東海道と中山道の分岐点には火袋付きの大きな道標が建っていた。 自分の「忘れ物」を取りに行く「歩きの旅」も、なんだかアッサリとここまで来てしまった感じがしてならない。 このまま歩けば明日は、東海道五十三次の53番目の宿場の大津宿、その翌日は京都・三条大橋だ。
今のまま先へと歩いたら後悔するかも知れない。 又忘れ物をしたような気がして来た。もう少し、この草津宿か明日の大津宿で寄り道しよう。
江戸時代のみならず、縄文・弥生の時代の遺跡や古墳も数多く存在し、古来より東西日本や北日本を結ぶ主要街道が通り、幾度も歴史の表舞台に登場してきた。 自分が識っている京都を中心とした歴史や、ここ数年で知った鎌倉時代の出来事など、自分の興味は一つずつの点だけで留まっているが、もっと寄り道や回り道をすれば、点の知識が一本の線になり、自分なりに納得が出来るかも知れない。
改めてホテルの10階の窓から遠くを眺めると、ここは我が国最大の湖・琵琶湖が横たわり、周囲を比叡・比良山系や伊吹山、鈴鹿山脈などの山々に囲まれた近江盆地だ。
三条大橋に着いたら、もっとノンビリしたくなるかな?