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参院選 政権最大の嘘議論   文科系

2019年07月11日 11時52分06秒 | 国内政治・経済・社会問題
 参院選でまたまた自民党のデマ宣伝が横行している折、本日中日新聞の社説「19参院選 アベノミクス 暮らしは厳しくなった」が、「アベノミクス成果デマ」にしっかりした反論を加えている。その箇所を抜粋すると、

『安倍政権が掲げたアベノミクスは、大規模な金融緩和と積極的な財政政策、成長戦略を束ねて実施する点が特徴だ。政権は成果としてまず雇用の改善を強調する。
 確かに完全失業率は2%台半ばで安定し、有効求人倍率も全地域で一倍を超えるなど数字上の成果は出た。
 しかし、雇用改善の流れは〇八年に起きたリーマン・ショックの後からはじまっており、成果とは断定し難い。少子高齢化を背景に生産年齢人口は減っており、むしろこれが失業、求人の数字上の改善の説明としては説得力があるのではないか。(中略)
 一方、デフレ脱却を目指して続く金融緩和は地方銀行の経営悪化という副作用ばかりが目立ち、肝心の物価上昇率2%は未達成だ』


「100年に1度」と世界中を騒がせたリーマンショックの世界的不況の後では、どの国も多少の回復は必然ということと、何よりも日本では、失業率計算の基数である生産年齢人口が劇的に減っていて自動的に上がる数字だと反論しているのだ。むしろ、自分の「実績」礼賛の最大ポイントにおいて、こんな嘘のいー加減な弁明数字しか上げられないということこそ、現政権の致命的無為、無能が示されている。

 こんな数字よりもむしろ、こちらの方がはるかに深刻である。国民1人当たり購買力平価換算GDPが世界31位! 前世紀末には1桁台前半だったこともある日本が、台湾の16位にははるかに追い抜かれ、32位の韓国に間もなく抜かれるところなのだ。
 このことの詳細については、今日と同じ主旨の「アベノミクス礼賛の虚偽議論」を描いた拙稿『曲学阿世の新聞書評 2019年06月19日』をお読み願えれば嬉しい。

 この政権はとにかく、モリカケを初めとして、嘘と隠蔽に満ちあふれている。賃金やGDP計算にも関連する、政策実行度をも確かめていく国の基幹統計数字さえその算定基準を密かに換えてしまうというゴマカシがばれた政権なのだから、なにをか言わんやだ。こんなふうに、政府、官僚全体を頽廃させていくことが後世に残す後遺症をこそ、僕は恐怖する。「人間とはこんなものだ」という範を後世に示して恥じない政権なのだ。恥を知れと言いたい。

 ちなみに、官僚の頽廃については、同じく拙稿『安倍官邸独裁「吏道廃れて国滅ぶ」2019年06月24日』をここにご紹介した。元文部官僚でモリカケ忖度問題で政権に抵抗したやの前川喜平と、その先輩文部官僚、寺脇研の「サンデー毎日」における対談のご紹介だ。

 権力者の恣意、放縦は、アメリカのような戦争の連続(で若者らを無為に死なせて行くこと)や、餓えなど、「虎よりも怖い苛政」をさえ招いて来たという歴史がある。おりしも、集団安保解釈改憲からトランプのイラン情勢が風雲急を告げている。アメリカがイラン国際協定から一方的に抜けて行っている制裁にあえいでいるイランが、その生命線であるタンカー輸送を暴力的に妨げるなどは、誰が画策した陰謀行為なのか?
コメント (6)
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