九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

こんな陰謀戦争に自衛隊を?  文科系

2019年07月12日 01時41分29秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 今、対イラン有志連合戦争に向けて大きな陰謀が着々と進められている。ニュースによれば、日本にも参戦の打診があったようだ。「マスコミに載らない海外記事」のサイトがこの陰謀について報告、分析したアメリカの記事をここにご紹介したい。強引な解釈改憲をさらに進めて安倍が安保法制を作り直したのも、こういう要請に答えさせられるためだったのかなどと、考えている。
 今年アメリカが世界を騒がせたイラン、ベネズエラ問題は確かにアメリカの死活問題ではある。「原油独占価格=ドル支払体制」をこの両国が崩し始めているのだから。原油埋蔵量世界4位と1位の国。でも、こんなことは本来、イラン、ベネズエラの自由に属すること。斜陽アメリカ窮余の無理難題が真の戦争原因なのである。フセインもカダフィもこれで殺されたとは、知る人ぞ知る話。彼らも、サウジ王国などとは違って、石油利益を国民に還元していたと知られている。


『 公海上の海賊行為 イラン核合意潰しを狙うアメリカとイギリス Finian Cunningham 2019年7月8日

 イギリス特殊部隊による200万バレルのイラン原油没収はイランを挑発して戦争に駆り立てるのを狙った露骨な海賊行為だ。イギリスの地中海領ジブラルタルでのスーパータンカー没収は国際核合意を維持する最後の機会を潰すことを狙っているようにも見える。

 2015年の合意を実行し、アメリカ制裁を避けて、イランとの貿易を十分に正常化しなかったことで、テヘランが欧州連合を非難し、イランは、特に濃縮ウラン備蓄を増やすことで、包括的共同作業計画(JCPOA)の一部を一時停止すると既に警告していた。
 先月末の日本でのG20サミット後、ヨーロッパはアメリカ制裁を避ける(Instexとして知られている)イランとの取り引き機構を設置する決心を最終的に固めたように思われた。
 最近のイギリス特殊部隊による公海でのイラン原油捕獲のタイミングと、彼らがアメリカの諜報機関と共謀していた兆候は、ヨーロッパは約束を果たせるという、テヘランのあらゆる信頼を破壊するのに役立ち、イランを核合意から離脱するよう促すことになる。

 イギリスは、シリアにEU制裁を課すべくイランが所有する貨物をフェリー輸送しているスーパータンカーをイギリス海兵隊が拿捕したと主張している。このEU制裁は(今まで)シリア政府が戦争(アメリカとNATOに支援された代理勢力により密かに始められた戦争)で国民を弾圧しているという根拠の弱い主張に基づき、2014年から実施されている。
 いずれにせよ、地中海の西開口部、ジブラルタル海峡を横断していた際、推定1億2000万ドルの価値の原油を積んだ、船長330メートルのグレース1に、木曜日早朝、暗闇に紛れて、多数のイギリス特殊部隊員がヘリコプターと高速モーターボートから乗り込んだ。
 乗組員は主にインドとパキスタンの船員で、報道によれば、船はパナマ国旗を掲げ、シンガポール企業が所有している。だが高額の貨物はイランのものだ。イランは、イギリスの動きを「海賊行為」と非難して猛然と反撃した。イランのイスラム革命防衛隊の前のトップが、イギリス船を拿捕して報復するよう促した。

 この報復のエスカレーションは、まさにアメリカとイギリスが、イランとの武力衝突の口実を作るために画策していることを強く感じさせる。
 イギリスによるイラン石油タンカー拿捕を、ワシントンと共謀して意図的に行われた、緊張を煽りたてるための無謀な挑発だと、ロシアは素早く非難した。
 トランプ大統領のタカ派国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンは、イギリスの事業が「素晴らしいニュース」と言ってほくそえんでいる。トランプ自身はイランがどのように事件に対処するか「非常に、非常に注意深くある」べきだと警告した。予想していたような反応は、事件が計画された挑発だったことを示唆している。
 この拿捕は、ボルトンや他のアメリカ当局者がイランのせいだとしたペルシャ湾近くの石油タンカーに対する外見上明白な偽旗攻撃のいくつかの前の事件に続くものだ。先月末、イラン領を侵害した後、アメリカのスパイ無人飛行機がイランに撃墜された。事件で、間際にトランプが中止したアメリカ空襲による「反撃」が始まるところだった。

 制裁されている国には、喉から手が出るほど必要な輸出収入源であるイラン財産の実際の没収により、今や挑発は一段強化されたのだ。
 イギリス政府は、イラン石油拿捕はジブラルタル当局に認可されたと主張している。石油の向け先とされるシリアに、EU制裁を実施するため、タンカーを拿捕すべく、ジブラルタル警察掩護用に、イギリス海兵隊を緊急派遣したとロンドンは主張している。
 イギリスの言い分は到底信じがたい。このような危険な作戦を計画するには長大な兵站が必要なはずだ。ジブラルタルのような小さな領土が始められるしろものではないはずだ。しかも、ジブラルタルの帰属についてイギリスと歴史的に論争しているスペイン政府は、イギリスがアメリカ諜報機関に従ってに行動していたと主張している。

 もしイランが思い切って報復としてイギリス船舶を拿捕すれば、エスカレーション・ゲームは高度危険レベルになる。このような動きは反イラン・タカ派が望んでいる戦争理由になりかねない。
 イギリスは自身がワシントンに忠実な戦争挑発共犯であることを示している。ロンドンは、悪名高い背信と欺瞞の黒魔術も見せている。結局、イギリスは、他のヨーロッパ列強とともに国際核合意を支持している国のはずなのだ。
 ブリュッセルの欧州連合幹部は、イラン原油を阻止するイギリス作戦に関与していたり、通知されたりしているようには見えない。もし作戦が、シリアに対するEU制裁を実施することだったのなら、なぜブリュッセルが仲間に入っていなかったのだろう?

 アメリカとイギリスは、シリアに対するEU制裁を実施する目的で拿捕作戦を実行したのではなく、むしろ単にイランの反感を買うために実行したように思われる。加えて、イギリスとアメリカが主張するような想定されたEU制裁の責務は、核合意を維持するため、ヨーロッパは、ワシントンから独立して行動をできるという、テヘランのあらゆる信頼を破壊する効果があるだろう。
 イランには核合意を破棄する以外の選択肢はほとんどないだろう。そうなればアメリカは、イラン石油の世界輸出を全て阻止するため、第二の制裁強化を自己正当化するのが可能になる。イランの命綱、石油輸出を「ゼロ」に封じ込めるというのはトランプ政権が繰り返し自慢していることだ。
 この容赦ない犯罪的なイラン挑発が、どうして戦争を招かないのか理解するのは困難だ。


 Finian Cunninghamは、大手マスコミの元編集者、記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。』
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする