なぜなのか、ニューズウイーク(日本語版)で標記のことが起こっている。9月24日号と10月15日号では、表紙・表題そのものがそれぞれ「日本と韓国 悪いのはどちらか」と「嫌韓の心理学」。「嫌韓の心理学」は当然、日本人のそれの心理学的分析というもの。その間の10月1日号は「サバイバル日本戦略」と題されて、その副題が「トランプ、プーチン、習近平、文在寅に金正恩・・・世界は悪意と謀略だらけ・・・」とあっては、韓国大統領はもう,トランプや、中ロに北の元首と並べて「悪意と謀略の塊」という存在なのか?とか。ニューズウイーク編集部にとっては、ということだが・・・。きっと、この雑誌の編集部はそう見ているということだろう。文在寅のことを「文政権のような左派政権」と明記した文章もあったから。つまり、アメリカにとってはリベラルでさえない、もはや、中国政府並みの政権ということか?
それにしても、アメリカ政治週刊誌がこれほどに韓国、日韓(ともう一つ、香港!)に燃えている理由は何なのだろう。これら韓国特集版二つも含めて、一連の記事を全て読んだ僕としては、多くの目くらましが入っているが、その答えはよく分かった積もりだ。以下のように。
① 韓国現政権はどうしても潰したい。韓国は、その国防問題でさえ日本から離れて、中国よりになったからである。
② ①の目的を達するためには、日本の一部嫌韓マスコミ、ネットをこのままには捨て置けない。これの批判を徹底する。ただし,日本語版としては反感を持たれないように、やんわりと、やんわりと、文化的・イデオロギー的に・・・。
③ このままなら、韓国と北とが統一方向に向かうことさえありうる。この統一は、米が自分から仕掛けつつある明日の世界史の焦点・米中衝突戦略にとっては最悪の事態。これを起こさせないためにこそ、①②が重要である。
それにしても、この政治誌は、アメリカの世界権力維持方向になんとぴったり歩調を合わせていることか。この雑誌自体に、CIA世界戦略の一環という側面も付与されているのだろう。そこで思い出したのが、これ。元CIAアジア担当者というのも「本誌コラムニスト」に堂々と名を連ね,毎回のように記事を書いている。公然化CIA幹部? アメリカってそういう国なんだろう。自衛隊諜報機関幹部が、日本の新聞全国紙に名前まで出した常連としてかならず配置されているという形? 今や国連を無視して、制裁という名の私刑とか、有志国募集戦争までをたびたびやる暴力覇権国は、やはり違うものだ。