裏山を何気なく見上げると、すっかり緑色が増した木々の中に、枯れ木のように見える枝の先だけ若葉が放射線状に目を吹いている木がある。それだけが、周りの緑に比べ色が濃く若葉が集中している。
目を凝らすとタラの木だ。あんなに多くのタラの木があったのかと思うぐらい山の斜面の随所にある。
潮風が強く当たるこの場所でも育つのか、強い植物だとつくづく感心する。
海側生活をしている者として、勝手な事を考えてしまう。
若者よ!行動を起こして欲しい。
先人達が、気が付き易いようにもっと声を大にして自分を主張して欲しい。
そしていろいろと提案して欲しい。
“タラの芽”みたいに、人が足を踏み入れ難い急傾斜地に勝手に自生し、枝や葉には人は近寄るなとばかりに棘を伸ばし、若芽のままジッとしているだけでは、やがて周りの濃くなった他の緑に埋没してしまうだろう。
それでは先人達は気が付き難い。
先人達は聞く耳や見る目は持っている、そしてその処方箋も知っている、又資金も持っている。
そしてこの混沌の時代をもっと明るくしようよ!
近い将来にささやかでも良い、夢を持ちやすい新しいビジネスの芽や生活環境を創ろうよ。
私のみならず大多数のオジサン達も、今を将来のために何とかしたいのだ、と思う。
いつの時代も若者が時代を創ってきた。
もっとも“タラの芽”は人の食用になるために自生しているわけではないが?-。