロ時以上一定継続走で、例の左足裏・足底筋膜炎が軽く出ている。ほぼ治っていたものが、再度、ちょっと顔をのぞかせたという程度だが、左足親指下の土踏まず前部を横断するように、痛みはなしの腫れぼったさを歩くときに感じる。原因ははっきりしていて、左もも・膝などの衰えから、その歩幅が小さくなっていたのを右と同じにする走り方に換えている、明らかにそのしわ寄せなのだ。走行の合間とか後に、患部ストレッチをする(30秒ほど左足先を上に反らす)など、この左足を大事に使わねばならない。ちなみにこの腫れは、当日は感じなくって、翌日朝起きたときに出ているものなのである。足底筋膜炎の初期症状とは、そういうものなのだそうだ。この初期症状も,これにストレッチが有効ということも、たった一回の整形外科初診で教えてもらったことである。
 
 速度を上げると起こる症状ということを計算に入れて、LSDの日を頻繁に挟むトレーニングこそ今の僕に合ったものになるだろう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする